30年ぶりのピアノ、弾けた気がして忘れる練習をAIと組み直す

千景
千景

@chikage_keys ・ 1本

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大人になってピアノを再開したのに毎回同じ小節で止まるなら、練習の組み方をAIに任せる手があります。曲とつまずく小節、今日の時間、音をどこまで出せるかを書いて貼ると、今日の練習メニューの表と、次の練習で貼るメモが返ってきます。

弾けた気がして閉じた蓋を、翌週開けるとまた同じ小節で止まる。好きな曲を頭から弾いて、つかえて、もう一度頭から。そうしているうちに時間が終わってしまう練習に、心当たりはありませんか? 組み直すのは、つまずく小節から逆算した今日1回分のメニューです。

AIが組んだピアノの練習メニューは、こんな表でした

25分の練習のほとんどを5〜8小節目に使い、最初に1回弾いてから左手、右手、左手、両手と進み、最後に短く通す時間の配分

題材にしたのは、52歳で30年ぶりにピアノを再開した人です。ショパンのノクターン第2番の5〜8小節目、左手の広く跳ぶ伴奏で毎回止まり、右手の装飾音を入れると拍が崩れます。時間は平日の夜25分、家族が寝る前なので音は小さめ、という設定で貼りました。

最初に返ってきたのは、メニューではなく質問でした。

右手の装飾音で崩れるのは、5〜8小節目のうち何小節目ですか? 1. 5〜6小節目 2. 7〜8小節目 3. 両方 4. 楽譜を見ないと分からない

選択肢つきなので、スマホでも番号で答えられます。質問のあとに続いた表の冒頭が、こちらです。

| 時間 | やること | できたの目安 |
|---|---|---|
| 0〜2分 | 準備なしで5〜8小節目を両手で1回だけ | 止まった小節と手を楽譜に印 |
| 2〜7分 | 左手5〜6小節。低い音→和音の移動だけ、音を出さず鍵盤の上で手の形を作って跳ぶ。慣れたら弱音で | 和音を見ずに押さえられる |
| 7〜10分 | 右手。装飾のある小節を装飾抜きで、拍を声に出して数えながら | 拍が待たずに3回続く |

25分のうち、5〜8小節目に使われたのは約24分でした。準備なしで両手を1回だけ弾き、止まった小節と手に印を付けるところから始まります。そこから左手5〜6小節、右手、左手7〜8小節と、別の箇所を挟んで戻ってくる並びです。表の時間を足すと2+5+3+4+4+3+3+1で、ちょうど25分になります。

跳躍が「音を出さず鍵盤の上で手の形を作って跳ぶ」になっているのは、音を小さくしたい夜に合わせた置き換えです。右手は装飾を抜いて拍を数えるところから入り、装飾を足すのは後半。両手にするのは「左手が3回続いた小節だけ」でした。

通して弾ける曲が練習メニューから外れた

題材の人は、ブルグミュラーの「アラベスク」なら通して弾けます。その曲について、返ってきたのはこの1行でした。

「アラベスク」は今日は入れません。弾いてから始めると、そこで時間が流れます。

読んで、少しどきりとしました。弾ける曲から入ると、指が温まって気持ちがいいものです。けれど、その気持ちよさのまま25分が終わってしまうんですよね。

ピアノの練習が毎回同じ小節で止まるのはなぜか?

頭から弾いて止まる小節でつまずき頭へ戻る繰り返しと、止まる小節から練習を始める組み方の比較

練習の時間のうち、止まる小節に触れているのは何分でしょうか。好きなところを頭からなぞると、止まる小節にたどり着くのは後半になりがちです。そこで止まって、また頭から弾き直す。これでは、つまずく箇所に向き合う時間はわずかしか残りません。

本を借りて読み終えたことと、中身が身についたことは別物です。弾けた気がするのは、借りた本を読み終えた感じに近いと思います。最後まで弾けた日があっても、止まる小節を指が覚えたとは限らないんです。

依頼文には、この逆を行く決まりを入れてあります。最初の数分で前回のつまずきをいきなり1回弾き、時間の半分以上はつまずく箇所に使う。好きな曲は最後に短く、通しも最後に1回だけです。アラベスクが外れたのは、この決まりどおりの結果でした。

ピアノの練習メニューを作る依頼文

下の全文をコピーして、入力欄の【 】の中を自分の内容に書き換えて貼ります。

あなたは、大人になって楽器や趣味を独学している私の練習相手です。下の材料から、今日の練習時間にそのまま使える1回分の練習メニューを作ってください。好きなところを頭からなぞって終わる練習をやめて、毎回つまずく箇所を少しずつ確かに直していく組み方にしたいです。

## 入力(【 】の中を書き換えて貼ります)
- やっているもの・楽器や道具の状態: 【ここに書く】
- 目的と期限(いつ・どこで・何をしたいか): 【ここに書く】
- 今の腕前(通してできるもの・習っていた年数など): 【ここに書く】
- 取り組んでいる曲や課題: 【ここに書く】
- 毎回つまずく箇所(何小節目・どちらの手・どう崩れるか、をできるだけ具体的に): 【ここに書く】
- 今日使える時間: 【ここに書く】
- 今日の音の事情(普通に出せる/小さくなら出せる/ほぼ出せない): 【ここに書く】
- 前回の記録(前回このやりとりの最後に出してもらったメモ。初回なら「なし」): 【ここに貼る】

## 進め方
1. 材料を読んで、メニューを作るのに足りないことがあれば、先に質問してください。質問は3つまで、1つずつ短く。私はスマホで答えるので、選択肢を付けてもらえると助かります。足りていれば質問せずに2へ進んでください。
2. つまずく箇所を、練習の単位に切り分けてください。「5〜8小節目」のような範囲を、片手ずつ・1〜2小節ずつ・崩れる原因(跳躍、装飾、拍、指づかいなど)ごとに分けます。
3. 前回の記録があれば、そこに書いた「次にやること」から始めるメニューにしてください。前回できたことは、今日は短く確かめるだけにします。
4. 今日の時間に合わせて配分を決め、メニューを出してください。
5. 最後に、次回の会話に貼るためのメモを出してください。

## 組み方の決まり
- 練習の最初の数分で、前回のつまずき箇所をいきなり1回だけ弾いてみる時間を入れてください。準備なしでどこまでできるかが、今日の出発点になります。
- 時間の半分以上は、つまずく箇所に使ってください。好きなところや弾ける曲は、最後に短く入れるくらいにします。
- 通して弾くのは最後に1回だけ。時間が足りない日は、通しを削ってつまずく箇所を残してください。
- 片手でできていないところは、両手にしないでください。片手で3回続けて止まらずにできたら両手へ進む、くらいを目安にします。
- 装飾音などを入れると崩れる場合は、まず装飾を抜いて拍を保てる形を作り、そのあとで足してください。
- 同じ箇所を続けて繰り返すより、別の箇所を挟んでから戻る並びにしてください。
- 音を出せない・小さくしか出せない日は、音なしでできる練習(楽譜を見ながら指づかいを書き込む、鍵盤や机の上で手の形と移動だけ確かめる、拍を数えながら目で追う、弱音で片手だけ)に置き換えてください。時間の配分は変えずに中身だけ替えます。
- 目的が人前で弾くことなら、期限から逆算して「今月中にここまで」の目安を1行だけ添えてください。

## 出力の形
1. 今日のねらい(1〜2文)
2. 練習メニューの表(列は3つまで: 時間/やること/できたの目安)。やることは、楽器の前でスマホを見てすぐ分かる短さで書いてください。
3. 止まったときの切り替え(2〜3行。うまくいかないときに、どこまで戻るか)
4. 次回に貼るメモ(3行まで: 今日できたこと/まだ崩れるところ/次にやること)

全体はスマホの1〜2画面で読める長さにしてください。

## やらないこと
- 私が書いていないテンポの数字、練習日数、上達の見込みを作らないでください。目安を出すときは「目安」と書いてください。
- 曲の楽譜の中身(何小節目にどの音があるか)を、私が書いていないのに決めつけないでください。分からないときは質問してください。
- 手首や指、腰などに痛みやしびれがあると私が書いたら、メニューでの対処はせず、練習を休むこと、続くようなら整形外科などの医療機関で相談することだけを伝えてください。原因の判断はしないでください。
- 楽器の調律や修理の要否は判断せず、気になる点があれば専門の調律師さんに相談するよう書くだけにしてください。
- 毎回「頭から通して弾きましょう」で始まるメニューにはしないでください。

## 題材の例(架空)
以下は架空の人の例です。自分で使うときは入力欄を自分の内容に書き換えます。
- やっているもの・楽器や道具の状態: ピアノ。実家から引き取った古いアップライト、調律は2年前
- 目的と期限: 来年の春、図書館の職員の送別会で1曲弾く
- 今の腕前: 52歳。子どものころ8年習い、30年ぶりに再開。ブルグミュラー25の練習曲の「アラベスク」「素直な心」なら通して弾ける
- 取り組んでいる曲や課題: ショパンのノクターン第2番(変ホ長調 作品9-2)
- 毎回つまずく箇所: 冒頭4小節は弾ける。5〜8小節目の左手の伴奏(広く跳ぶ和音)で毎回止まる。右手の装飾音を入れると拍が崩れる
- 今日使える時間: 平日の夜25分(週末は45分)
- 今日の音の事情: 家族が寝る前なので、小さくなら出せる
- 前回の記録: なし

依頼文のどこを書き換えれば、自分の練習になるか?

触るのは、入力欄の【 】の中だけです。埋まらない欄があっても、足りなければ先に質問が返ってくる決まりです。なかでも具体的に書いておきたいのは、つまずく箇所と、その日の時間と、音をどこまで出せるかです。

つまずく箇所は小節と手まで書く

メニューの細かさは、ここで決まります。「ノクターンが難しい」だけでは、練習を切り分けようがありません。「5〜8小節目の左手、広く跳ぶ和音で止まる。右手の装飾音を入れると拍が崩れる」くらいまで書くと、片手ずつ、崩れる原因ごとの単位に分ける材料がそろいます。

何小節目にどの音があるかまで書けなくても構いません。書いていない楽譜の中身は決めつけないよう依頼文で止めてあり、分からないところは質問として返す決まりです。

練習時間と音の出せ具合はその日のまま書く

今夜は何分、ピアノの前に座れそうですか? 25分なら25分、15分なら15分と、その日の数字をそのまま書きます。時間が足りない日は通しを削って、つまずく箇所を残す決まりです。

音の事情は「普通に出せる」「小さくなら出せる」「ほぼ出せない」から選びます。出せない日は、楽譜に指づかいを書き込む、机の上で手の形と移動を確かめる、といった音なしの練習に中身だけ替え、時間の配分は変えないよう頼んであります。

初めての日は前回の記録をなしにする

入力欄の最後にある「前回の記録」は、このあと紹介する3行のメモを貼る欄です。初めての日は「なし」と書けば足ります。末尾の「題材の例(架空)」は、今回は残したまま貼りました。気になるなら消してしまって構いません。

次のピアノ練習に貼る3行のメモ

今日の練習の最後に書いた3行のメモを、次の練習で譜面台に貼って続きから始める流れ

メニューの最後には、次の会話に貼るためのメモが付きます。題材で返ってきたのはこの3行でした。

- 今日できたこと: 左手5〜8小節を見ずに(できた/5〜6だけ/まだ)
- まだ崩れるところ: (冒頭2分で止まった小節と手、装飾のある小節)
- 次にやること: 冒頭で5〜8小節目を1回。片手で3回続いた小節から両手、装飾は抜いたまま

括弧のところは、弾き終えてから自分で埋めます。止まった小節は、冒頭2分で楽譜に付けた印をそのまま書き写せば済みます。

次の練習では、依頼文の「前回の記録」の欄にこの3行を貼ります。前回の「次にやること」から始め、前回できたことは短く確かめるだけにする決まりなので、先週どこで止まったかを今週の出発点にできます。

1週間たっても、どの小節で止まったか覚えていられますか? 蓋を閉めた時点で、止まった場所はもうあいまいになりがちです。書くのも貼るのも3行で済むので、蓋を閉める前の1分で書き残せます。

このピアノ練習メニューを使う前の注意

今回はClaudeで、架空の題材の初回1回分を1回通しただけで、実際にピアノの前でこのメニューどおりに弾いてはいません。

返ってきた表には、小さな食い違いがありました。「今日のねらい」で1〜4小節目は弾かないとしながら、最後の1分は「1〜8小節目を1回だけ通す」になっていたんです。気になるところはそのまま受け取らず、「通しは5〜8小節目だけにして」のように言い直してください。

もう1点、今回は1回のやりとりで流したため、質問の答えを待たずにメニューまで出てきました。お使いのチャットでは、質問だけが先に返ってきて、答えると続きが出ることもあります。そのときは選択肢の番号を返せば進みます。

手首や指に痛みやしびれがあると書いた場合は、メニューで何とかしようとせず、練習を休んで医療機関に相談するよう伝える決まりにしてあります。ペダルや鍵盤の具合など楽器のことは、調律師さんに相談してください。題材でも、ペダルが重い点は調律師さんに相談、と1行添えられていました。

今夜は、いつも止まる小節の番号を書き出すところから始めてみませんか? 曲名と小節と分数がそろえば、入力欄の半分は埋まります。