AIでX発信しても売れないのはなぜか?

MINORIN
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@minori_kago ・ 1本

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AIに投稿を書かせて、毎日出す。伸びないのでAIのせいだと考え、別のAIに乗り換えてまた同じことを繰り返す。そんなX発信になっていませんか? 毎日続けても反応が無いと、道具のせいにしたくなるのは自然なことです。

売れない原因は、AIの性能ではないんですよね。誰に売るか、何を約束するか、投稿を見た人が購入にたどり着くまでの通り道(導線)、どこで人が離れたかの数字。この4つが決まらないまま、投稿だけが増えているからです。

AIに任せる作業と自分で決める作業の順番と、そのまま貼れるプロンプト4本を渡します。フォロワーも実績もこれからという段階でも、顧客の声の整理から数字の見直しまで、今週から始められます。

売れないX発信に足りない4つのもの

顧客・商品・導線・数字の札だけが下がった空の陳列棚と、チラシの束を抱えて首をかしげるロボット

棚に商品が並んでいないのにチラシだけ配っても、お店には誰も残らないんですよね。AIで投稿を量産するのは、これに近い状態です。

足りないのは、次の4つです。

  • 顧客: 誰の、どんな悩みに向けて売るか
  • 商品: 何を、いくらで、どんな条件で約束するか
  • 導線: プロフィールから特典、登録、相談や購入までの通り道
  • 数字: お客さんがどこで立ち止まり、どこで帰ったかの記録

AIが手伝えるのは、この4つを決めた後の作業です。商品がまだ決まっていなければ、何を、いくらで、どんな条件で約束するかを1行で書き出してから進みます。ここはAIに決めさせません。

X発信でAIに任せる作業と、自分で決める作業

AIに任せる作業(声の分類、初稿、誇張チェック、通過率の計算)と自分で決める作業(誰に売るか、自分の経験、価格と約束、公開の承認)を左右に分けた図
場面
AIに任せる
自分で決める
顧客
集めた声を、悩み・欲求・不安・反論に分ける
誰に売るか、誰を対象外にするか。繰り返しの数え方
投稿
構成と初稿を作る
自分の経験と意見を書き足す
公開前
誇張と、事実との食い違いを照合する
約束・価格・条件の確認と、公開の承認
数字
通過率の計算と、詰まりの候補出し
どこを直すかの判断と、送信や購入につながる操作の承認

どこまで任せるかの基準は、間違えたときに誰が責任を取るかです。分類や初稿が外れても、直せば済みます。価格や約束を間違えたまま公開すると、謝るのはお店のほうなんですよね。右の列だけは、忙しい週でも人が持っておくのがいいと思います。

進める順番は、顧客の声の分類、1投稿1悩みの初稿、公開前のチェック、導線、数字です。ここから先も、この順で並べています。

X発信の前に、顧客の声をAIで分類する

最初に集めるのは、コメントやDM、レビューに残ったお客さんの言葉で、原文のまま拾います。お客さんがまだいなければ、同じジャンルの商品のレビューから始めても構いません。

あなたは顧客の声を整理するアシスタントです。
以下は、私の商品に関心がある人の言葉です。コメント、DM、レビューから原文のまま集めました。

次の手順で整理してください。
1. 1件ずつ「悩み」「欲求」「不安」「反論」のどれに当たるかを分類する。複数に当たる場合は一番強いものを1つ選ぶ
2. 表にする(列: 番号 / 原文 / 分類 / 一言で言うと)
3. 2件以上で繰り返し出てくる悩みを「繰り返し出る悩み」として最大3つ挙げる。それぞれに該当する番号を付ける
4. 1件しか出てこないものは「今回は扱わない」として番号だけ並べる

ルール:
- 原文の言い回しは変えない。要約は「一言で言うと」の列だけで行う
- 原文に無い悩みを推測で足さない

顧客の言葉:
(ここに貼る。1行に1件、番号を付けて)

架空の帆布トートバッグの声を15件入れると、約24秒で、悩み4・欲求6・不安2・反論3に分けた表が返ってきました。繰り返し出る悩みは次の3つです。

  • 重い荷物で肩が痛い(1, 7, 11)
  • 布のバッグは長持ちしない(2, 14)
  • 鍵などの小物がすぐ取り出せない(6, 10)

3つの悩みに7件が入り、残りの8件は「今回は扱わない」に回りました。次に書く投稿の候補が3つに絞れたことになります。原文の言い回しは変わっていませんでした。頼んでいない注記として、迷った2件の理由と数え方の一言も付いてきました。

分類が「悩み」のものだけで数えると、2件以上あるのは肩の痛み(1, 7)だけです。

分類をまたいで数えれば3つ、悩みだけなら1つ。どちらで数えますか? 売る側が決めることで、迷ったら肩の痛みから始めると外れにくいと思います。

1投稿1悩みのX投稿、初稿をAIに頼むには?

分類で残った悩みを、1投稿に1つだけ乗せます。悩みを2つ並べると、どちらのお客さんにも「自分の話だ」と思ってもらいにくくなります。

あなたはXの投稿の構成と初稿を作るアシスタントです。完成稿ではなく、私が手を入れる前提の下書きを作ってください。

# 投稿の目的
教育(商品を売り込まず、悩みの原因を理解してもらう)

# 扱う悩みは1つだけ
(ここに貼る。分類で出た顧客の言葉を、原文のまま1〜2件)

# 商品の情報
(ここに貼る。仕様・価格・発送までの日数など、確認済みのことだけ)

# 使わない言葉
(ここに書く。例: 絶対、誰でも、神)

# ルール
- 1投稿で扱う悩みは上の1つだけ
- 書き出しの1文は、上の顧客の言葉をできるだけそのまま使う
- 事実(商品の情報に書いてあること)、解釈、提案を混ぜない。商品の情報に無い数字・実績・お客様の声を作らない
- 私の経験や意見が必要な箇所は【ここに自分の経験】のように空欄で残す
- 最後の行動の呼びかけは1つだけ
- 本文は日本語140字以内で2案

# 出力
1. 構成(3〜4行の箇条書き)
2. 初稿2案
3. 各案で、事実・解釈・提案がどの文に当たるかの対応

肩の痛みの声2件と帆布トートの仕様を入れて、返ってきた案Aがこちらです。

「A4の書類とノートPCを入れると、いつものトートは肩に食い込んで痛い」 その痛みは、重さが細い肩紐に集まっているせいかもしれません。 【ここに自分の経験】 私たちのトートの肩紐は、幅4cmの厚手です。 まずは今のバッグの肩紐の幅を測ってみてください。

空欄込みで122字。【ここに自分の経験】が空いたまま残るのが、このプロンプトの狙いです。AIが体験談で埋めたら、その投稿は作り話になってしまいます。

価格や納期、色は入っていません。売り込みになるし、悩みを1つに絞るためでもある、とAI自身が説明していました。

気をつけたいのは2文目です。「重さが細い肩紐に集まっている」は商品の情報に無く、AIが足した解釈です。AIも「かもしれません」と断定を避け、言い切るなら根拠を用意するよう注記していました。その根拠を持てるのは、売っている本人だけです。

X投稿の公開前チェックもAIに

手を入れた初稿は、確認済みの事実を並べて渡し、出す前にもう一度AIに通します。

以下はXに投稿する予定の下書きです。公開前のチェックをしてください。

チェックすること:
1. 誇張(「絶対」「誰でも」「必ず」など、言い切れない表現)
2. 根拠の見当たらない数字・実績(下の「確認済みの事実」に無いもの)
3. 古くなっている可能性がある情報、事実と食い違う情報(日付・価格・納期・仕様など)
4. 約束しすぎている表現(効果の保証など)

出力:
- 表(列: 該当する文 / 種類 / なぜ問題か / 直し方の案)
- 該当が無い項目は「該当なし」と書く
- 最後に、直した後の全文を1案

確認済みの事実:
(ここに貼る。仕様・価格・送料・発送日数・販売開始時期・販売数など)

下書き:
(ここに貼る)

試しに、6か所の問題をわざと仕込んだ下書きを渡しました。「累計3,000個」「絶対に肩が痛くなりません」「10年使っても型崩れゼロ」「今なら送料無料」「明日届きます」「誰でも」です。6か所とも指摘され、直し方の案はたとえば次のとおりでした。

  • 累計3,000個売れた → この春から120個お届けしました
  • 明日届きます → ご注文から5営業日で発送します

仕込んでいない3か所も拾われました。冒頭の「肩が痛くならないバッグ」は効果を保証する言い方、「ついに完成しました」は春から売っているのに新発売に読める、「どんなに重いPCを入れても」はA4サイズだと入らないPCもある、という指摘です。自分で読むと流してしまう所ほど、出す前に拾ってもらえます。

私の環境では30秒ほどで返ってきたので、公開前に毎回通しても負担は小さいと思います。

Xのプロフィールから商品までの導線設計

店先(プロフィール)、POP(固定ポスト)、会員カード(特典と登録)、棚(相談と商品)を矢印でつないだ売り場の導線図

売り場で言えば、プロフィールは店先です。固定ポストはPOP、特典とLINE登録は会員カードで、その奥に相談や商品の棚があります。

プロフィールを開いた人は、まず何を知りたいでしょうか? この人の話を追うと、自分の悩みがどう軽くなるか、です。だから投稿と固定ポストと特典は、同じ悩みでそろえます。肩の痛みの例なら、プロフィールに「重い荷物で肩が痛い人へ、バッグの選び方を書いています」と書き、固定ポストで肩紐の幅の測り方を見せ、特典は「肩紐の幅の見方」にする、という並びです。特典は、すぐ売り込むものより悩みの原因が分かるものから始めます。

ただ、お客さんがどこで帰っているかは、数字を見ないと分かりません。

表示回数より先に見るX発信の数字

表示回数が増えるとうれしいものですが、売上に近い数字はその先にあります。見る順番は表示、プロフィールへのアクセス(プロフィール遷移)、リンクのクリック、LINE登録、相談や購入です。数字は、Xのアナリティクスやリンク先・LINE側の管理画面など手元で見られるところから、毎週同じ曜日に記録します。見られる項目はアカウントの種類で変わることがあるので、取れる数字から始めて構いません。

1週間分の数字を次のプロンプトに貼れば、通過率の計算と、どこで離れているかの候補出しまでAIがやってくれます。

Xの発信から購入までの、先週1週間の数字です。どこで一番お客さんが離れているかを見つけてください。

数字:
- 投稿の表示回数: (ここに貼る)
- プロフィールへのアクセス: (ここに貼る)
- プロフィールのリンクのクリック: (ここに貼る)
- LINE登録(特典の受け取り): (ここに貼る)
- 相談・問い合わせ: (ここに貼る)
- 購入: (ここに貼る)

手順:
1. 各段階の通過率を計算する(前の段階に対する割合。小数第1位まで)
2. 一番落ちている段階を1つだけ選ぶ。表示回数の多い少ないは、最初の段階の話として扱う
3. その段階の原因として考えられることを3つまで挙げる。数字から言えることと、推測を分けて書く
4. 来週1週間で試す改善を1つだけ提案する。変えるのは1か所だけにする
5. 来週、何の数字がいくつになれば改善したと言えるかを書く

注意:
- 数字が少なすぎて判断できない段階があれば、そう書く
- 投稿数や広告を増やす提案は、通過率の問題が解決するまでしない

架空の1週間分を入れた結果です。通過率は、前の段階に対する割合です。

段階
人数
通過率
投稿の表示回数
48,000
―
プロフィールへのアクセス
620
1.3%
リンクのクリック
95
15.3%
LINE登録
9
9.5%
相談・問い合わせ
3
33.3%
購入
1
33.3%

率が一番低いのは表示からプロフィールの1.3%ですが、AIが選んだのはクリックから登録の9.5%でした。表示の段階は通りすがりの人がほとんどで、並べて比べるのは公平でないからです。自分から動いた95人のうち86人がリンク先で離れている、と見ていました。登録より先の3人と1人は、1人増減するだけで通過率が10〜30ポイント動くので判断できない、と書いてきました。

ここからは私の見立てですが、フォロワーがまだ少なく、表示が数百で登録が0という段階なら、率を比べる前に、どの段階まで人が来ているかを見るだけで十分です。

改善案は1か所だけでした。まず自分のスマホのXアプリで、リンクから登録、特典の受け取りまで5分ほど通してみる。問題がなければ、リンク先の最初の画面だけを、何がもらえるかの1行とLINEで受け取るボタン1つに書き換える。投稿とプロフィールは来週は変えない、という提案です。

AIが示した改善の基準は、クリックから登録がおよそ16%(95クリックなら15人)以上。10〜14人なら偶然と区別がつかないので、もう1週見る、という内容でした。基準が先にあれば、来週の数字を見て迷わずに済みます。

毎週数字を見るのは気が重いものですが、直すのが1か所なら続けられます。10人中9人がリンク先で帰る売り場のまま人や投稿を増やしても、帰る人が増えるだけなんですよね。

AIでX発信を回すときの注意

4つとも指示したルールは守りましたが、人が持っておく所は残ります。

  1. 字数と計算は自分で数え直す。誇張チェックで直した全文を、AIは「Xの文字数で数えると約230」と書きましたが、日本語を2、英数字を1として数え直すと209でした。改善の基準の「95クリックなら15人」も、15÷95は15.8%で、16%に届いていませんでした。計算は自分でやります。
  2. 繰り返しの数え方と、解釈の根拠は人が持つ。
  3. 公開、送信、価格は人が承認する。

ここで載せた結果は、架空の帆布トートバッグの例を入れ、Claudeに前提を何も渡さずプロンプトだけを1回ずつ動かしたものです。自分の店の言葉と数字に置き換えて使ってください。

今週やることは3つです。どれも、貼るところから始められます。

  • お客さんの言葉を原文のまま集め、分類のプロンプトに貼る
  • 悩みを1つ選び、初稿と誇張チェックを通して1本出す
  • スマホでプロフィールから登録までを通し、数字を毎週同じ曜日に記録し始める

投稿を増やすのは、棚がそろってからで間に合います。