生徒の退会連絡への返事に迷ったら、事情を貼ってAIに下書きを頼む

水野里美
水野里美

@mizuno_sato ・ 1本

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教室やサロンで生徒から「やめたい」と連絡が届いたら、届いた文面と分かっている事情を依頼文に貼って、AIに返事の下書きを頼むのが早いです。引き止めすぎず冷たくもならない返事が、見送る返事と、休会の案内などをひと言だけ添える返事の2案で出てきます。依頼文は全文を載せています。使うときは、自分が使っているチャットのAIに貼るだけです。

退会の連絡が届いた直後、返事で迷うこと

引き止めるか、見送るか

返事の一行目で、手が止まっていませんか?やめたいと言われると、まず引き止めたくなりますよね。ただ、人数の少ない教室で強く引き止めると、町で顔を合わせるたびに気まずさが残ります。

かといって「承知しました。ありがとうございました」だけだと、もう少し何か言えたのでは、と後から気になります。先に見るのは、引き止めるかどうかより、相手が書いてきた理由です。忙しくなったのか、月謝が負担なのか、合わなかったのか。理由によって、返す言葉は変わります。

退会の連絡に混ざった「お休みのような形はできますか」を、返事で素通りする

退会の連絡には、「お休みのような形はできますか?」といった質問が混ざっていることがあります。文面を整えるのに気を取られると、その答えが抜け落ちます。

最後の日や月謝の精算を、決めないまま書く

最後の日や月謝の精算を、決めていないまま勢いで書くと、あとで訂正の連絡が要ります。だから返事を丸ごとAIに任せはしません。渡すのは事情と自分の決めごとで、頼むのは下書きまでです。

退会の返事を下書きする依頼文

依頼文は、自分が使っているチャットのAIにそのまま貼ります。【ここに貼る】には届いた文面をそのまま、【ここに書く】には分かっている事情を入れてください。分からない欄は空欄のままで構いません。

依頼文の中では、退会の理由を4つに分けて、分類ごとに返し方を変えるように頼んでいます。値引きを自分から持ち出さないこと、入力にない日付や制度を作らないことも、先に決めてあります。AIが気を利かせすぎて、余計な約束をしないための歯止めです。

あなたは、月謝制の教室やサロンを一人で運営している私の代わりに、退会の連絡への返事を下書きする役です。生徒から届いたメッセージと、私が分かっている事情を渡すので、相手に合った返事の下書きを作ってください。相手は同じ町の人で、これからも顔を合わせるかもしれません。口コミにも響くので、引き止めすぎず、あっさりし過ぎない返事にしたいです。

## 入力
退会の連絡(届いた文面そのまま):
【ここに貼る】

分かっている事情(分かるものだけ。空欄は空欄のままでよい):
- 月謝と通った期間: 【ここに書く】
- これまでの様子(休みが多かった、いつも熱心だった、など): 【ここに書く】
- 最後に来てもらう日、月謝の精算、返金の有無など、私が決めているルール: 【ここに書く】
- 休会や回数を減らす制度が実際にあるか、あるなら内容: 【ここに書く】
- 私自身の気持ち(続けてほしい、気まずい、など): 【ここに書く】

## 手順
1. 届いた文面から、退会の理由を読み取ります。文面のどの言葉を根拠にしたか、引用して示してください。
2. 理由を次の4つに分けます。迷ったら、近い2つを並べて書いてください。
   - 時間や生活の都合(忙しい、引っ越し、体調、家庭の事情)
   - お金(高い、家計を見直す)
   - 内容への不満や合わなさ(難しい、雰囲気が合わない)
   - 理由が書かれていない
3. 分類ごとの方針で、返事の下書きを作ります。

## 判断基準
- 時間や生活の都合: 引き止めません。お礼と、体調や状況への気づかいを書き、見送る返事にします。戻りたくなったときの一言は、私が書いた制度や条件の範囲でだけ添えます。
- お金: 値引きは私から持ち出しません。休会や回数減が「入力にあるときだけ」、一文で選択肢として示します。入力になければ、見送る返事にします。
- 内容への不満や合わなさ: 言い訳や過剰な謝罪は書きません。教えてもらったことへの感謝を伝え、改善に使いたいので差し支えなければ一言だけ聞かせてほしい、と書きます。答えなくてよい形にしてください。
- 理由が書かれていない: 理由を聞く質問は1つだけにします。通った期間が6か月未満の場合は、聞かずに見送る返事にしてください。
- 理由がすでに書かれているときは、理由を聞く質問を入れません。

## 出力の形
次の3つを、この順で出してください。
1. 理由の読み取り: 分類と根拠の引用を、2行以内で。
2. 返事の下書きを2案。1案は「見送る返事」、もう1案は分類が許す範囲で「ひと言だけ添える返事」。LINEやメールで送る前提で、各150〜250字、私の言葉に聞こえる、やわらかい「です・ます」調にします。相手を「さん」で呼びます。件名や定型の挨拶文は付けません。
3. 送る前に私が決めること: 入力が足りず下書きに入れられなかった点を、箇条書きで。下書きの中の該当箇所には【要確認:〇〇】と入れてください。

## やらないこと
- 入力にない事実を作らない。最後の日、精算、返金、休会の制度、相手の事情は、私が書いたものだけを使います。
- 値引きや特典を、私の入力にないのに提案しない。
- 「やめないでください」と何度も頼む、相手に罪悪感を持たせる書き方をしない。
- 相手の事情を推測で決めつけて書かない。

## 題材の例(すべて架空)
自宅で月謝6,000円のパン教室を開いている人に、通って1年4か月の生徒から届いたLINEです。「仕事が忙しくなって、来月で終わりにしたいです。今までありがとうございました」。これは「時間や生活の都合」に分類され、理由はすでに書かれているので、質問は入れずに、お礼と見送りの返事を作る場面です。

末尾の「題材の例」は、AIに場面を伝えるための架空の例です。消さずに貼ったままで動きます。

休会や回数を減らす制度が決まっていなければ、その欄は空欄にしてください。月謝が理由の連絡でも、制度が入力に無いときは、休会を勧めずに見送る返事にするよう依頼文に書いてあります。返金や日割りも、AIに考えさせず、自分の規約どおりに書き込んでください。そうすれば、下書きに余計な約束が入りにくくなります。

月謝のやりくりが理由の架空の退会連絡で試すと、返事の下書きはこうなりました

AIが出した退会の返事の下書き2案。見送る返事と休会を案内する返事、そして送る前に決めること

架空の連絡を1件差し込んで、Web検索などを使わないClaudeで、依頼文を直さずに1回試しました。差し込んだ連絡はこちらです。

いつもありがとうございます。実は来月から子どもの習い事が増えて、月謝のやりくりが少し厳しくなってきました。続けたい気持ちはあるのですが、いったんやめることを考えています。お休みのような形はできますか?

事情の欄には、次のように書きました。

欄
差し込んだ内容
月謝と通った期間
月謝7,000円、通って8か月
これまでの様子
月に1〜2回は欠席。来たときは楽しそうで、毎回質問をしてくれる
決めているルール
今月の最終週が最後の予定。月謝は日割りにせず、返金もしない
休会などの制度
休会は最長3か月、その間の月謝は半額。回数を減らす制度はない
自分の気持ち
続けてほしいが、無理は言いたくない

AIは退会の理由を4つの分類に当てはめ、根拠の言葉を引いて示した

最初に返ってきたのは、理由の読み取りでした。

分類は「お金」。根拠は「月謝のやりくりが少し厳しくなってきました」です。近い分類は「時間や生活の都合」で、「来月から子どもの習い事が増えて」という家庭の事情が並んでいますが、本人が困りごととして挙げているのは月謝なので、お金を優先しました。

根拠の言葉が引いてあるので、読み違いがあればすぐ気づけます。近い分類の「時間や生活の都合」も並べてあり、迷った跡まで判断の材料になります。

ただ、読み取りが合っていても、返事の言葉が冷たければ台無しです。

見送る返事と、休会を案内する返事の2案

下書きは2案で、案Aが211字、案Bが195字でした(【要確認】の印を含む)。どちらもLINEで送れる短さです。案Aは見送る返事、案Bは依頼文で「ひと言だけ添える返事」と頼んだ返事で、今回は入力に休会の制度があったため、添えたのは休会の案内でした。案Bは、こうなりました。

〇〇さん、ご連絡ありがとうございます。8か月通ってくださって、毎回質問をしてくれるのが私も楽しみでした。お休みについてですが、休会の制度があります。最長3か月で、その間の月謝は半額です。休会にするか、いったん退会にするかは、〇〇さんの負担のないほうで大丈夫です。退会の場合の最後は今月の最終週の予定です【要確認:最終回の日付】。お返事はゆっくりで構いません【要確認:返事をもらいたい期限】。

依頼文では休会を一文で示すよう頼みましたが、案Bで休会に触れた部分は3文でした。長いと思ったら、送る前に削ってください。

見送る案Aは、同じ書き出しのあと「事情はよく分かりました」と続きます。「今回は退会ということで承ります」と受けて、締めは「またどこかでお会いしたら、気軽に声をかけてくださいね」でした。

「AIの下書きは、どれも同じ丁寧な定型文になるのでは」と思いますよね。でも、事情の欄に書いた「毎回質問をしてくれる」の一言が、どちらの案でも書き出しのすぐ後の一文に入っていました。その生徒に宛てた一文です。

引き止めるときに頭をよぎる値引きは、どちらの案にも出てきません。

下書きと一緒に出た、最終回の日付など送る前に自分で決めること

最後に「送る前に私が決めること」が箇条書きで付きました。入力が「今月の最終週」までだった最終回の日付、今月分の月謝をもう受け取っているか、休会を選んだ場合の開始時期と、休会中の月謝の数え方、返事をもらいたい期限、などです。月謝の数え方は、この題材の休会が半額だったので出てきた項目で、自分の教室の決まりに合わせて読み替えます。

下書きの該当箇所にも【要確認】の印が残っています。最終回の日付のように入力に無いことは、作らずに空けてありました。AIが埋めなかった所が、そのまま自分の決める所の目印です。あとから訂正の連絡を入れる事態を、先に防げます。

退会の返事は、見送る返事と休会を案内する返事のどちらにするか?

退会の返事の選び方。休会を聞かれていれば休会を案内する返事、聞かれていなければ見送る返事

相手の連絡に、質問は入っていましたか?入っているなら、その質問に答えている案を基本にします。今回は「お休みのような形はできますか?」と聞かれているので、休会に触れている案Bです。

案Aは、この質問に一言も触れていません。出来上がりの「送る前に私が決めること」の中で、AI自身が「聞かれたことに答えないと不親切に見える可能性がある」と書いていました。案Aを使いたいときは、休会の制度があることを一文だけ足してから送ると、質問の素通りが防げます。

迷うときは、相手の文面に「続けたい気持ちはある」のような言葉があるかも見てください。あるなら、戻れる道を示す案Bのほうが、相手も返事をしやすいと思っています。

退会の返事の下書きを、LINEで送る前に自分で直すところ

下書きはそのまま送れる形ではありません。送る前に、次の所を自分の手で埋めます。

  • 「〇〇さん」を、相手の名前に差し替える
  • 【要確認】の箇所を、自分の決めごとで埋めて、印を消す
  • 今月分の月謝を受け取り済みかどうかで、精算の一文の言い方を合わせる
  • 休会の開始時期と、返事をもらいたい期限を決めて書き込む

どれも、自分の教室の事情を知っている人にしか埋められない所です。返金や日割りの扱いは、教室の規約が先です。AIの下書きに書かれていても、規約と合っているかを見てから送ってください。最後に一度、声に出して読みます。自分の口から出る言葉になっているかを確かめておくと、送ったあとに引っかかりが残りません。

この記事で確かめた範囲と、退会の返事の下書きを使う前の注意

試したのはClaudeだけで、ほかのAIでは通していません。通した連絡も、月謝のやりくりが理由の架空の1件だけです。依頼文には4つの分類がありますが、時間や生活の都合、内容への不満や合わなさ、理由が書かれていない連絡の3つは、まだ通していません。

題材は架空なので、実際の生徒には送っていません。貼るときは、相手の本名や連絡先を伏せて「〇〇さん」のままにしておくと安心です。下書きはあくまで下書きで、何を送るかは自分で読んで決めます。

次に退会の連絡が届いたら、返事を書き始める前に、依頼文の事情の欄を埋めるところから始めてみてください。手が止まりがちな一行目を、白紙からではなく、AIの下書きから始められます。