短尺動画の台本は、AIに段落ごとの読み上げ秒数を出させると、どこで離脱されそうかを投稿前に洗い出せます。台本と目標の長さ、投稿先、撮り方を差し込んだ依頼文を貼れば、離脱されそうな場所とその理由、原文を消さずに直した版まで返ってきます。
撮り終えてから「長すぎて収まらない」と気づくと、台本を直して撮り直しです。架空の45秒台本をClaudeで試したら、最初に出てきたのは、元の台本が510文字で102.0秒、57秒分削る必要がある、という一行でした。撮る前にこの数字が分かるのは、かなりありがたいです。
台本の離脱は、投稿前にどこまで分かる?
TikTokやReelsの視聴維持率のグラフは、投稿してから出る答え合わせです。グラフの谷を見て「ここで抜けたのか」と分かっても、その動画はもう流れたあとで、直せるのは次の動画からです。
では、投稿前には何が見えるのか。台本を読んだ人が止まりそうな場所の予測です。冒頭の挨拶、息が続かない長文、言い直し、脱線、お礼だけの締めは、台本の文字を見れば撮る前に拾えます。
そこに秒数を重ねます。「冒頭から何秒の地点か」まで分かれば、どこをどれだけ削るかを撮影前に決められます。
台本をAIに貼る依頼文
やることは、下の依頼文をコピーして「入力」の4か所を自分の内容に差し替え、貼るだけです。台本は改行ごと貼ってOKです。目標の長さは「45秒」のように秒数で書き、投稿先はTikTok・Instagram Reels・YouTube Shortsから1つ選びます。
撮り方は、顔出しトーク・ナレーション+テロップ・字幕のみから1つ選びます。この欄は、「ここ見て」のような指差しの言葉を残すか削るかをAIが決める材料になります。
入力の欄は、角かっこごと自分の内容に差し替えます。依頼文の末尾、「例」の見出しから最後までは書き方の見本なので、貼るときはそこから下を消してかまいません。今回試したときも、そこは外して貼りました。
あなたは短尺動画の台本を点検する編集者です。下の台本を段落ごとに見て、視聴者が次の動画へ指を動かしそうな場所とその理由を示し、言いたいことは変えずに言い方だけ直してください。
## 入力
- 台本:[ここに台本を貼る]
- 目標の長さ:[秒数を書く。例:30秒]
- 投稿先:[TikTok / Instagram Reels / YouTube Shorts のどれか]
- 撮り方:[顔出しトーク / ナレーション+テロップ / 字幕のみ のどれか]
## 読み上げ速度の前提
秒数は「普通のトーク=1秒に5文字」で計算してください。目標の長さの横に「速め」と書いてあれば「1秒に7文字」で計算してください。句読点と改行は数えません。
## 手順
1. 台本を意味のまとまりで段落に切り、各段落の文字数から秒数と、冒頭からの累計秒数を出します。合計が目標の長さを超えていれば、何秒分削る必要があるかを先に書きます。
2. 最初の段落だけ別の問いで見ます。読み始めて2秒(約10文字)以内に「何の動画か」が伝わるかどうか。伝わらなければ、そこが最初の離脱点です。
3. 最後の段落を見ます。お礼・挨拶・まとめ直しなど、新しい情報のない締めは離脱を生むので、その段落全体を指摘します。
4. 段落と段落のつなぎを見ます。前の段落を読んだ人が、次の段落の冒頭で「なぜ今その話?」と感じる場所を探します。間の一段が抜けていれば、足す一文を提案します。
5. 段落の中身を見ます。同じことの言い直し、本筋に戻るまでが長い回り道、どこにも効いていない前置きを探します。
6. 文を声に出すつもりで読みます。息が続かない長い文、書き言葉、問いかけの連発、説明のない造語を拾います。撮り方が「ナレーション+テロップ」なら、1画面に出す文が20文字を超えていないかも見ます。
7. 拾った場所を直します。原文は消さず、下の目印で重ねてください。
## 判断の分かれ道
- 削るか残すか:その段落を削ったとき、視聴者が前後の話だけで要点を補えるなら削ります。補えないなら、字面が本筋から外れて見えても残します。
- 撮り方で残すもの:「ここ見て」「画面の右に出てるやつ」のような指差しの言葉や、箇条書きの読み上げは、撮り方によっては必要です。撮り方の欄を見て、顔出しや画面の表示が前提なら残し、字幕のみなら削る候補にします。この判断は、つなぎの抜け・言い直し・長文を直したあとで行います。
- 脱線かどうか:話題が逸れて見えても、どれかの主張を支えているなら削ってはいけない部分です。どの主張も支えていないなら脱線です。
- 冒頭と締めは、他の段落より厳しく見ます。真ん中の段落は、去る可能性が高いものだけ指摘し、細かい好みは書きません。
## 出力の形
1. 段落表(列:番号/ひとこと要約/役割/秒数/累計秒/心配の区分)。役割は「見出し(何の動画か)・答え・理由ややり方・見せ場・お願い(フォローや保存の呼びかけ)・挨拶やお礼」の6つから選びます。心配の区分は3つだけ:「指が動く」(ここで去る可能性が高い)、「目が泳ぐ」(去りはしないが気が逸れる)、「なし」。心配のある行の直下に、その段落への指摘を「累計◯秒地点・原文の引用・理由・直し方」の順でぶら下げます。直し方は声に出せる話し言葉で書いてください。
2. 直した台本の全文。原文を残したまま、削る部分は《 》で囲み、足す部分は【 】で囲みます。言い換えは《元の文》の直後に【新しい文】を置きます。
3. 変更一覧の表(列:番号/場所/削った・足した・言い換えた/理由/変更後の秒数)。最後の行に、直したあとの合計秒数と、目標の長さに収まったかどうかを書きます。
## やらないこと
- 主張、事例、数字、固有名詞を変えないでください。言い方だけ直します。
- 問題がない段落は「なし」と書いて先に進んでください。無理に指摘を作らないでください。
- 全体の感想や、台本の方向性への意見は書かないでください。
- 指摘は段落ごとに多くて2つまで。重要なものから書いてください。
## 例(これは架空の台本です。自分の台本に置き換えてください)
台本:「今日は朝のルーティンを紹介します。私は毎朝6時に起きます。起きるのって大変ですよね。でも起きられるコツがあって、それは枕元にコップの水を置くことです。寝る前に置いておくと、朝起きた瞬間に飲めて目が覚めます。ぜひ試してみてください。ご視聴ありがとうございました。」
目標の長さ:20秒
投稿先:TikTok
撮り方:顔出しトーク秒数は自分の話速に合わせていい
秒数は「1秒5文字」で数え、句読点と改行は数えない前提です。聞き取りやすい話速は1分に300〜400字(1秒5〜6.7字くらい)、450字前後になると早口とも言われます。1秒5文字は、ゆっくりめから標準にあたる計算です。
早口の人は、依頼文の「読み上げ速度の前提」にある「1秒に5文字」を自分の数字に書き換えてかまいません(今回は5文字のまま使いました)。目標の長さの横に「速め」と書けば、1秒7文字で数える分岐もあります。
自分の話す速さは、台本の1段落を声に出して測り、字数を秒数で割れば出ます。その数字を依頼文に入れておくと、返ってくる秒数が自分の尺に近づくはずです。
架空の短尺動画の台本で試すと、AIは最初に秒数を出してきた
試した台本は、架空のクリエイター「ミオ」のTikTok用です。テーマは「一人暮らし1年目、やめてよかった習慣3つ」で、目標は45秒。顔出しトークで、途中に1回だけ手書きのメモを画面に見せる撮り方にしました。実在の人物や動画ではありません。
返ってきた結果の頭には「元の台本は510文字=102.0秒。57.0秒分(285文字)削る必要がある」とありました。目標の倍以上という大きな超過です。このまま撮っていたら、半分以上を捨てることになる量でした。そのあとに段落表が続きます(要約の列は短く詰めています)。
4行目の役割欄の括弧書きは、AIが自分で足した注です。この表で最初に見るなら、累計秒の列です。45秒の地点は段落3の途中なので、カフェの話から先は、このままだと全部はみ出す計算になります。
7段落のうち「指が動く」が5つ、「目が泳ぐ」が2つ。指摘は0秒から92秒まで8か所、累計秒つきで並びました。句読点を除いて自分でも数え直しましたが、段落ごとの字数も合計の102.0秒も、AIの表と一致しました。
ただ、表の数字よりも、0秒地点への指摘のほうが刺さりました。
台本の冒頭の挨拶が、最初の離脱点でした
読み始めの10文字が「こんにちはミオです今日」で、2秒たっても何の動画かわからない。「やめてよかった習慣」が出るのは23文字目、約4.6秒後。ここが最初の離脱点。
段落の字数は合っていましたが、冒頭の数え方は1文字ずれていました(「こんにちはミオです今日」は11文字で、「やめてよかった習慣」は24文字目からです)。それでも、言っていることは合っています。直し方は「やめてよかった習慣、3つ。一人暮らし1年目です。」。名前は顔出しとアカウント名で伝わるから挨拶ごと外す、という理由つきです。
挨拶から入るクセ、自分の台本にもありませんか?最初の10文字だけ抜き出して、何の動画か分かるかを見てみてください。AIに貼る前に、今すぐできる確認です。
段落2では、80文字を超える1文が「声に出すと息が続かない」と拾われました。「考慮して」「課していた」「圧迫されて」「結果的に」は書き言葉で、耳で追えないという指摘です。直した文は「健康のために毎朝自炊って決めてたら、朝の時間がなくなって、遅刻しそうな日が増えたんです。」で、中身は同じまま話し言葉になっています。
カフェのモーニングの段落は、せっかく話したのにもったいない部分です。判定はこうでした。
カフェのモーニングの話は、朝ごはん・掃除・SNSのどの主張も支えていない。この段落を抜いても、前後だけで「作るのをやめた→今はバナナとヨーグルト」は補える。
段落ごと削除です。基準は「抜いても前後の話で要点を補えるか」なので、自分の台本で迷ったときもこの問いで決められます。
撮り方を書いた意味が出たのが段落5です。原文は「ここ見てほしいんですけど、この紙に書いてある「毎日掃除」です。」。顔出しで紙を見せる撮り方なので「この紙に書いてある」は残し、指差しが二重になる「ここ見てほしいんですけど」だけが削られました。紙ごと消されたら撮影の段取りが崩れるので、ここはうれしかったところです。
締めの段落7は「冒頭と同じ文のまとめ直しとお礼で、新しい情報がない10秒」。SNSの話で終えたほうが最後まで残る、として段落ごと削られています。
AIに直させても、台本の原文は消えない
AIに台本を直してもらうと、元の文がどこへ行ったか分からなくなりがちです。この依頼文では、削る部分を《 》、足す部分を【 】で囲んで、原文に重ねて返してもらいます。冒頭の段落はこうなりました。
《こんにちは、ミオです。今日は一人暮らし1年目の私が、やめてよかった習慣を3つ話します。》【やめてよかった習慣、3つ。一人暮らし1年目です。】《最後まで見てもらえると嬉しいです。》
どこを削られたかが一目で追えるので、「ここは残したい」と思った箇所だけ戻せます。変更一覧は10件で、最後の行はこうでした。
元 102.0秒(510文字)→ 直後 44.8秒(224文字)。57.2秒分削った。目標45秒に収まった。
半分以上削っても、3つの習慣、バナナとヨーグルト、週2回、スマホを別の部屋に、という中身は全部残っていました。依頼文で頼んでいない「目印なしの読み上げ用」の全文まで付いてきたので、そのまま読み上げの練習に回せます。返ってくるまでは5分ほどでした。
短尺動画の台本で使う前に
今回の結果は、Claudeで1回通したときのものです。点検できるのは台本の段階までで、投稿したあとに視聴維持率が上がるかは別の話です。AIが示した離脱の場所が、実際のグラフの谷と合うかも今回は確かめていません。投稿後のグラフで谷ができた秒数とAIが指摘した累計秒を見比べる使い方もできます。
次に撮る台本、読み上げると何秒になりますか?まずは1本、依頼文に貼ってみてください。撮影の前に答えが出ます。



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