クラウドワークスの「オンライン秘書」募集は72件。そのうち新着50件の一覧と、本文を開いた数件から見ると、実態に近いのは時給1,000〜2,000円、月4〜8万円の帯です。手数料を引くと、時給1,500円で1時間あたり1,287円が手元に残る計算です。オンライン秘書の副業は、事務の経験だけ、実績0件でも、応募の一式をAIでそろえて始められます。
応募の一式とは、応募文、見積もり、最初の1週間の進め方、作業の見本(予定調整の文面や比較表)の4つです。募集1件を選んでこれをAIで作り、依頼主の立場に立たせた別のAIに採点させ、指摘を直すところまで試しました(採点は2回)。自分の募集に変えて使えるように、手順とひな形は有料エリアに入れました。
募集72件のうち50件を見て分かった、オンライン秘書の時給と月の収入
見たのは、仕事を出す側の募集(クラウドワークス)と、売る側の出品(ココナラ)の公開ページです。ログインはしていません。
ココナラのカードに出る( )の数字は、評価の数ではなく販売実績です。
募集人数を超えて契約していた4件のうち3件は、会社が時給で人を集める募集でした。時給1,280円×週16時間で月約82,000円、といった組み立てです。逆に応募が4人と少なかったのは、依頼内容が具体的で、応募者に見積もりを求める個人の募集でした。
ココナラは、上位の出品から月額とお試しの形が違う3件を選んで読みました。時給に直すと1,250円、3,000円、2,500円。2件は「何でもやります」に近い業務の列挙で、3件とも作業の手順書や報告の型は見せていません。
オンライン秘書の募集は、一覧に10万円とあっても本文は時給1,000円台でした
一覧で「固定10〜15万円」と出ていた募集を開くと、本文には「時給換算で1,000〜1,800円を目安」「月額では、稼働量によって30,000〜200,000円ほど」とありました。固定報酬の金額は契約1件あたりの目安で、月額とは限りません。この価格帯の10件は文面の組み立てがよく似ていて、10件とも契約0人でした。これだけで悪い募集とは決められません。応募の前に確かめる項目が多い、ということです。
逆向きのずれもあります。今回の題材にした募集は「時間単価制 1,000〜1,500円」の表示なのに、タイトルは「月20-50時間 4-8万円」。4万円を20時間で割ると時給2,000円で、表示と合いません。
一覧の金額、そのまま信じて応募先を選んでいませんか?
募集の本文を、AIに時給へ直させる
この確かめ方は、手元ですぐ試せます。
- クラウドワークスで「オンライン秘書」を新着順に出し、気になる募集の本文をコピーする
- 下の指示の { } に貼り、AIのチャットに送る(試したのはClaudeです)
- 返ってきた表の「時給に直すと」の行と、最後の「応募する/質問してから決める/見送る」を見る
試したときの指示文そのままです。募集文の欄に貼る募集は、自分で選んでください。
あなたは在宅の仕事の募集を読み慣れた事務担当者です。下の募集文を読んで、応募する前に確かめることを表にしてください。
1. 時給に直すといくらか(金額と時間が書いてあれば計算する。書いていなければ「書いていない」)
2. 頼まれる仕事の範囲(具体的に書いてあるもの/あいまいなもの)
3. 稼働の条件(曜日・時間帯・返信の速さ)
4. 次の3つに当たりそうな文があるか。あれば本文から引用する
a. サービスの外での連絡先の交換や、直接契約に誘う
b. 応募者にお金を払わせる(教材・講座・登録料・商品の購入)
c. 書いてある仕事と別のものへの勧誘
5. 応募する前に、メッセージで聞いておく質問を3つ
最後に「応募する/質問してから決める/見送る」のどれかと、理由を1行で書いてください。
本文に書いてあることだけで判断し、書いていないことを推測で埋めないでください。
募集文:
{募集文を貼る}題材の募集を貼ったときは、表にこの1行が返ってきました。
4万円÷20時間=2,000円、8万円÷50時間=1,600円。時間単価の表記(1,000〜1,500円)と合わない
2つの募集で試し、判定は2つとも「質問してから決める」でした。食い違いがそのまま応募前の質問になるのが助かるところです。
手数料を引くと手元にいくら残るか
クラウドワークスの手数料は、契約金額の10万円以下の部分が20%です。公式の計算例では、税抜10,000円の契約で受け取りは8,580円(手数料のページ)。ここから、受け取り(税込)=契約金額(税抜)×0.858 で計算しました。時間単価制は1週を1単位として計算されます。
時給の幅は時間単価制の募集から、月の時間は見本の応募者の稼働(週8時間まで)から置きました。受け取りは税込の額で、所得税や住民税、応募ややり取りの時間、AIの有料プランの費用は引いていません。ココナラで売る側に回ると、販売手数料は22%(税込)です(ココナラのお知らせ)。
実績0件の応募一式を、依頼主の立場でAIに読ませたら?
題材は、上で触れた時間単価制の募集です。航空券・ホテルの調べもの、LINEでの予定調整、外注先との連絡、議事録、海外の領収書の精算などが並び、「4~8万円程度で見積もりをお願いします」とありました。応募する人は架空で、会社の総務・経理の事務が約10年、オンライン秘書の実績は0件、週8〜10時間、英語は読めるが話せない人です。実際の応募はしていません。
作ったのは、応募メッセージ(約680字)、見積もり(時間単価制で、お試し10時間・おすすめ28時間・上限32時間)、最初の1週間の進め方、作業の見本5つ。AIはClaude(Sonnet)を使い、プロンプトだけを渡して作らせました。見本のひとつ、海外ホテルの比較表はこんな形です(抜粋。人名も内容もすべて架空で、本物の料金は調べていません)。
最初に作った一式を、依頼主の立場に立たせたAI(以下、依頼主役)に読ませると、判定は「直せば払う」。「今のままでは契約しない」とはっきり書かれました。採点役もAIで、本物の依頼主ではありません。落ちた点は4つです。
- 返信の約束が資料ごとに違う(応募文は「平日は当日21時まで」、見積もりは「翌営業日の夜まで」)
- 時間の数字が合わない(お試し15時間なのに、最初の1週間だけで約10時間使う)
- 応募文で引き受けると書いた予定調整と外注先との連絡が、最安のプランに入っていない
- 募集の中心の英語サイト・特典航空券の見本がない
良い点として挙げられたのは、承認の線引きと、調べものに出典URLと調べた日を残す作り方です。落ちた理由は文章のうまさではなく、資料どうしの約束の食い違いだったんですよね。返信の時刻が資料ごとに違う人には、頼む側は急ぎの用を任せにくい。どう直し、2回目に何を言われたかが、この記事の続きです。
クラウドワークスでAIを使って応募してもよいか、規約で確かめたこと
AIを使うこと自体は禁止されていません。AI活用に関するポリシーには「当社として禁止しておらず、受発注者間の取り決めに委ねております」とあります。そのうえでワーカーには「事前に利用可否をクライアントに確認する、利用していることを意図的に隠さないようにする」ことと、機密性の高い情報を外部ツールに入れるときの注意を求めています。
仕事依頼ガイドラインでは、直接連絡先の提示、サービスを介さない直接取引の勧誘、ワーカーに料金を払わせる依頼、情報商材やセミナーへの誘導、別の仕事への誘導を目的とした依頼が禁止です。LINEなど外の連絡先は、メッセージのガイドラインにあるとおり、サービス外連絡申請が承認されてからになります。
オンライン秘書の副業が向く人、向かない人
向くのは、日程調整・出張手配・経費のチェック・議事録といった事務をしてきた人です。週8〜10時間を平日の夜と土曜に確保でき、英語のサイトを読めるとなお合います。1件目の準備は、人の手で約3時間を見込んでいます。
向かないのは、平日9〜17時に2時間以上といった稼働条件に合わせられないのに、会社の時給募集を狙う人。返信の速さで勝負したい人も厳しいかな、と。2回目の採点でも、返信の速さは読んだココナラの3件より劣ると言われました。カードや支払いの代行まで引き受けたい人にも、この一式は合いません。
結局、頼む側が安心する材料は、返信の約束、時間の上限、報告の形の3つでした。これを自分で決めて守れる人に向く仕事です。
講座で学ぶ場合と比べると
講座の金額と期間は公式のページの記載(2026年2月現在の表記、2026-10-15に確認)です。講座は学ぶ場で、この記事は自分で手を動かす手順なので、中身は別物です。講座を選ぶ前に、自分で1件試してみる位置に置いています。
ここまでで、募集を1件選んで本文を時給に直すところは手元でできます。続きは、その募集に出す一式をそろえる側の話です。条件を1枚に書くところから、応募文・見積もり・最初の1週間の進め方・作業の見本の指示の全文、2回目に読ませて出た直し方、応募するときと契約が決まったあとの文面までを、300円(買い切り)で置いています。上で見た落ちた4つは1回目の分で、2回目に新しく出た5つは、この先に入っています。
ここから先は有料エリア
この先に 10,308文字 / 1画像 が続きます。
¥300
買い切り・追加課金なし
6 人がいいね



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