毎月の請求明細で、Opusのぶんがいくらになっているか把握していますか。先月のClaude API代は1万8千円ちょっとで、そのうち6割がOpusでした。9月28日に出たClaude Sonnet 5.5の料金は、入力も出力もOpus 5.5のちょうど半分です。Opusでやっていた仕事のどこまでを移せるのか、うちの請求明細で試算してみました。
Claude Sonnet 5.5の料金とOpus 5.5との差
料金は100万トークンあたり入力2ドル、出力10ドルです。1ドル150円で計算すると入力が約300円、出力が約1,500円で、前のSonnet 5と同じ値段に据え置かれています。
Opus 5.5の単価はClaudeの料金ページにも載っていて、入力も出力もSonnet 5.5のちょうど2倍です。同じ量を読ませて同じ量を書かせれば、Opusの請求は倍になる。そう覚えておけば、明細を見るには十分なんですよね。
Opus 5.5は9月22日に出たばかりで、8月まで使っていたOpus 5より2割安くなっています。うちの8月の請求はOpus 5の単価で付いているので、この差も試算に入れる必要がありました。
Sonnetの単価自体は据え置きでも、請求は下がる見込みがあります。Anthropicの発表では、Sonnet 5.5は同じ作業に使うトークンが少なく、タスクあたりのコストはSonnet 5より最大30%下がるそうです。出力も30%以上速くなったとのことでした。同じ仕事量でも、単価が変わらないのに請求が減る余地があるということです。
安くても、出来が落ちるなら見積もりには使えません。そこで私が見たのは、仕事の成果物の出来を比べるGDPval-AAという評価です。Sonnet 5.5は1844で、Opus 5.5の1846とほぼ同じ点でした。Sonnet 5は1449だったので、1世代で大きく上がっています。
Anthropic自身も、Opus 5.5は複雑な判断向け、Sonnet 5.5はスコープが明確な日常の作業やスプレッドシート作成向けと説明しています。この分け方は、うちの請求明細にそのまま当てはめられそうでした。次のセクションで、実際の内訳を見ていきます。
先月のAPI代1万8千円の内訳
8月分の請求は121ドル、1ドル150円で18,150円でした。見積もり作成をOpus 5、入稿データのチェックをSonnet 5に振り分けていて、内訳はこうなっています。
見積もりにOpusを使っているのは、金額を間違えたときの痛みが大きいからです。紙の種類、部数、加工、納期で値段が変わり、過去の似た案件と見比べて決めます。1件の見積もりが1万円ずれるだけで、API代の半月分以上が消えるんですよね。お客さんにそのまま届く数字なので、ここのモデルを軽くする判断は慎重にしたい部分でした。
その見積もりの処理は2段階に分かれています。前半はお客さんのメールから部数や紙、加工を拾って表に整える作業で、後半はその表を単価表や過去案件と突き合わせて金額案を出す作業です。外注先に工程別のトークン数を出してもらうと、前半と後半でほぼ半々でした。
Opusに残す仕事とSonnet 5.5に渡す仕事、線引きはどこか?
うちで使った基準は「間違えたとき、誰がどれだけ困るか」です。お客さんに出る金額が変わる仕事はOpusに残し、人が必ず目を通す下ごしらえはSonnet 5.5に渡します。あなたの会社で、間違えたときに一番困る仕事はどれでしょうか。そこがOpusに残す候補です。
見積もりを丸ごとSonnet 5.5に移せば、Opus 5で72ドルだった分は28.8ドルまで下がります。それでも後半をOpusに残すのは、特急料金や紙の仕入れ値の変動のように、単価表に書いていない判断が混ざるからです。点数が並んでいても、うちの例外まで同じように扱えるかはまだ確かめていません。
発表の翌日に、過去のお客さんのメールを数通だけSonnet 5.5に通してみました。部数や加工の拾い方に気になる点はなかったものの、数通なので判断材料としてはまだ弱いかなと思っています。
Sonnet 5.5に移すと来月のAPI代はいくら下がるか
8月と同じ仕事量で、見積もりの前半をSonnet 5.5へ移し、後半はOpus 5.5に載せ替えた場合の試算です。為替は1ドル150円で、8月の実績はOpus 5とSonnet 5の単価で付いた金額です。
単価の差だけで月4,320円、年間なら51,840円です。そのうち半分の2,160円はOpus 5からOpus 5.5への載せ替えで、残りの2,160円が前半をSonnet 5.5へ移した分でした。公式の「タスクあたり最大30%減」がSonnetの部分に全部効けば月7,170円ほど下がる計算ですが、こちらは上限の数字として脇に置いておきます。
社長に聞かれるのは「で、いくら安くなるの?」の一言なんですよね。報告には「Opusを新しい版に替えて、見積もりの下ごしらえだけ安いモデルに回して月4,320円。金額を決める部分はOpusのまま」と書くつもりです。ベンチマークの話は、聞かれたときに1行添えるくらいで足ります。
Sonnet 5.5へ切り替える前に決めておくこと
切り替えの作業そのものは、スクリプトのモデル名を claude-sonnet-5-5 に書き換えるだけです。手間がかかるのは、その前に外注先と決めておくことのほうでした。
- 見積もり前半の出力を、担当者が必ず確認する運用を残す
- 10月分は8月と同じ形で工程別の請求を出してもらい、試算と比べられるようにする
- 単価表のように毎回送る資料が、キャッシュ読み取りの単価で処理される設定になっているか確かめる
キャッシュ読み取りは、同じ資料を繰り返し送るときに2回目以降を安く扱ってもらう仕組みで、Sonnet 5.5では100万トークンあたり0.20ドル、約30円です。通常の入力の10分の1なので、単価表を毎回付けている見積もりには効きます。
Opusを減らすというより、Opusに渡す手前の作業を減らす。うちの結論はそこに落ち着きました。10月分の明細が出たら、試算の92.2ドルと並べて社長に出します。
あなたの会社の請求明細なら、まず見るのは2点です。Opusが請求の何割を占めているかと、その仕事を間違えたときに誰がどれだけ困るか。そこが分かれば、どこをSonnet 5.5に渡すかの相談はもう始められるかなと思っています。




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