報酬1万円を超える浮気調査や債務整理、退職代行が並ぶ「穴場アフィリエイトジャンル」のリストを見て、参入しようか迷っていませんか? ただ、手元に残るのは報酬額ではなく、そのうち広告主に承認された分だけなんですよね。SNSでよく見かける7ジャンルを承認率の肌感と成果地点、却下条件、広告規制で並べ直すと、狙いやすさの順番はかなり入れ替わります。
報酬額より先に見たい、承認率と成果地点
承認率は、発生した成果のうち広告主が承認した割合です(アクセストレードの用語解説)。報酬額が高い案件でも承認がほとんど通らなければ、報酬がそこそこで承認がよく通る案件のほうが手元に多く残ります。見るべきなのは、報酬額に承認率をかけた実質単価です。
ところが、この承認率は公開の案件ページにほとんど載っていません。広告主さんと条件をすり合わせていたころも、承認率は審査の厳しさや問い合わせ後の対応で動く数字で、表に出すものではありませんでした。
だから、承認率と一緒に成果地点を読みます。「申込み完了」で成果になる案件と、「電話やメールで本人確認が取れて初めて成果」の案件では、同じ1件の申込みでも確定する確率がまるで違います。
いま検討している案件、成果がどの時点で発生するか、すぐに言えるでしょうか? 言えないなら、報酬額を比べる前に成果条件と却下条件を読み直すのが先です。
承認率はどこで分かるのか?
公開ページには出ていなくても、ASPの管理画面なら承認率を見られることがあります。
A8.netは、メディア会員になれば管理画面のプログラム検索で、案件ごとの確定率(A8.netでの承認率の呼び方)とEPCを確認できます(A8.netヘルプのEPCの説明、確定率の見方の解説)。EPCは1クリックあたりの発生報酬なので、EPCに確定率をかけると、1クリックあたりで実際に確定する報酬の目安になります。
A8.netもかつてはゴールドランク以上の特典でしたが、管理画面の刷新で全ランクに開放されています。afbのように、メディアのランクによって承認率が見えるかどうかが変わるASPもあるという解説もあります(ASPごとの承認率の見え方の比較)。条件は時期によって変わるので、使っているASPのヘルプで確かめてください。
気になるジャンルの名前で検索して、同じジャンルの案件を確定率で並べてみてください。報酬額の順とはまったく違う並びになるはずです。確定率が表示されない案件もあるので、その場合は提携前にASPの担当者へ目安を聞いてみる価値があります。
ここで1つ、注意があります。A8.netのメディア会員利用規約では、管理画面を通して提供された情報は、明示の有無を問わず秘密情報として扱われます(A8.netメディア会員利用規約の6条)。だからこの記事でも具体的な数字は載せず、私が管理画面を見て回った感想にとどめています。自分のブログやSNSに数字をそのまま転載するのも避けてください。
債務整理と退職代行のアフィリエイト、どこまで書けるのか?
債務整理は承認より手前が遠い
司法書士法人杉山事務所の相談申込み案件は、レントラックスで10,184円です。成果地点は登録ですが、メールが届かない・電話がつながらないなど連絡の取れない登録や、債務整理と関係のない申込みは却下されます。特別単価は、一定期間の承認結果がよいメディアに限って出す条件になっていて、広告主さんが承認率でメディアを見分けていることがそのまま書かれています。
承認の通りやすさは、私の感覚では悪くないほうです。ただ、クリックから申込みまでが遠く、そもそも成果が発生しにくい。承認率だけ見て飛びつくと、ここでつまずきます。
弁護士の広告は、日弁連の業務広告に関する規程や非弁提携の防止に関する規程の枠内にあり、司法書士にも同じように広告の決まりがあります。任意整理や自己破産の仕組みを一般論として説明することはできますが、「借金が必ず減る」「誰でも免責される」のように結果を約束する書き方はできません。
退職代行は支払いまで待つぶん渋い
男の退職代行の案件は、もしもアフィリエイトで13,000円、レントラックスで15,300円です。もしもアフィリエイトでは「実際に依頼され、支払いがあった場合」にのみ承認されるので、申込みだけでは成果になりません。相談して気持ちが落ち着き、依頼まではしない人も一定数いるので、感覚としては渋めです。扱っているASPも限られます。
ここ、落とし穴です。弁護士でない者が報酬を得て法律事務を扱うことは弁護士法72条で禁じられていて、退職日や未払い賃金を会社と交渉するのは非弁行為にあたるおそれがあります(ベンナビ労働問題の解説)。民間企業が運営するサービスを「会社と交渉して有給を消化させます」と紹介するのは避け、運営主体が弁護士か労働組合か民間企業かを確かめてから書き分けます。
AGAと自毛植毛、いびき治療の承認率はクリニック次第
AGA・自毛植毛は、新規面談完了で17,000円、来院で13,000円、新規施術で30,000円といった報酬例があります(soloblog)。承認率は、クリニックによって結構ばらつきます。オンライン診療や無料カウンセリングを成果にしている案件は通りやすい印象で、自毛植毛のように高額な施術のカウンセリングは渋いことが多いです。
同じAGAという括りでも、どのクリニックと提携するかで実質単価がまるで変わります。ジャンルで決めずに、案件単位で確定率を見比べてください。
いびき治療は、それ自体の報酬の公開数値が見つかりませんでした。医療系の集患全般では、来院・カウンセリング1件で1万〜2万円という相場感の言及があります(自費研online)。管理画面でも承認率が表示されていない案件が目立ち、判断材料が少ないジャンルです。ライバルが少ない裏返しでもありますが、試算できないこと自体がリスクです。
どちらも医療広告の規制を受けます。厚生労働省の事例解説書や医療広告ガイドラインQ&Aでは、患者の体験談を効果の根拠にすること、条件を満たさないビフォーアフター写真、「必ず生える」のような断定は書けない方向で整理されています。体験談で読ませるのが得意な人には相性がよくなく、治療の内容・費用・リスクを並べて解説できる人に向くジャンルです。
浮気調査アフィリエイトは、同じ案件でもASPで報酬が倍以上違う
ラビット探偵社の案件は、afbで15,230円(高額報酬で25,383円)、レントラックスで15,840円、Felmatで33,000円です。同じ広告主でも、ASPを選ぶだけで報酬額が倍以上開きます。
成果は広告主にとって新規の問い合わせが前提で、ASPによっては問い合わせから30日以内の本人確認まで求められます。Felmatでは浮気調査以外の相談は対象外で、afbでは報酬目的と判断される申込みも却下されます。
承認率は、探偵社によって差はありますが、全体としては渋めの部類です。勢いで問い合わせた人が、本人確認の連絡に出ないまま終わることがよくあるんですよね。報酬の高いASPを選ぶのと同じくらい、落ち着いて依頼を考えている読者に届く記事にすることが効きます。
探偵業を営むには探偵業法にもとづく公安委員会への届出が必要で、契約前に重要事項を書面で説明することも同法8条で義務づけられています。紹介する探偵社の届出を確かめること、「必ず証拠が取れる」と書かないことは見ておきたいところです。
遺品整理と事故物件査定、承認率の差が大きい生活サービス系
遺品整理の案件は、ライフリセット7,300円、関西遺品整理センター7,700円、たすけあい4,400円です。見積もり依頼を成果にする業者紹介型は渋めで、遺品の買取査定を成果にする案件は品目によって通りやすさがかなり違います。
見落とされやすいのが許可です。家庭から出る不用品の回収には一般廃棄物の収集運搬の許可が必要で、環境省も無許可の回収業者を使わないよう呼びかけています。買取まで行う業者なら古物商の許可も関わるので、紹介する業者の許可は確かめてから書きます。
事故物件の査定は、訳あり物件買取プロの案件が11,000円です。成果条件は新規申込み後の本人確認完了、却下条件は重複・悪戯・不正・キャンセル・2回目以降の申込み・申込み不備、承認サイクルは30日と、条件がはっきり書かれています。
訳あり不動産の買取は、7ジャンルの中でいちばん「報酬額を信じてはいけない」と感じたジャンルです。承認がよく通る案件もあれば、驚くほど渋い案件もあって、報酬額がいちばん高い案件がいちばん渋い、という逆転も普通に起きていました。管理画面で確定率を見ずに報酬額だけで選ぶと、ここで大きく外します。
規制面では、国土交通省の人の死の告知に関するガイドラインが一次情報です。宅建業者向けの告知の基準なので、「事故物件でも黙って売れる」と読める書き方は避けます。
7ジャンルを報酬額と承認率の肌感で並べ直す
報酬額は公開情報で確認できた例です。承認率は数字を載せられないので、私の肌感で書いています。実際の数字は、管理画面で自分で確かめてください。
並べ直すと、狙い方の条件が見えてきます。
- AGA・自毛植毛は、ジャンルではなくクリニック単位で選びます。施術ではなく面談完了を成果地点にする案件なら、読者が施術を決めるところまで待たずに済みます
- 浮気調査は、提携先のASPを決める前に報酬を横断して比べます。書く相手は、費用や依頼の流れを調べている段階の読者です。本人確認まで進むのはこの層です
- 事故物件の査定は、報酬額より確定率で選ぶジャンルです。重複や2回目以降の申込みにならないよう、申込み前の注意書きを記事に入れておくと承認率を守りやすくなります
- 退職代行は支払いがあって初めて承認され、債務整理は登録後に連絡がつかないと却下されます。どちらも申込みの後で落ちやすいので、申込みボタンの手前で依頼の流れと費用を読ませる構成にしておきます
- 遺品整理といびき治療は、確定率を確かめられるまで本命にしません。試算できてから記事を増やします
どのジャンルにも、景品表示法のステルスマーケティング規制がかかります。消費者庁のQ&Aでは、広告主が表示内容の決定に関与していれば事業者の表示とされ、サイト冒頭に「アフィリエイト広告を利用しています」と書くだけでは足りない場合があるとされています。記事ごとに広告だと分かる表示を入れておくのが安全です。
あなたが検討している案件は、この表のどのタイプに近いでしょうか? 「渋め」の行に当てはまるなら、提携する前に管理画面で確定率を確かめるところから始めてください。
却下条件と広告規制の洗い出しは、AIに下読みさせる
案件ページの条件を読み比べる作業は、ChatGPTやClaudeに下読みさせると速くなります。私は成果条件の整理と、下書きで規制に触れそうな表現の洗い出しをまとめて頼んでいます。
あなたはアフィリエイト案件の条件を整理するアシスタントです。
以下は、ある案件ページの報酬額・成果条件・却下条件です。
【案件情報】
(ここに案件ページの文章を貼る)
次の3つを出してください。
1. 成果地点(どの時点で成果が発生し、何日で確定するか)を1行で
2. 却下条件を「記事の書き方で防げるもの」と「防げないもの」に分けた一覧
3. 候補の案件を並べた比較表の枠(列は案件名・報酬額・成果地点・確定率・実質単価。
確定率と実質単価の欄は空欄のままにし、実質単価=報酬額×確定率の式だけ添える)
続けて、記事の下書きを貼ります。次の観点で気になる表現を抜き出し、
「なぜ気になるか」と「言い換え案」を添えてください。
- 効果や結果を断定している表現
- 体験談や口コミを効果の根拠にしている表現
- 他社より優れていると比べている表現
- 広告であることが分かりにくい箇所
自信がない箇所は「要確認」と書いてください。
【記事の下書き】
(ここに下書きを貼る)確定率の欄は、管理画面を見ながら自分の手元のスプレッドシートで埋めます。管理画面の数字は秘密情報なので、AIにも貼らず、自分の判断のためだけに使うのが安全です。候補を2〜3件並べて埋めると、報酬額の順と実質単価の順がどれだけ入れ替わるかが一目で分かります。
ただ、AIの判定は下読みにとどめます。AIは最新のASP規約や広告主ごとの指示を知りませんし、法令の解釈を誤ることもあります。「要確認」の有無に関係なく、最終的には一次情報と各ASPの規約、広告主の指示で確かめ、判断に迷う表現は専門家に相談してください。
まずは気になっている案件を1つ選んで、管理画面で確定率を見るところから始めてみてください。報酬額だけで見ていたときとは、選ぶジャンルが変わるかもしれません。



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