人は失敗するから戻るのではない。成功できてしまうから戻る
前回、私は「新しい習慣が続かない」のではなく、「古い習慣に戻っている」ことに気づきました。
前回の記事をそのままAIに見せて、音声解説させて聞いてみたところ、受けた指摘が的を得ていました。それは、
「人差し指タイピングとタッチタイピングの関係と同じです」
という例えでした。
人差し指入力に戻れば、目の前の作業は終わります。
メールも書けるし、仕事も進む。
だから失敗した感覚がありません。
でも、タッチタイピングの習得という目的から見ると、その行動は失敗です。
AIツールも同じでした。
新しい環境を習得したいと思いながら、慣れた環境へ戻る。
すると仕事は進みます。いい方法が目の前にあることは、自覚しています。
慣れるまで苦しい時期がある、無意識に避けているのかも知れません。
もう少しだったのに、新しい能力は身につきません。実は前回、
「どんな場面で元の行動へ戻るのかを分類してみよう」
と思っていました。
しかし観察を続けるうちに、分類より先に原因のほうが見えてきました。
それは、戻る行動のほとんどが、何らかの成功体験と結びついている
という事実です。
慣れたツールに戻れば作業は終わる。慣れたやり方に戻れば成果も出る。
だから人は戻ったこと自体に気づきにくい。
私は「戻りの種類」を探していたつもりが、いつの間にか
「なぜ戻るのか」という原因のほうを見ていました。
そして、その答えが次第にはっきりしてきたのです。
私はそこで気づきました。人は失敗するから戻るのではない。
成功できてしまうから戻る。
さらに面白かったのは、そのことをAIがはっきり「失敗」と表現したことです。
人間同士なら、なかなか言えません。
相手との関係があります。
配慮もあります。
優しさもあります。だから、「少しずつでいいですよ」となります。
しかしAIには上下関係も利害関係もありません。
だから、「その目的なら失敗です」と冷静に言える。
しかも私は、それを責められているとは感じませんでした。
むしろ、「ようやく構造を言語化してもらえた」
と感じました。
ここで新しい疑問が生まれました。
もしAIが人間の行動を観察し、
目的と結果のズレを発見できるなら、
それは単なるチャットボットではありません。
習慣化コーチになれるのではないか。
励ますだけではない。叱るだけでもない。
人間自身が見落としている失敗パターンを観察し、伝える存在です。
次回は、
について考えてみたいと思います。

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