AI向けのFAQ作りは、ココナラで副業になるか?

タツヤ
タツヤ

@tatsuya_2nd ・ 10本

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AIが答えるためのFAQ作りは、ココナラで副業になるのか。2026年9月28日時点で、ココナラ・ランサーズ・クラウドワークスの出品と案件を数えました。「AI向けFAQ」という名前の商品は1件も見つかりませんでしたが、隣の売り場に手がかりは残っていました。

ChatGPTのSponsored Agentsは、企業のFAQに何を求めるのか

発端は、OpenAIが2026年9月16日に発表したSponsored Agentsです。ChatGPTの広告をタップすると、普段の会話とは別枠のラベル付きの会話に移り、その企業の代理として動くAIエージェントに製品のことを質問できます。

いまは米国の一部広告主に限ったアルファテストで、早期アクセスの申し込みも受け付けていません。日本での開始時期は発表されていないので、日本の需要はあくまで見込みの話です。

僕が引っかかったのは、広告の先でAIが「送料はいくら?」「法人でも契約できる?」と聞かれる場面です。答えの元になる情報が、PDFに散らばっていたり担当者の頭の中にしかなかったりする会社は、AIに代理で答えさせられません。その整理を外に頼みたい会社が出てくる、というのが今回の副業の仮説です。

あなたの会社のFAQは、条件や例外まで書いてありますか? AIに読ませる前提なら、1問をこのくらいまで分解しておきたいところです。

Q: 送料はいくらですか
A: 全国一律800円です
条件: 1回の注文が税込1万円以上なら無料
例外: 沖縄・離島は別途500円
最終更新: 2026-09-28

人間向けのFAQなら「送料は800円(条件あり)」で済みます。AIに答えさせるなら、この「条件あり」の中身まで書いておかないと、聞かれたときに答えを外します。

ココナラで「AI向けFAQ作成」を探した結果

ボットを作る出品は多いが、FAQの中身を整える出品は見当たらないことを示す図解

「AI向けFAQ」で検索しても、一致する出品はありませんでした。いちばん近いのは「AIアプリケーション・エージェント開発」カテゴリで、出品は2,304件です。

カテゴリページに出ている相場は、平均約26,000円、中央値約10,000円でした。出品が集中しているのは5千〜2万円の帯で、1〜2万円帯の用途には「社内FAQ自動応答」が挙がっています。RAG・ナレッジ検索の構築になると約5万円が目安です。

次に「FAQ作成」でキーワード検索すると、1,615件がヒットしました(AIと関係ない出品も含む件数です)。上位に並んだのはこんなサービスです。

サービス名
価格
自前のデータを元に回答するChatボットを作ります
3,000円
既存FAQでAIチャットボットを構築します
20,000円
FAQ特化型LINEチャットボット作成します
30,000円
お問い合わせとQ&Aのチャットボットを制作します
50,000円

並べてみると、どれもFAQは依頼者の手元にある前提です。「既存FAQで」という書き方がそのまま表しています。ボットという器を作る出品は多いのに、中に入れるFAQを書き直す作業を単独で売る出品は見当たりませんでした。GPTs作成代行も数千円〜数万円で複数ありましたが、ナレッジ整備を前面に出したものはありません。

この空白が狙い目なのか、単に需要がないのか。ココナラの出品だけでは区別できませんでした。

ランサーズとクラウドワークスでは、FAQ案件が見えなかった

ココナラ2,304件、ランサーズ1,944件、クラウドワークスは確認できずという調査結果を並べた図解

ランサーズの「AI(人工知能)・機械学習・ChatGPT」の仕事検索では1,944件が表示され、報酬は1,000円台から数十万円まで幅がありました。

ただ、閲覧した範囲には、FAQ作成やナレッジ整備を名指しした案件はありませんでした。キーワードで細かく絞り込むところまではやっていないので、「ゼロ」とは言い切れません。

クラウドワークスは、カテゴリページも検索結果ページもエラーで表示されず、件数を確認できませんでした。ここは空欄のままにしておきます。

もしあなたが発注者なら、何という言葉で外注先を探すでしょうか。たぶん「AI向けFAQ」とは書かず、「チャットボットを作りたい」と書くはずです。この仕事が来るとしたら、しばらくはボット制作の依頼に混ざって来ると僕は見ています。

LLMO対策の出品を1件開くと、販売実績は0件でした

AIの検索や回答に自社の情報が拾われるよう、サイトの中身を整える施策があります。これをLLMO対策、AIO対策、GEO対策と呼びます。FAQ整備といちばん近い名前の商品なので、ココナラで探しました。

タイトルに「AIO・LLMO・GEO対策」を掲げた出品は見つかりました。価格は1万円で、SEO歴25年を掲げる出品者です。ただ、この出品自体の販売実績は0件でした(出品者全体では73件の実績があります)。

LLMOやAIO対策を名乗る出品は検索でほかにもヒットしますが、件数を正確に数えられる一覧はありませんでした。出品はあっても、売れているかどうかはまだ分からない。これがこのジャンルの現在地です。

法人相場との差から考える、AI向けFAQ副業の入り口

法人がLLMO対策の会社に頼む場合、料金の解説記事を複数見ると、初期診断で20万〜50万円程度、継続支援で月10万円から数十万円が目安とされています。ココナラのAI開発カテゴリの中央値1万円とは、桁が1つ以上違います。

この差の間に、法人向けコンサルが受けない小さな仕事があります。たとえば、小さな会社のFAQ30問を、条件・例外・更新日つきの形に書き直すだけの仕事です。

時給で試算してみます。1万円で売れた場合、ココナラの販売手数料22%を引いた手取りは7,800円です。30問に6時間かかれば時給1,300円、3時間で終われば2,600円になります。平日夜2時間を3日使って1件、というペースなら本業とも両立できます。ただし、これは作業時間の見積もりが当たった場合の数字です。

出品の前に、手元でできる確認があります。

  1. よく使うお店や会社が公開しているQ&Aページを1つ選ぶ
  2. 上の形式で10問だけ書き直す
  3. 書き直す前と後のそれぞれをChatGPTに読ませ、同じ質問をして答えを比べる

勤務先の社内FAQは、社外のAIサービスに貼っていいか社内ルールを確認してから使ってください。答えが変わった箇所は、そのまま出品ページで見せられる「整備の効果」の説明になります。10問にかかった時間から、30問の作業時間も見積もれます。

売り方としては、新ジャンルを1つ立てるより、既存のチャットボット出品に「FAQ整備」をオプションで付けるほうが、いまの検索のされ方に合っていると僕は考えています。Sponsored Agentsが日本に来るかどうかは未定ですが、社内FAQの自動応答はココナラですでに1〜2万円帯の商品として並んでいます。そのボットに入れる中身を、あなたは何時間で整えられますか?