スマホや光回線の請求が値上がりして、電話で値上げの相談をするとき何と言えばよいか分からないなら、かける前にAIへ状況を渡して、台本を作っておきましょう。前の金額と今の金額、契約年数、乗り換える気持ちを書いて頼むと、声に出して読む台本と、断られたときの次の頼み方、電話のあとに控える表がそろいます。
請求書を見ると、月に千円ほど上がっている。電話すれば下がるのか、何と言えばいいのかが分からず、そのまま払い続けていませんか? ここで載せる依頼文は、怒らず、はったりも使わず、事実と数字で落ち着いて頼む台本を作るためのものです。
台本を書いてから、値上げの電話をかける
電話で落ち着いて話せるかどうかは、かける前におおかた決まります。用件、伝える数字、聞き返すこと。この3つが紙に書いてあれば、長く待たされたあとでも、早口で案内されたあとでも、話の筋を見失わずに済みます。
その紙をAIに作ってもらうのが、ここで載せる依頼文です。台本は、怒らず、はったりも使わず、相手を責めない形で頼むものにします。相手を責める言い方、脅すような言い方、うその事情は入れないよう、依頼文に書いてあります。
前もって書いておくだけの段取りですが、手元に紙が一枚あるかないかで、電話口の落ち着きは変わるものですな。では、その台本にどんな材料を渡せばよいのでしょうか。
台本の材料は、請求書と値上げの案内にある
値上がり前と後の月額、それに契約年数
前の月額と今の月額、すぐに言えますか? 請求書やマイページの金額をそのまま写しておくと、AIが数字を推測で埋めにくくなります。書かれていない数字も、依頼文は「電話で確認する」と書くよう頼んでいます。
値上げのお知らせがハガキやメールで届いていれば、手元に出しておきます。文章ごと貼ってかまいません。
契約年数も材料になります。長く使っていることは、本題で前の金額、今の金額と並べて伝える事実です。
縛りと更新月は「分からない」でよい
契約期間の縛りがあるか、更新月がいつか。ここは覚えていない方も多いでしょう。
分からなければ「分からない」と書いておけば足ります。分からないまま数字を埋めず、足りない情報は台本を作る前に一つずつ質問するよう、依頼文はAIに頼んでいます。調べ回らなくても、書き始められるということです。
乗り換える気持ちで、台本の言い方が変わる
乗り換える気持ちは、依頼文で「本当に乗り換えてもよい」「条件次第で考える」「乗り換える気はない」から選びます。本当に乗り換えてもよいなら、他社の案内の金額をそのまま伝えます。条件次第なら「他社の案内も見ています」までにとどめます。
乗り換える気がないなら、他社や解約の話は出さず、今の契約の中での見直しだけを頼みます。やめる気もないのに「やめます」と言えば、引っ込みがつかなくなります。気持ちと違うことを言わせない、というのが依頼文の決まりです。
値上がりの電話台本を作る依頼文
そのまま貼って使える依頼文です。末尾の【題材の例】は架空のもので、残したままでかまいません。依頼文をそのままAIに貼り、そのあとに続けて、【私の状況】の項目に沿って書いた自分の状況を貼ってください。
【お願い】
毎月の請求が値上がりした契約について、窓口に電話で相談するための台本を作ってください。怒らず、はったりも使わず、事実と数字で落ち着いて頼む台本にしてください。断られたときの次の頼み方と、電話のあとに控えることも一緒にそろえてください。
【私の状況】(ここに書き込む)
・契約しているもの(光回線、スマホ、保険など)と会社名:ここに書く
・前の月額と今の月額:ここに書く
・値上がりした時期と、届いた案内の内容:ここに貼る
・契約して何年か、契約期間の縛りがあるか、更新月はいつか:ここに書く(分からなければ「分からない」)
・他社の案内や見積もり(あれば):ここに貼る
・乗り換える気持ちはどのくらいか:「本当に乗り換えてもよい」「条件次第で考える」「乗り換える気はない」のどれか
・電話で気になること(早口が聞き取りにくい、長く待つのがつらい、など):ここに書く
【手順】
1. 私の状況を読み、足りない情報があれば、台本を作る前に一つずつ質問してください。分からないまま数字を埋めないでください。
2. 値上がりの額を「月いくら、年にするといくら」で書き出してください。電話で最初に伝える一文に使います。
3. 電話の最初の30秒で言うことを書いてください。名乗り、契約番号の確認、「値上がりの件で、料金を見直せないか相談したい」という用件、の順にします。
4. 本題の頼み方を書いてください。前の金額、今の金額、契約年数を伝え、「今の契約のまま安くなる方法はありますか」と聞く形にします。
5. 相手の答えごとに、次の一言を書いてください(下の判断基準を使う)。
6. 聞き取りにくいときの言い方を書いてください。「ゆっくり言っていただけますか」「今のところを、もう一度お願いします」「金額だけ、もう一度言ってください」など。
7. 待たされる・担当者が変わるときの備えを書いてください。最初に担当者の名前と受付番号を聞くこと、代わった相手には最初から短く言い直すこと、の言い方も入れます。
8. 電話のあとに控える項目の表を作ってください。
【判断基準】
・乗り換える気持ちに合わせて言い方を変えてください。「本当に乗り換えてもよい」なら、他社の案内の金額をそのまま伝えてかまいません。「条件次第」なら「他社の案内も見ています」までにとどめます。「乗り換える気はない」なら、他社や解約の話は出さず、今の契約の中での見直しだけを頼みます。気持ちと違うことを言わせないでください。
・値下げの代わりに、契約期間の縛りが新しく始まる、縛りが延びる、オプションが付く、という提案が出たら、その場で決めずに「書面かメールで内容を見てから決めます」と言う一言を入れてください。
・「割引はありません」と言われたら、すぐ引き下がらずに、使っていないオプションを外せないか、今より安いプランに変えられないか、を順に聞いてください。それでも無理なら、お礼を言って切り上げます。
・解約の話をする場合、解約金や工事費の残りがいくらになるかは、その場で担当者に聞くよう台本に入れてください。あなたが金額を決めないでください。
・保険の場合は、保障を減らす話になったら、その場で決めずに担当の代理店か保険会社の窓口に改めて相談する、と言う一言にしてください。
・電話に出る担当者にできるのは、値上げを取り消すことではなく、今ある割引やプランの中から合うものを探すことです。台本は「値上げに文句を言う」形ではなく「一緒に探してもらう」形にして、相手を責める言い方は入れないでください。
【出力の形】
・最初に「値上がりの額」を1〜2行。
・台本は、私が声に出して読める話し言葉で、1文を短く。相手の返事ごとに「→こう言われたら」と分けて、全体で800字以内。
・聞き取りにくいとき、待たされたとき用の一言を箇条書きで5つ以内。
・電話のあとに控える表:日時、つながるまでの時間、担当者名、受付番号、決まったこと、新しい月額、いつの請求から変わるか、契約期間の縛りの有無、書面やメールが届く予定、の列。
【やらないこと】
・金額、割引名、解約金、他社の料金を作らないでください。私が書いていない数字は「電話で確認する」と書いてください。
・会社の規約や法律の細かい決まりを断定しないでください。分からないことは「担当者に確認する」「消費生活センター(消費者ホットライン188)に相談する」と書いてください。
・保険の保障内容をどうするべきかは判断しないでください。
・強い言葉、脅すような言い方、うその事情は入れないでください。
【題材の例】(架空の例です)
・契約:Aという会社の光回線。7年使っている。2年ごとの自動更新で、次の更新月は来年3月。
・料金:月5,170円だったのが、先月の案内で今月から月5,720円になった。
・他社の案内:Bという会社のチラシで「乗り換えで月4,620円、工事費は実質無料」と書いてあった。
・乗り換える気持ち:条件次第で考える。工事の立ち会いが面倒なので、できれば今のままがよい。
・電話で気になること:耳が少し遠く、早口だと聞き返しづらい。値上がりの状況は、依頼文の後ろに続けて貼る
- 自分の契約の内容は、【私の状況】の項目に沿って書き出し、依頼文の後ろに続けて貼ります。光回線でも、スマホでも、保険でもかまいません
- 末尾の【題材の例】は架空の例です。残したままでかまいません
- 契約番号やお名前など、AIに渡したくないところは書かずにおきます
- できた台本は紙に印刷するか、大きめの字で書き写して、電話の横に置いておきます。待たされたあとでも読み返せます
夫婦2回線のスマホ代で、台本はどう分かれたか?
Claudeで試しました。入れたのは架空の題材で、大手のスマホ会社に夫婦2回線、12年の契約、2回線で月7,480円だったのが12月請求分から月8,580円になる、という設定です。縛りと更新月は分からない、他社の見積もりはない、乗り換える気はない、長く待つのがつらく自動音声の番号選びで迷う、とも書きました。
値上がりの額が、月と年で並んだ
出来上がりの最初には、電話で最初に伝える一文の元になる値上がりの額が出ました。
夫婦2回線で、月7,480円から月8,580円になります。月1,100円、年にすると13,200円の値上がりです(12月請求分から)。
この題材では、月1,100円が年13,200円です。台本の本題でも「月1,100円、年にすると13,200円上がります。」と、この2つの数字を読み上げる形になっていました。月の差だけでなく年の額も口にすると、小さく見える千円あまりの重みが、自分にもはっきりします。
乗り換える気はない、と書いた台本
乗り換える気はないと書いたので、台本に他社や解約の話は出てきませんでした。本題の後半は、今の契約のまま安くなる方法を尋ねる形です。
「12年使っていて、これからも使い続けたいです。」
「今の契約に、縛りはありますか。更新月はいつですか。」
「今の契約のまま、安くなる方法はありますか。」
「一緒に探していただけると助かります。」縛りと更新月が分からない、と書いたところは、数字を埋めずに電話で尋ねる一文になっていました。覚えていなくても、聞けば済む形です。
電話口で「割引はありません」と言われたら
台本は、相手の返事ごとに4つに分かれていました。安いプランや割引を案内されたら、新しい月額、いつの請求から変わるか、縛りが付くか、電話番号とメールアドレスは今のまま使えるかを聞き返します。残りの分かれ道は次のとおりです。
→縛りが新しく付く・延びる、オプションが付くと言われたら
「書面かメールで内容を見てから決めます。送っていただけますか。」
→「割引はありません」と言われたら
「使っていないオプションを、外せませんか。」
「今より安いプランに、変えられませんか。」
→それでも無理と言われたら
「分かりました。調べていただき、ありがとうございました。」断られても、すぐには切りません。この台本では、使っていないオプションを外せないか、今より安いプランに変えられないかを順に聞いてから、お礼を言って切り上げます。
縛りが付く代わりの値下げを持ちかけられても、その場では決めません。書面かメールで中身を見てから決める、と言う一文が手元にあれば、電話口で返事を急がずに済むでしょう。
電話を切ったら、何を控えておくか
電話を切ったあとに、担当者の名前が出てこないことはよくあります。出来上がりの最後には、電話のあとに控える表が付いていました。
新しい月額や割引の名前は、担当者が言ったとおりに書きます。分からなかった数字は「電話で確認する」と書いておきます。あとから「言った、言わない」にならないよう、決まったことと日時を一枚に残しておく表です。
担当者名と受付番号は、電話のはじめに聞く
聞き取りにくいとき、待たされたときの一言も5つ付いていました。最初に「お名前と、受付番号を教えてください。」と聞き、早口なら「ゆっくり言っていただけますか。」「金額だけ、もう一度言ってください。」と頼みます。
待ちが長くなりそうなら「折り返しのお電話をお願いできますか。」と言い、担当者が代わったら、用件と受付番号を短く言い直します。
自動音声の番号選びで迷う、と書いたところには、電話の前に手元に置くものとして、案内を最後まで聞いてから「料金・プランの相談」に近い番号を選ぶ、という目安が入りました。入口で迷って電話を切ってしまう人にも、これなら心づもりができます。
台本を使う前に、知っておいてほしいこと
窓口によって違うこともあります。折り返しを受けていない窓口もあれば、受付番号を出さない窓口もあります。受付番号が出たときは、次の請求が聞いた額と違っていたら、表の受付番号と担当者名を伝えると、前の電話の続きとして話しやすくなります。出ないときは、聞けたことだけを控えてください。
金額や割引名、解約金はAIに作らせず、担当者に聞きます。分からないことはその場で確認し、それでも納得できなければ消費生活センター(消費者ホットライン188)に相談できます。保険の場合は、保障を減らす話をその場で決めず、代理店か保険会社の窓口に改めて相談してください。
試したのは1回、架空の題材1つだけで、実際の窓口とのやりとりはしていません。請求書と値上げのお知らせを手元に出して、【私の状況】の項目に沿って自分の状況を書き出すところから始めてみてください。


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