マッチングアプリの自己紹介をAIに直してもらうなら、任せていいのは語順や長すぎる文の整理までです。口調や締めの一言、休日の話の中身は、自分の言葉のまま残したほうが会った日に印象がずれません。
AIに整えてもらったら、知らない誰かの自己紹介みたいになって戻ってきた。そんな経験はありませんか?日本で使えるアプリのAI機能、整えすぎない頼み方、自分の言葉に戻すときの確かめ方を、架空の下書きをClaudeに直させた結果つきでまとめました。
日本のマッチングアプリで使える、文章を作るAI機能
国内のアプリで、文章を作るAIを公式発表で確かめられたのはタップルとYoitoki(ヨイトキ)でした。タップルには、プロフィール用とメッセージ用の2つがあります。
AIプロフィール生成は、自己紹介の編集画面にある「AIで魅力的な自己紹介を作る」ボタンから始まります。答えるのは、趣味タグ、性格、パートナーとの理想の関係性、休日の過ごし方や好きなモノ(自由記述)の4つです。入力した内容が生成AIに学習されることはない、と発表に書かれています。
自己紹介の欄が、何を書けばいいか分からないまま空いていませんか?質問に答えるだけで3案が並ぶので、たたき台を作る入り口としては使いやすい作りです。
AIメッセージアシストが作るのは1通目だけで、送る前に自分で編集できます。「メッセージ付きスーパーいいかも」を送るときにも使えると発表にあります。
Yoitokiは、2026年4月13日に「AI自己紹介最適化機能」の提供開始を発表しました。自己紹介の入力欄にある「最適化します」ボタンを押すと、登録情報をもとにAIが自己紹介文を作り、「この文章を使う」を選ぶと反映される流れです。
どれも、AIが案を出して、選んで使うのは本人という作りです。最後の判断がこちらに残っているぶん、どこを自分の言葉に戻すかさえ決めておけば、使い勝手はいい気がしてます。
海外のマッチングアプリのAI機能は、日本で使えるか分からないものが多い
海外では、AIの入り方がもっと大きくなっています。2026年10月17日に掲載されたCNNの記事では、Bumbleがスワイプをやめて、AIが相手を選ぶ仕組みへ移ろうとしていると伝えています。ボット同士に先に会話させて相手を見極める試みも、試験段階で始まっています。
ただ、日本からそのまま使えるとは限りません。
Bumbleの2つは2026年2月の発表、HingeのPrompt Feedbackは2025年1月の発表です。Bumbleは同じ発表で、会話が止まったときに会う気があると伝える Suggest a Date もカナダで試すとしていますが、こちらはAIを使わない機能です。
ここが面白いところで、HingeのPrompt Feedbackは答えを書き直しません。OpenAIのGPT-4o miniを使い、「具体的なジャンルや好きなアーティストを足すと人柄が出ます」のように、何を足すかを返すだけです。
案を書いてくれるタップルと、指摘だけするHinge。同じプロフィールのAIでも、ペンを握るのが誰なのかが違います。
プロフィール文でAIに任せていいところ、自分で書くところ
「都内で事務職をしている32歳」という設定で208字の下書きを作り、Claudeに2通りの頼み方で直してもらいました。下書きはこれです。
はじめまして。都内で事務の仕事をしています、32歳です。 休みの日は近所のパン屋さんを開拓するのが好きで、最近は朝7時に開く店のクリームパンにはまってます。 料理はそこそこします。カレーだけは自信あり(スパイスから作ります)。 友達からは、聞き上手だけど自分の話になると急に早口になると言われます笑 お互い無理せず、休日に散歩しながらパン屋さんめぐりできる方だとうれしいです。 メッセージはゆっくりめですが、ちゃんと返します。
まず「マッチングアプリのプロフィール文です。もっと良い感じに整えてください。」とだけ頼みました。208字が239字に増え、クリームパンもスパイスのカレーも早口の話も残っています。変わったのは6か所でした。段落を分け、カッコを外して本文に入れ、友達の言葉をかぎかっこでくくったほかに、話し言葉が丁寧語にそろえられ、元の文に無い締めの一文が足されています。
いちばん引っかかったのは最後の一文です。感じのいい言葉ですが、本人はどこにも書いていないんです。
「それくらい、いいんじゃない?」って思いますよね。ただ、プロフィールで「お返しします」と書いていた人が、会ってみたら「ちゃんと返すよ」と話す人だったら、相手は小さな差に気づくかもしれません。話し言葉が丁寧語にそろえられると、文章は整うのに書いた人の温度が消えます。
この結果から考えると、分け方はこうなります。
- AIに任せていいところ: 誤字、語順、読点の位置、どこまでが誰の言葉か分かりにくい文、長すぎる文
- 自分で書くところ: 語尾の崩し方や「笑」、締めの一言、休日の話や好きなものの中身、相手にどうしてほしいか
あなたのプロフィールの最後の一文は、自分で考えた言葉でしょうか?AIに足された一文なら、消すか、自分が口に出す言い方に書き換えるだけで印象が戻ります。
マッチングアプリのプロフィールを整えすぎない、AIへの頼み方
2回目は、直してよい範囲を先に決めて頼みました。次の依頼文の {{プロフィール文}} の所に、自分の下書きを貼って使えます。
マッチングアプリのプロフィール文です。読みやすく整えてほしいのですが、次を守ってください。
1. 直すのは、誤字、読みにくい語順、長すぎる文だけ
2. 私の言い回し、具体的な店や食べ物の話、自分の癖の話は残す。新しいエピソードや長所を足さない
3. 直した文のあとに、変えた所を「元の文 → 直した文 → 理由」の一覧にする
4. 最後に、AIが書いたように見えそうな言い回しが残っていれば指摘する
プロフィール文:
{{プロフィール文}}結果は208字のままで、変わったのは2か所だけでした。「しています、32歳です」が「している32歳です」になり、友達の言葉がかぎかっこでくくられて読点が1つ入りました。「はまってます」「笑」「ゆっくりめ」は残り、誤字は無しという報告です。
意外だったのは最後の指摘です。AIっぽい言い回しは「ほとんどない」としたうえで、「お互い無理せず」はマッチングアプリでよく見かける決まり文句で埋もれやすい、と返してきました。自分がどう無理をしたくないのか、たとえば毎日連絡を取らなくていい、のように自分の言葉で書くとよい、という提案付きです。
AIっぽさを探してと頼んだのに、見つかったのは人間が書きがちな決まり文句でした。ここはAIに直させず、自分で書き直す場所です。
タップルのAIプロフィール生成のように3案が出る機能を使うときも、考え方は同じです。案と自分の答えを並べ、自分が答えていない話や、自分が言わない語尾が混ざっていないかを見てください。
マッチングアプリのAI自己紹介はバレるのか、試されるのは会った日です
CNNの記事で、ボストン大学のキャスリン・コドゥートさんは、どんな形であれAIを使うことに慎重で、やりとりがオンラインから会う段階に移ったとたん相手には分かる、と話しています。メッセージやプロフィールで同じ言い回しが繰り返されていたら、それも今のところAIで作った文の兆候だそうです。
語順だけAIに任せる、というこの記事の分け方より、ずっと慎重な立場です。文章だけなら見抜かれないかもしれません。でも、会った日のあなたは文章の中のあなたと比べられます。
送る前に、次の3つを自分に聞いてみてください。
- 声に出して読んだとき、ふだんの自分の言い方か
- 元の下書きと並べて、自分が書いていない文が足されていないか
- 会った日に、その話を自分の言葉で続けられるか
1つでも引っかかったら、そこを自分の言葉に戻します。AIに頼むのは、その後の読点と語順だけで十分です。
今のプロフィール、最後に自分で読み返したのはいつですか?上の依頼文に貼って、返ってきた「元の文 → 直した文」の一覧を見るところから始めてみてください。





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