✍️ AIが書いた記事から1フレーズを全消しした——公開後に遡るまでの経緯と、直前修正をやめた理由

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@bokuwalily ・ 90本

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金型で成形されたプラスチックは、材料が同じである限り、毎回まったく同じ形に仕上がります。

型の中に一つ欠陥があれば、そこから出てきたものすべてに同じ傷が残ります。

あなたは今、こうなっていませんか?

  • AIに記事を書かせているのに、毎回どこかで似た言い回しが出てくる気がしている
  • 「だいたい確認した」くらいの状態で公開していて、後から読むと気になる箇所がある
  • 投稿本数は増えたのに、品質の管理をどうすればいいか、まだ仕組みがない

先に結論を言います。

AIが生成する文章には、誰も指示していないのに毎回繰り返される定型フレーズが生まれます。

気づかないまま公開し続けると、10本・20本の記事に同じ言い回しが残ることになります。

この記事では、Lilyが実際にやってしまった「AIの定型句が残ったまま複数の記事が公開されていた件」の経緯を書きます。

気づいてから遡り修正するまでの流れと、直前での修正をやめた理由も合わせてお伝えします。

AIが「しんどかったです」を勝手に書く理由

共感フレーズはAIの「気遣い」から生まれる

記事を生成するとき、AIは「読者が感情移入しやすい文章」を目指します。

その結果として、共感を誘う言い回しを自動で補う動きをすることがあります。

「しんどかったです」や「ここは本当に悩みました」というフレーズは、体験談を書くときによく出てきます。

AIが学習した大量のテキストの中で、こういった表現が「読まれる文章の特徴」として記憶されています。

失敗談・体験談・苦労話というジャンルに対して、感情を表す言葉が選ばれやすい傾向があります。

これはAIが悪意を持ってやっているわけではありません。

「読者に刺さる文章を書く」という指示を真剣に解釈した結果、感情的な言い回しを自動で足してきます。

問題は、このフレーズが毎回まったく同じ形で出てくることです。

1本だけ見ていると気づきません。複数本を並べて読んで初めて、「また同じだ」と見えてきます。

読者が何本も続けて読んでくれるほど熱心な方ほど、この繰り返しに最初に気づきます。

「読まれる表現」が繰り返されるメカニズム

AIは、大量のテキストから「この文脈ではこういう言い回しが多い」というパターンを学んでいます。

失敗談の記事でよく出てくる言い回しは、次の失敗談でも「確率的に自然な表現」として選ばれます。

同じ筆者が書いているように見せるため、AIはスタイルの一貫性も維持しようとします。

1本目の生成で使われた言い回しが、2本目以降でも再現される理由はここにあります。

指示の中に「自分らしい文体で書いて」という指定を入れても、同じことが起きます。

「自分らしさ」をAIがまだ十分に学んでいない段階では、一般的な「体験談らしい言い回し」が代わりに出てきます。

プロンプトを工夫して文体サンプルを多く渡すことでかなり改善しますが、完全には防げません。

定型フレーズを根絶することより、検出と修正の仕組みを作ることの方が現実的です。

定型フレーズは出る前提で運用するか、出た後に直すかを先に決めておく。

その発想の切り替えが、実際に役立ちました。

生成の「量」とチェックの目が比例しない

自動化する前は、1本の記事を書くのに時間がかかっていたので、必然的に読み返す時間もありました。

自動化すると、記事が短時間でたくさん出てくるようになります。

出てくる量に対して、人間がチェックできる量は増えません。

むしろ、「自動化したんだから大丈夫だろう」という安心感が生まれて、確認の頻度が下がります。

Lilyも最初はそうでした。生成してスケジュール設定して、確認はだんだん軽くなっていきました。

「軽く」が積み重なって3週間経つと、同じ言い回しが8本に入ったままになっていた、ということです。

量産の仕組みと、確認の仕組みは、最初から別々に設計する必要があります。

後から気づいてから仕組みを追加するのは、前から設計するより必ず手間がかかります。

「量産が先、チェックは後で」という発想が、今回の失敗の根本にありました。

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8本の記事に同じフレーズが残っていた話

気づいたのは「読み返したとき」だった

きっかけは、自分の記事を連続して3本読み返したことでした。

まとめて読んでいたら、どの記事にも「しんどかったです」という一文が入っていたんです。

最初は「たまたまかな」と思いました。

でも念のため全記事を検索してみたら、合計8本に同じか似た表現が入っていることがわかりました。

1本目が公開されたのは、さかのぼると約3週間前のことです。

それ以来、一度も自分で読み返していなかったことに、このとき初めて気がつきました。

自動化を始めてから、記事を確認する頻度が落ちていたことも、あわせて認識しました。

「投稿されている」という事実と、「ちゃんと読んだ」という事実は、全然別のことなんですよね。

記事を書いた直後は細部が気になりますが、時間が経つと「もう出したから」という気持ちになりがちです。

でも読者には、常に「初めて読む記事」として届いています。

自分が公開から3週間後に読む感覚と、初めて読む読者の感覚は、ほぼ同じです。

3週間ぶりに読み返すくらいの気持ちで定期的に見直すことが、現実的な品質管理になります。

遡って修正した作業の内側

気づいた日の夜に、8本の記事を順に開いて修正しました。

手順としては、問題の言い回しを検索して見つけ、削除して前後の文脈を確認するものです。

単純な削除だけでなく、消したあとに文章が不自然にならないかを確認する時間も含みます。

1本あたり5〜10分かかったので、8本すべて終えるまでに合計で約1時間かかりました。

これは生産的な1時間ではなく、最初から防げていれば不要だった1時間です。

修正を終えたあと、少し疲れた気持ちになったのを覚えています。

削除後に前後の文脈がちぐはぐになっていた記事が、3本ありました。

「しんどかった」という感情表現の前後に、それを受け止める文が続いていたケースです。

単純に1文消せば終わると思っていたので、予想より時間がかかりました。

後処理は、前処理より難しいことが多い、と実感した出来事でした。

「8本で済んだ」のはラッキーだった

修正を終えてから気づいたのですが、これが20本・30本になってからでも気づいていなかった可能性があります。

3週間でこの状態になっていたということは、さらに1〜2ヶ月後に気づいていたら、影響範囲はもっと広かったはずです。

「8本に同じフレーズが入っていた」は失敗ですが、比較的早く気づけた失敗でもありました。

読み返すきっかけがあったこと自体が、偶然に近かったとも言えます。

自分の過去記事を参考にしようとしたときに、たまたま複数本続けて読んだから気づけました。

仕組みとして「定期的に読み返す」が入っていなければ、次の発見も偶然頼りになります。

偶然のチェックに品質を委ねるのは、「たまたま気づいたら直す」という状態です。

それはチェックとは呼べない、と気づいた時点から、仕組みを作ることを決めました。

直前修正をやめた理由

翌日、また同じ問題を発見した

8本の修正を終えた翌日、また別の記事で同じ問題を見つけました。

このときは公開の数時間前に気づいたので、「今すぐ直してから出せばいい」と思いました。

でも、修正を始める直前にふと考えました。

今、記事はスケジュール投稿の設定が入った状態で、タイマーが動いています。

この状態で記事を編集すると、ツールによっては「新しい記事が追加された」と判断することがあります。

その場合、スケジュール通りの投稿に加えて、もう1回投稿される、というリスクがあります。

「今すぐ直したい」という気持ちと「確実に1回だけ投稿したい」という優先事項がぶつかりました。

二重投稿のリスクを優先した

二重投稿が起きると、フォロワーに同じ記事の通知が2回届きます。

「また出た」「スパムっぽい」という印象を与えかねません。

言い回しが1つ変なだけの記事は、実害としてはかなり小さいです。

一方で二重投稿は、読者の信頼に直接関わります。

Lilyはこのとき、急いで直すことより、確実に1回だけ投稿されることを優先しました。

その判断自体は、今でも正しかったと思っています。

問題を見つけた瞬間に直したいという衝動は自然な反応ですが、直すタイミングを選ぶことも重要です。

「気づいた瞬間に直す」ではなく「記録を残して、安全なタイミングで直す」という流れが現実的です。

「記録して週次でまとめる」という運用に変えた

それ以来、直前での修正はしないようにしています。

見つけた問題は「メモに記録して、週に1度まとめて直す」という流れに変えました。

具体的には、問題の記事URLと修正内容をメモに書き残しておきます。

週に1回、まとめて修正する時間を確保して、そこで一気に対処する形です。

「いつか直そう」ではなく「毎週〇曜日に直す」と決めることで、放置期間が決まります。

最長でも1週間以内に修正される状態を保てています。

この運用を始めてから、スケジュール済み記事を慌てて編集することがなくなりました。

公開直前に気づいてドタバタする体験が減ったことが、地味に精神的に楽です(笑)。

チームがいたときとの大きな違い

CMO時代は「見てくれる人」がいた

Lilyが数十人規模の組織でCMOをやっていたときは、コンテンツの品質チェックはチームの担当でした。

原稿を書いたら、編集担当が目を通して、言い回しや表現のおかしなところを直してから公開する流れです。

当時は大規模な広告も動かしていたので、コンテンツの品質管理は体制として組まれていました。

7〜8人のチームで動いていると、1人が見落としても誰かの目が入る、という仕組みが自然に機能します。

自分が書いた文章の粗に自分では気づきにくい、というのは人間の特性です。

別の人の目が入ることで、初めて見えてくる問題があります。

それはLilyが意識しなくても、チームがいれば自動的に起きていたことでした。

個人で動くようになってから初めて、その有難さを理解しました。

チェックの「工程」だけが消える問題

個人で記事を自動化するとき、チームが担っていた確認の工程が丸ごとなくなります。

代わりに何も置かなければ、公開前にどこからもチェックが入らない状態になります。

Lilyはこの点を、最初は甘く見ていました。

自動化を設計するとき、生成の仕組みや投稿の仕組みは丁寧に作りました。

でも「チェックの仕組み」は、後回しにしていたんです。それが正直な失敗でした。

チームが当たり前のようにやってくれていたことを、自分で設計し直す必要がある。

そのことに気がつくまでに、少し時間がかかりました。

量産の仕組みを作るのと同じ熱量で、チェックの仕組みも作らないといけない。

これがLilyにとって、自動化の一番大きな学びです。

組織経験があっても「個人モード」の設計は別物

CMOとして大規模な体制で動いてきた経験は、確かに役立っています。

でも「人がいることを前提にした体制設計」と「ひとりであることを前提にした自動化設計」は、別の発想が必要です。

組織では、工程が複数人に分散することで品質が保たれます。

ひとりでは、工程を意識的に設計しないと、全部が自分に集中します。

組織経験は「何を設計すべきか」を知るために役立ちますが、「ひとりでそれをどう作るか」は別で考える必要があります。

この発想の切り替えに、Lilyはけっこう時間がかかりました。

過去の経験が邪魔をすることもあるんだな、と気づいた出来事でもあります。

今やっている2つのこと

禁止フレーズのリストをプロンプトに入れた

まず、生成の指示(プロンプト)に「使ってはいけない言い回しのリスト」を追加しました。

「しんどかったです」から始まって、今は23個の禁止表現が並んでいます。

このリストは、実際に記事の中で見つけた言い回しを元に作っています。

「本当に悩みました」「ここが一番の壁でした」「ぶっちゃけ言います」なども入っています。

このリストを毎回の生成指示に含めるようにしてから、新しい記事への混入はほぼなくなりました!

リストは今後も使うたびに更新していく、生きているドキュメントです。

ただし、すでに公開済みの記事には効きません。遡り修正は別のタスクとして、地道に進めています。

禁止リストを作ること自体は難しくありませんが、維持することがポイントです。

「新しいフレーズが出た」「また似た表現が入っていた」と気づくたびにリストを更新する運用が必要です。

更新を止めるとリストが古くなり、見たことのない新しい定型句が入り込んできます。

リストは「完成したら終わり」ではなく、記事を作るたびに育てていくものです。

週に1回・30分の見直し時間を確保した

毎週月曜の午前中に、30分だけ公開済み記事の見直し時間を確保しています。

この時間に気になる記事を読み返して、問題があれば直す、という定例作業です。

「いつかやろう」の状態から「毎週月曜にやる」に変えただけです。

でもそれだけで、問題を放置する期間が最長でも1週間に収まるようになりました。

1回の見直しで読む記事は5本前後に絞っています。

疲れるまで一気に読んでも精度が落ちるので、短くて確実にできる量にしています。

この仕組みを作ってから4ヶ月が経ちます。

「8本に同じフレーズが入っていた」という状況は、今のところ起きていません。

何かを「毎週する」に変えるのは、最初は面倒に感じます。

でも習慣になってしまうと、30分が思ったより短く感じます(笑)。

見直した結果、問題が見つからなかった週も「今週は大丈夫だった」という確認になります。

「問題がない」ことを確認できるのも、仕組みがあるからこそです。

2つの仕組みの役割分担

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禁止リストは「新しい記事にフレーズが入らないよう防ぐ」ための仕組みです。

定期見直しは「すでに公開済みの記事に問題がないかを確認する」ための仕組みです。

この2つは目的が異なるので、どちらかがあればもう一方が不要、にはなりません。

禁止リストがあっても、AI側が想定外の言い回しを選ぶことはゼロにはなりません。

定期見直しがあっても、リストがなければ新しい記事に入り続けます。

防ぐ仕組みと、見つける仕組みの両方を持つことで、品質管理の網が完成します。

どちらか1つだと、もう片方の弱点をカバーできません。

2つが組み合わさることで、前後から問題を挟む形になります。

ひとりで自動化するということ

規模が小さいほど「ひとりの目」しかない

チームがあると、品質管理は自然と分散します。

全員が毎回全部をチェックするわけじゃなくても、誰かの目が入ることで問題が見つかる仕組みが機能します。

ひとりでやると、その分散がゼロになります。自分しかいないので、自分が気づかなければ誰も気づきません。

自動化で投稿本数を増やすと、1人の目で見なければならないコンテンツの量が増えます。

チームがいたときより、むしろチェックの負荷が増える局面があります。

でもこれは、自動化の欠点ではありません。自動化の前提として知っておくべきことです。

「自動化したらチェックが楽になる」ではなく「自動化したらチェックの仕組みを別に作る必要がある」が正確な認識です。

この認識を最初から持てていれば、Lilyも3週間後に気づくという状況にはならなかったと思います。

「気づける仕組み」が品質を保つ

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自動化には必ずミスが出ます。

それは人間の作業でも同じですが、自動化は1つの設定ミスが全件に広がりやすいという特徴があります。

だからこそ、ミスに気づける仕組みが必要です。気づければ直せます。

気づかなければ、同じ問題が増え続けます。

3週間も気づかなかった本当の原因は、「定期的に自分の記事を読む習慣がなかった」ことです。

プロンプトの制約を追加したのも大事ですが、読み返す習慣がなければ次の問題も気づけません。

仕組みを作っても、チェックのループがなければ機能しません。

量産→投稿→チェック→修正、という一周が回ることで、初めて品質が保たれます。

チェック体制の具体的な組み方については、別の記事にもまとめています。

仕組みの全体像に興味がある方は、そちらも合わせて読んでみてください。

小さく回し続けることが「続く仕組み」になる

品質管理の仕組みを作るとき、最初は大げさになりがちです。

「全記事を週次でチェック」「毎回複数の観点でレビュー」といった設計は、ひとりでは続きません。

続かない仕組みは、ないのと同じです。

Lilyが今やっている「週に30分・5本」は、意識的に小さく設計しています。

無理なく続けられるサイズにすることで、4ヶ月継続できています。

「完璧なチェック体制」より「続けられるチェック習慣」の方が、実際の品質に寄与します。

品質管理の目的は、問題を完全になくすことではなく、問題を早期に発見して直すことです。

早期発見のためには、定期的に見る仕組みが動き続けていることが最重要です。

無理なく回り続ける仕組みが、結果として最も高い品質を保ちます。完璧さより、継続性。

この優先順位を最初から持っておくことが、仕組みを長続きさせるコツです。

まとめ

AIの定型フレーズは出る前提で設計する

AIが生成する記事には、指示していなくても繰り返し出てくる定型フレーズがあります。

気づかずに公開し続けると、複数の記事に同じ言い回しが残ります。

公開後に気づいたら、遡って修正するしかありません。

直前での修正は二重投稿のリスクがあるので、「記録して週次でまとめて直す」が現実的な方法です。

チームがいたときに自然にあった「確認の工程」は、ひとりで自動化するときは自分で設計する必要があります。

量産の仕組みと、チェックの仕組みは、別々に作るものです。

今日から始めるなら週1回30分の読み返しから

今Lilyがやっているのは、禁止フレーズリストの更新と、週1回30分の定期見直しという2つだけです。

この2つを組み合わせることで、前後から問題を挟む形で品質を維持しています。

自動化を使いながら品質を保つことは、できます。

ただそのためには、生成の仕組みを作るのと同じくらい、チェックの仕組みも丁寧に設計する必要があります。

気づけているうちは、まだ直せます。

今日から始めるとしたら、週に1回・30分だけ自分の記事を読み返す時間を確保することから、試してみてください。

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