手書きのレシピを撮って、AIで分量のわかる献立カードにする方法

AI献立部@ひなた
AI献立部@ひなた

@hinata_gohan ・ 8本

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手書きのレシピは、写真を撮って画像を読めるAIに渡せば、人数に合わせた材料表と買い物リストまで一度に作れます。ただ「読み取って2人分にして」と頼むだけでは、「少々」「適量」はそのまま残り、手順に出てこない材料も見落とされます。

実家のレシピの写真、見返すたびに「酒少々って、どれくらい?」で手が止まっていませんか? 分量の目安を出させ、手順の抜けまで指摘させる頼み方を、依頼文の全文つきで載せます。

手書きのレシピをAIに読ませると、どこまで整うのか?

米国では、AmazonがAlexa+で、手書きのレシピカードを撮って送ると材料と手順を整理したカードにする機能を案内しています。ただAlexa+が使えるのは米国や欧州の一部の国で、日本で使えるという発表は見つかりませんでした。画像を読めるAIなら、同じことを自分で頼めます。

私はClaudeに、レシピの写真と依頼文だけを渡して試しました。字の読み取りと人数の換算は問題なく、材料11行・手順4行・注記1行で読み間違いは0件。4人分から2人分への計算も、全材料で合っていました。

差が出たのは頼み方のほうです。1文で頼んだときと、確かめてほしい所を5つに分けて頼んだときで、返ってきたものはこう違いました。

確かめた所
1文で頼んだとき
5つに分けて頼んだとき
字の読み間違い
0件
0件
しょうゆの書き直し
書き直した方で換算
消した字ごと書き起こし
少々、適量
そのまま残った
目安つきの一覧に入った
手順に出てこない材料
指摘なし
しらたき、酒の2件
買い物リスト
頼んでいないので無し
買うもの5点、調味料6点

字が読めても、カードとして使えるかは別の話です。

見本の肉じゃがに、分量のあいまいな手書きを仕込んだ

手書き風のフォントで作った肉じゃがのレシピカードの見本の写真

試したのは本物の祖母の字ではなく、手書き風のフォントで作った見本です。罫線の紙に「肉じゃが(4人分)」を書き、字を少しずつ揺らして、しみを1つ付け、机の上で少し傾けて撮ったように仕上げました。

材料は、じゃがいも中4こ、玉ねぎ1こ、牛こま200g位、にんじん1本、しらたき1袋、だし2カップ、さとう大2、しょうゆ、みりん大2、酒少々、油適量の11行です。手順は「油で肉をいためる」から「火をとめてしばらくおく(味がしみる)」までの4行で、右下に「※さとうはお好みで」と添えています。

そこに、手書きのレシピにありがちな引っかけを入れました。

  • しょうゆの「大3」に線を引いて消し、横に「大3半」と書き直した
  • 「200g位」「少々」「適量」と、量が決まらない所がある
  • 材料にあるしらたきが、手順のどこにも出てこない

あなたの家のレシピにも、こういう書き直しや「少々」が残っていませんか? 書いた本人には当たり前でも、写真だけを見る家族やAIには分からない所です。

「読み取って2人分に」だけでは、少々と適量が残る

「少々」と「適量」の行に付箋が貼られた手書きのレシピカードと、煮物の鍋の色鉛筆イラスト

1回目は、素朴にこう頼みました。

祖母の手書きのレシピの写真です。読み取って、2人分の材料に直してください。

しょうゆの書き直しは拾っていて、「大3に線が引かれていて、横に大3半と書き直されている」と説明したうえで、書き直した方を半分にしていました。大さじ1と3/4を「大さじ1+小さじ2強」と、計量スプーンで量れる形に直してくれたのも助かります。

ただ、酒と油は2人分の表でも「少々」「適量」のまま。しらたきが手順に無いことにも触れませんでした。

しらたきは、野菜と一緒に入れますか、だしと一緒ですか? このまま台所に立つと、入れるタイミングや下ゆでするかどうかで手が止まります。頼んでいない「煮込み時間は半分にせず、15分のままで大丈夫です」や、小さめの鍋を使うといったコツは足してくれるのに、作る人が迷う穴は残りました。確かめてほしい所は、頼む側が言葉にするしかありません。

分量の目安と手順の抜けまで出させる、AIへの頼み方

2回目は、出してほしいものを5つに分けて頼みました。写真を添付して、実際に送ったのがこの依頼文です。「祖母の」「2人分」のところは、自分の家に合わせて書き換えてください。

祖母の手書きのレシピの写真です。次の順でまとめてください。
1. 写真のとおりに書き起こす(消してある字や書き足しも、そのまま分かるように)
2. 「少々」「適量」「〜位」など分量があいまいな所と、読み取りに自信がない所を一覧にする。一般的な目安を添えるときは「目安」と分かるように書く
3. 2人分に直した材料表
4. 材料表にあるのに手順に出てこない材料があれば指摘する
5. 買い物リスト(家にありそうな調味料は別にまとめる)

返ってきた書き起こしでは、しょうゆの行に、消し線を引いた「大3」と書き直した「大3半」の両方が残っていました。そのうえで「祖母が最終的に使っていた分量かどうかは写真からは断定できません」と添えています。読めた字と、読めても確かではない所を分けて出してくれるわけです。

あいまいな所の一覧は15項目の表になりました。じゃがいもの「中」の大きさ、2カップ=400ml、手順の火加減、「しばらくおく」の時間、切り方まで、多くに一般的な目安が付いて並びます。

いちばん助かったのは酒の行です。「煮物では大さじ1〜2程度入れることが多い」とし、「少々」は一般に指でつまむ程度の意味なので合わない可能性がある、とAIは書いてきました。字面どおりの量で作ってよいのか、疑うきっかけをAIのほうから出してくれました。

しらたきについては、手順のどこにも出てこないこと、いつ入れるかも下ゆでするかも書いていないことを指摘しています。酒も手順に名前が出てこない、と挙げていました。買い物リストは買うもの5点と、家にありそうな調味料6点に分かれていて、調味料の側だけ棚を見て確かめれば、そのまま買い出しに持っていけます。

AIが出した分量の目安は、作ってから献立カードに書き戻す

目安の表が出ると、それで完成した気になります。でも、あれはAIが一般的な数字として出したもので、その家の味ではありません。

実際、2人分の材料表には、油の目安が「小さじ2〜大さじ1/2」と書かれていました。大さじ1/2は小さじ1と1/2なので、幅の上と下が逆です。目安の数字は、写す前に一度読み返してください。

献立カードに残すのは、この5つで足ります。

  • 料理名と、何人分か
  • 人数に直した材料表。AIの目安を使った所には「目安」と書いておく
  • 手順。しらたきのように抜けていた所は、決めたタイミングを書き足す
  • 作った日と、味見したメモ(例: 「酒は大さじ1」)
  • 元の手書きの写真

一度作って味見したら、その結果を伝えてカードを直させます。2回目からは、目安ではなく自分の家の分量で作れます。元の写真を残すのは、AIの書き起こしと見比べられるようにするためです。

カードは、買い物リストと同じ場所に置いておくのがおすすめです。週の献立を決めるときに開けば、材料の確認から買い出しまでが1か所で済みます。

手書きのレシピをAIに渡す前の注意

今回の読み間違い0件は、字の形が整った見本での結果です。本物の手書きには崩し字や続け字、薄い鉛筆の字があり、読み取りの正確さはこれより落ちる可能性があります。返ってきた書き起こしは、元の写真と1行ずつ見比べてから使ってください。

紙の端に名前や電話番号のメモが写っているなら、その部分を切り取ってから渡します。家族の外に見せたり、どこかに載せたりするときは、書いた本人に一言断っておくと安心です。

いちばん作る手書きレシピから、献立カードにする

全部のレシピを一度にカードにする必要はありません。冷蔵庫の扉や引き出しにあるレシピのうち、いちばん出番が多いのはどれですか?

その1枚を撮って依頼文を送り、返ってきた「あいまいな所」の表を見ながら一度作る。味見のメモを書き戻せば、そのレシピは来週の献立にそのまま入れられます。