ChatGPTで勉強しても「毎回一から説明」になってない?
「よし、今日こそAI勉強の続きをやろう」と意気込んでチャットを開く。
昨日の続きを聞きたいのに、AIは何も覚えていない。
「前回の内容を踏まえて...」と打ち込んでも、「申し訳ありませんが、前回の会話内容にはアクセスできません」と返ってくる。
この感覚、AIで勉強しようとした人なら一度は経験しますよね。
結局また同じ前提を説明するところから始めて、本題にたどり着く頃にはもう疲れている。
ChatGPTもClaudeもGeminiも、基本的には「その場限りの会話」が前提です。
参考書のPDFを毎回アップロードし直したり、「私は〇〇の試験を受ける予定で、前回はここまで理解しました」と毎度書くのは、正直かなりの時間ロスです。
今回紹介するDeepTutorは、この問題をかなり根本から解決してくれるAI勉強ツールです。
AIに記憶させる=最大の時短
勉強において一番ムダな時間って何だと思いますか。
「前回どこまでやったっけ」を思い出す時間です。
人間同士の家庭教師なら、先生が生徒の進捗を覚えていて、「前回ここでつまずいたから今日はこっちからやろう」と提案してくれます。
このツールがやろうとしているのは、まさにこれです。
あなたがアップロードした教材を記憶し、学習の進捗を保持し、次に何をすべきか提案してくれる。
しかもこれが無料で使える。
「え、本当に?」と思った方、ぜひ続きを読んでみてください。
DeepTutorとは?香港大学が作ったオープンソースのAI家庭教師
DeepTutorは、香港大学のデータサイエンス研究チーム「HKUDS」が開発したAI学習アシスタントです。
正式名称は「Agent-Native Personalized Learning Assistant」。
AIエージェントの技術を使って、あなた専用にパーソナライズされた学習支援をしてくれるプラットフォームです。
オープンソース(Apache 2.0ライセンス)で公開されていて、誰でもコードを確認できます。
バックエンドはPythonのFastAPI、フロントエンドはNext.js 16とReact 19。
エージェントの実行エンジンには同チームが開発したnanobot、RAG(検索拡張生成)にはLlamaIndexを採用しています。
GitHubスター12,000超えが示す注目度
2026年4月時点で、GitHubのスター数は12,000を超えています。
フォークも1,700以上。
AI関連のオープンソースプロジェクトとしては、かなりの数字です。
「でも、大学の研究室が作ったツールって、なんか実験的で使いにくそう...」——そう思った方の気持ち、わかります。
ただ、クラウド版もセルフホスト版もしっかり用意されていて、実用レベルに仕上がっています。
HKUDSは他にもLightRAGやAutoAgentといったプロジェクトを公開していて、AI研究の分野では活発なチームです。
無料で使える2つの方法(クラウド版 vs セルフホスト版)
DeepTutorを使うには、大きく2つの方法があります。
1. クラウド版(すぐ使える)
ブラウザでアクセスしてアカウントを作るだけです。
無料プランでは週5セッション、1ファイル10MBまでの制限がありますが、まずは試すには十分です。
有料プランはPro(月$9.99)とPremium(月$14.99)があり、セッション数やファイルサイズの上限が大幅に拡張されます。
2. セルフホスト版(技術者向け)
Docker Composeでローカルに立てることもできます。
自分のAPIキーを使えるので、利用制限なしで好きなだけ使えるのがメリットです。
ただし、セットアップにはPython 3.11以上の環境とDocker環境が必要なので、非エンジニアの方はクラウド版から始めるのをおすすめします。
さて、「使い方はわかった。でも実際に何ができるの?」という話をしましょう。ここからが本題です。
DeepTutorの5つのモードを非エンジニア向けに解説
DeepTutorの最大の特徴は、1つのチャットスレッドの中で5つのモードを切り替えて使える点です。
「Five modes, one thread」というコンセプトで、会話の文脈を保ったまま違うタイプの作業ができます。
これ、地味にすごいんですよ。
普通のAIチャットは「チャットするだけ」ですが、このツールは勉強に必要な作業をそのまま同じ場所でこなせる。道具箱がひとつにまとまっているイメージです。
それぞれ、非エンジニアの方にもわかるように解説します。
Chat ─ まず何でも聞いてみる
一番ベーシックなモードです。
アップロードした教材に基づいたRAG、Web検索、コード実行、深層推論を組み合わせて回答してくれます。
「RAGって何?」と思った方向けに簡単に説明すると、あなたがアップロードしたPDFの中身を検索して、その内容をもとに回答を生成する仕組みです。
つまり、ChatGPTのように「一般的な知識」で答えるのではなく、あなたの教材に書いてある内容に基づいて答えてくれます。
「先生が自分のテキストを読み込んで答えてくれる」感覚です。
これだけで、AI勉強の効率がまったく変わります。
Deep Solve ─ 難しい問題を丸投げする
「この問題、解説を読んでもわからない...」という場面で使うモードです。
内部では4つのステップが自動で動きます。
- 計画: 問題をどう解くか方針を立てる
- 調査: 関連する情報を集める
- 解答: 実際に問題を解く
- 検証: 答えが正しいか確認する
複数のAIエージェントが連携して動くので、単純にChatGPTに「この問題を解いて」と聞くより精度が高くなります。
ステップごとに過程を見せてくれるので「なぜその答えになるのか」が理解しやすいのも特徴です。
家庭教師に「答えだけじゃなく、途中の考え方も教えて」と頼んでいるようなイメージですね。
Quiz Generation ─ 抜き打ちテストを自動で作成してくれる
正直、これが一番「おっ」と思った機能です。
アップロードした教材の内容から、自動で確認テストを生成してくれます。
AI資格勉強をしていると、「インプットばかりでアウトプットが足りない」という問題にぶつかりますよね。
問題集を別途買うのも一つの手ですが、自分が今読んでいる教材の範囲に合わせた問題が自動で出てくるなら、それに越したことはありません。
しかも追加費用なしで、今持っているPDFから問題が出てくる。通勤電車の中でサクッと確認テストを解く、という使い方もできます。
Deep Research ─ 気になった用語をワンタップで深掘り
勉強中に出てきた用語やトピックについて、複数の情報源を並列で調べてレポートにまとめてくれるモードです。
例えば「ディープラーニングと機械学習の違いをもっと詳しく知りたい」と聞けば、教材の内容とWeb上の情報を組み合わせた詳細レポートを作ってくれます。
「教科書の説明だけじゃ足りない、でも自分で検索して情報をまとめるのは面倒」という場面で活躍します。
自分で調べる手間がゼロになるだけで、勉強のストレスがだいぶ減ります。
Math Animator ─ 数式をアニメ動画に変換
数学や統計の概念を、アニメーション動画にしてくれるモードです。
内部ではManimという数学アニメーション生成ライブラリを使っています。
資格勉強メインの方にはあまり使う場面がないかもしれません。
でも、統計検定やデータサイエンス系の試験を受ける方なら、「正規分布の概念をアニメーションで見る」といった使い方ができて理解が深まるはずです。
文字だけだとピンとこなかった概念が、動きで見えると「あ、そういうことか」となる瞬間があるんですよね。
5つのモードをざっと見てきましたが、「それって結局、NotebookLMと何が違うの?」という疑問が浮かんできた方も多いと思います。次でそこを正直に比較します。
NotebookLMと何が違うの?正直な比較
「PDFをアップロードしてAIに質問できるなら、NotebookLMと同じじゃない?」
これ、真っ先に思いますよね。
正直に比較します。
DeepTutorが勝る点
特に大きいのは「記憶の永続性」です。
DeepTutorには「Persistent Memory」という機能があり、学習の進捗や個人プロフィールを全機能・全TutorBotで共有します。
一度「私はG検定の勉強をしています。ニューラルネットワークの基礎は理解済みですが、CNNがまだ曖昧です」と伝えれば、以降はその前提で会話が進みます。
これが嬉しいのは、毎回「自分はどのレベルか」を説明しなくていい点です。
本物の家庭教師が生徒の状況を把握しているのと同じように、AI家庭教師が「この人の現在地」を覚えていてくれる。
NotebookLMが勝る点
NotebookLMの音声ポッドキャスト生成機能は、DeepTutorにはない独自の強みです。
日本語UIの完成度もNotebookLMが圧倒的に上です。
結局どっちを使えばいい?
ざっくり言うと、こんな使い分けになります。
- とりあえず教材を要約して理解したい → NotebookLM
- 計画的に学習を進めて、テストまで自動化したい → DeepTutor
NotebookLMは「賢い読書ノート」、DeepTutorは「記憶を持つAI家庭教師」。
役割が違うので、実は両方使うのがベストです。
NotebookLMで全体像を掴んで、DeepTutorで深掘りと問題演習をする、という組み合わせが最強だと思います。
「具体的にどう使えばいいの?」という方のために、実際の活用例を紹介しましょう。
会社員の資格勉強での使い方(G検定・生成AIパスポート編)
ここからは、具体的な活用シーンを紹介します。
社会人に人気のAI系資格、G検定と生成AIパスポートを例にとります。
参考書PDFをアップロードするだけでチューターが完成する
DeepTutorの「Knowledge Hub」に参考書のPDFをアップロードすると、それがRAG対応のナレッジベースになります。
以降の質問はすべてその参考書の内容に基づいて回答されるようになります。
例えばG検定の公式テキストをアップロードしたとします。
「バッチ正規化について教えて」と聞けば、テキストに書かれている内容をもとに回答が返ってきます。
さらに「Guided Learning」機能を使えば、教材から段階的な学習パスを自動設計してくれます。
「第3章の内容を5つのステップに分けて学びたい」といった使い方ができます。
各ステップには対話的なページが生成されるので、ただ読むだけでなく、理解度を確認しながら進められます。
参考書を買って、AIにアップロードして、あとは質問するだけ。これで専属チューターの完成です。
クイズ生成で通勤中に苦手を潰す
Quiz Generationモードで「第5章の範囲でクイズを10問作って」と指示すれば、その範囲に絞った確認テストが自動生成されます。
朝の通勤電車で10問解いて、夜の帰りに間違えた箇所を復習する。
このサイクルを回すだけで、記憶の定着率がかなり変わります。
進捗が記憶されているので、「前回間違えた分野をもう一度出して」と言えば、苦手分野に特化した問題を出してくれます。
市販の問題集にはできない、あなただけの弱点克服ドリルが自動で作られる。
これがAI家庭教師の真価です。
DeepTutorの始め方(クラウド版・5分で完了)
「面白そうだけど、始めるのが面倒なんでしょ?」と思った方。
安心してください、クラウド版なら本当に5分で使い始められます。
アカウント作成〜最初の質問まで
- DeepTutorのサイトにアクセスする
- 「Get Started」からアカウントを作成する(Googleアカウント連携も可能)
- ダッシュボードが表示されたら、まずPDFをアップロードしてみる
- Chatモードで教材について質問してみる
最初は無料プランで十分です。
週5セッション、1ファイル10MBまでという制限はありますが、使い心地を確認するには問題ありません。
「これは本格的に使いたい」と思ったら、Proプラン(月$9.99、日本円で約1,500円)にアップグレードすれば、月50セッションまで拡張されます。
まずは無料で試してみて、自分の勉強スタイルに合うか確かめてみてください。
コーヒー1杯飲む時間で、AI家庭教師との最初の会話が始まります。
まとめ:「覚えてくれるAI」が勉強の概念を変える
DeepTutorの一番の価値は、「記憶を持つAI家庭教師」という点です。
教材を覚えていて、あなたの進捗を覚えていて、苦手な部分を把握している。
これまでのAIチャットツールでは「毎回一から」だったAI勉強が、「前回の続きから」始められるようになります。
改めてポイントをまとめます。
- 香港大学HKUDSが開発したオープンソースのAI学習アシスタント
- 5つのモード(Chat、Deep Solve、Quiz Generation、Deep Research、Math Animator)を1つのスレッドで切り替え可能
- 教材PDFをアップロードするだけで、あなた専用のチューターが完成する
- 学習進捗を記憶するPersistent Memory機能
- クラウド版なら無料で今すぐ始められる
正直、AIで勉強するという体験は、ここ1年で劇的に進化しています。
ChatGPTに質問するだけの時代は終わりつつあります。
まずは今日、DeepTutorにアクセスして、アカウントを作るところだけやってみてください。
勉強したい教材のPDFを1つアップロードして、1つ質問してみる。それだけでいいです。
「覚えてくれるAI」と一緒に、資格試験やスキルアップに取り組んでみてはいかがでしょうか。




💬 コメント
ログイン か 会員登録 するとコメントできます