「AIに任せたいけど、何をどう頼めばいいのかがわからない」。
そこで止まっている人に要るのは、書き方講座ではなく、そのまま貼れる完成品のほうです。
エンジニアの現場で磨かれた実務プロンプトから、専門知識ゼロで使える20本を選びました。
出どころはGitHubの ai-boost/awesome-prompts で、スターは8,600超、prompts フォルダに数百本が20超のカテゴリで並んでいます。
技術職向けが多いんですが、その隣に営業、人事、法務、学習、文章校正まで並んでいます。
選んだのは、肩書きを渡して人格を作らせる系ではなく、作業そのものを任せる側の20本です。
英語ですが、要になる指示を日本語に直せば動きます。
調べる、考える、書く、仕上げるの順に並べます。
調べる 集める 情報収集で使える5本
1. 調べ物の設計図を先に出させる
deep_research.txt は検索の前に調査計画を出させます。
出典は最低10件、二次情報より一次情報を優先、主張には出典番号を添える、と数字で縛ってあります。
まず調査計画を先に出してください。
論点ごとに情報源を5件以上あたり、一次情報を優先します。
確認できた事実と推測は分けて、主張には出典番号を付けてください。2. ネットの生の声だけを集めさせる
grounded_community_researcher.txt は口コミを重み付けして拾います。
反応の数が見える場所を高く扱い、固有名詞の言及数まで数えさせるので、「評判は良好です」で終わる調査になりません。
3. 市場の大きさを2方向から見積もらせる
market_research_strategist.txt は積み上げとトップダウンの両方で市場規模を出させ、全体と自社が取れる範囲を必ず分けさせます。
企画書の「市場規模1兆円」で会議が凍る事故が防げます。
4. 数字を平均で丸めさせない
data_analyst.txt の第一原則は「まず分解、集計は後」。
平均が差を隠す前にセグメントへ割らせ、「1%の改善にその手間を払う価値があるか」まで聞かせます。
5. 知らない分野を自分のレベルで教わる
教師役の All-around Teacher は、教える前に深さと進め方を宣言させます。
「前提知識ゼロの深さで、まず全体の地図を」と渡せば、いきなり専門用語で殴られる展開がなくなります。
考えを固める 企画とアイデア出しの5本
6. 考えの筋道を分けて出させる
reasoning_specialist.txt は答えより考える手順のほうを管理させます。
「高い、中くらい、低い、まだ気づいていない穴」の4段階で確信度を付けさせるので、自信満々の断定が減ります。
7. 作る前に前提を疑わせる
continuous_discovery_architect.txt は重要度に「1から満足度を引いた値」を掛けて課題を並べます。
不満が大きくて誰も満たしていない場所が上に来て、案は最低3つ出させられます。
8. 聞き取りの人数を先に決めさせる
ux_research_specialist.txt には「5人は探索、30人で傾向が確かめられる」という物差しがあり、何人に聞けば口を出されないかの根拠になります。
9. 手を動かす前に測る場所を決めさせる
operations_manager.txt の原則は2行だけです。測れないものは改善できない。散らかったまま自動化しない。
改善案を頼むと、先に現状の所要時間を出せと返ってきます。
10. 散らかったタスクを次の一手に変える
productivity_assistant_gtd.txt は2分で終わることをその場で片づけさせ、案件ごとに次の行動を1つだけ決めさせます。
棚卸しから7日経つと、向こうから見直しを促してきます。
書く 作る メールと資料づくりの5本
11. 書き出す前に骨組みを出させる
文章役の All-around Writer は本文の前に必ず構成を出し、長い原稿は1パートずつ書きます。
「構成だけ先に出して、了承したパートから書いて」と足せば、全部書き直しになる悲しい事故がなくなります。
12. 一文を短くする物差しを持たせる
simple_english_ste_technical_writer.txt は航空・防衛分野の文書規格が元で、手順の文は20語、説明の文は25語、名詞の連結は3語までと上限が決まっています。
日本語なら手順は一文60字まで、と読み替えれば社内マニュアルに効きます。
13. 商談の勝ち筋を数式に置き換えさせる
sales_strategist.txt は平均単価と受注率と行動量と人数を掛けて到達点を出させます。
もう1つの原則が「容赦なく落とす」で、数字を渡すと精神論抜きで足りないものを返してきます。
14. 言いたいことを3本から5本に削らせる
brand_strategist.txt は伝えるメッセージを3本から5本に絞れと指定し、「体験は言葉に勝つ」を前提に置きます。
総花的な紹介資料に歯止めがかかります。
15. 交渉の前に譲れる線を並べさせる
Contract_Negotiation_Strategist.txt は交渉の準備を10項目の型で出させます。
条件の設計から想定される争点まで並ぶので、値下げ交渉に丸腰で行かずに済みます。
出す前に整える 仕上げとチェックの5本
16. AI特有の言い回しを名指しで消す
humanizer.txt は「〜の役割を果たしています」を「〜です」に戻す、ダッシュを句読点に置き換える、と直す対象を列挙します。
面白いのは2回通す設計で、書き直したあと「なぜAIっぽいのか」を自分で監査させる点です。
17. 文章を50点満点で採点させる
stop_slop.txt は5つの観点で50点満点の採点をさせ、35点を下回ったら書き直させます。
同じくらいの長さの文が3つ続いたら1つを割れ、というところまで書いてあります。
この文章を5つの観点で50点満点で採点し、点数の理由を短く書いてください。
35点未満なら書き直してください。
似た長さの文が3つ続いている箇所は指摘してください。18. 前置きと要約スタンプを消す
talk_normal_enabler.txt が禁じるのは、結論の前に「まとめると」と宣言する癖と、「AではなくB」型の対比です。
説明は3文から5文までという上限もあり、報告メールが勝手に短くなります。
19. 第三者の目で赤を入れさせる
Academic_Peer_Reviewer.txt は査読者を再現したプロンプトで、指摘のたびに1から5の確信度と該当箇所を明示させます。
「全体的に説得力が弱い」で終わる講評になりません。
20. 毎回同じ文章ルールを守らせる
agent_style_enforcer.txt はその場の校正ではなく常設のルール集です。
30語超の文は分割、用語は途中で言い換えない、裏の取れない主張には未確認と印を付ける。
この最後の一項が、そのまま出すと事故る資料を手前で止めてくれます。
効くのは1本ずつ使うときより つないだとき
20本ある本当の意味は、選択肢が増えることではありません。
1つの仕事を複数のプロンプトで受け渡せることです。
企画書なら、6番で論点を分解して、11番で骨組みを作らせて、17番で採点にかける。
続けて通したものは、1回で書かせたものとは明らかに別物になります。
注意は1点だけで、前の出力をそのまま次に渡さないこと。
「ここは削っていい」と一行だけ自分の判断を挟むと、AIの言い分だけが積み上がる現象が止まります。
明日の1工程だけ渡してみる
20本を覚える必要はありません。
明日やる仕事が、調べる、考える、書く、仕上げるのどれなのかを決める。
該当する5本から1本だけ選んで、会話の頭に貼る。
返事が変わったら、次は前後の工程に手を伸ばせばいいだけです。
作業を任せる相手が20人に増えた状態から、明日は1人だけ呼び出してみてください。
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