Substackの公開検索で拾えた日本語の有料ニュースレター78件を数えると、月額の中央値は1,300円でした。日本のカードで円の決済をした場合、手数料は合わせて14.3%で、月額800円なら1人あたり手元に残るのは約686円です。ただ、有料の読者が「数百人」と表示されていたのは、78件のうち2件だけでした。
日本語のSubstackで有料ニュースレターを出しているのは何件か
数えたのは2026年10月18日です。Substackの公開検索に「副業」「AI」「投資」「キャリア」など20の言葉を入れ、それぞれ3ページ分の結果から、言語が日本語のニュースレターだけを残しました。重複を除くと512件で、そのうち有料購読を有効にしているのは78件、約15%です。
検索語で拾った範囲なので、日本語のニュースレターをすべて数えたわけではありません。ログインもアカウントの作成もせず、誰でも見られる情報だけを見ています。
78件のうち73件は、売上の受け取り先として登録している国が日本でした。年額プランは78件すべてにあり、創刊メンバー向けのプランを置いているものも66件あります。名前を見た範囲では、AI活用、副業、マーケティング、投資、キャリアを題材にしたものが目立ちました。
有料ニュースレターの月額は1,300円が中心です
78件の月額(日本円の設定値)は、最小が700円、最大が4,980円、中央値が1,300円でした。いちばん多いのも1,300円で、全体の3〜4割を占めます。
1,000円以下の帯と1,200〜1,600円の帯がほぼ半々で、2,000円を超えるものは数件しかありません。日本語で有料の読み物を出すなら、月1,000円前後から1,300円あたりが、いま並んでいる価格の目安になります。
有料の読者が何人いるのかは、ほとんど見えません
Substackの一覧には、規模の目安として「数百人の有料購読者」というバッジが出ることがあります。Substackの案内では、人数そのものではなく、100人以上で出る目安の段階表示とされています。78件のうち、このバッジがあったのは2件だけでした。しかも1件は写真のセットを届ける購読で、それ以外で確認できたのは1件です。
残る76件のうち74件は「開設から何か月」という表示だけで、2件は何も出ていません。バッジがないものは、有料の読者が100人に届いていないのか、表示していないのか、外からは分かりません。
無料の購読者なら、多いもので49,000人、1万人を超える表示もほかにあります。ただ、有料の人数が分からないので、無料の読者の多さが有料にどれだけつながっているかは読み取れません。開設時期の表示を見た範囲では、2026年の4〜8月に始まったものが目立ちます。開設が最近のものは多くても、有料の読者がついていると外から確かめられる例はごくわずかで、需要があると判断できる材料はいまのところ弱いと僕は見ています。
Substackの手数料を引くと、手元にいくら残るのか?
日本のカードで払ってもらう場合、売上から差し引かれるのは次の3つです。
Substackの10%と自動課金の0.7%はSubstackの公式ヘルプに、カード決済の3.6%はStripeの日本の料金ページに載っています。どちらも2026年10月18日に確かめました。通貨の換算が要る決済では、ここに別で2%がかかり、合計は16.3%になります。月額800円なら、1人あたり手元に残るのは約670円です。
円で決済される場合、手元に残るのは月額の85.7%で、式にすると「月額 × 0.857 × 有料の読者数」です。78件の価格に当てはめてみます。
税金や消費税、インボイスの扱いは、この式に入れていません。
副業の時給に直すと、読者の人数でどう変わるか
例として、月額800円で、無料の回と有料の回を週に1本ずつ出すニュースレターを置いてみます。1人あたり手元に残るのは685.6円です。
作業時間は、無料の回に60分、有料の回に120分かかるとして、週180分、4週で月12時間と置きました。根拠のある数字ではなく、計算のための見積もりです。読者の人数も同じで、10人、30人、100人は根拠のない例として置いています。
見落としやすいのは、読者が0人でも12時間は同じようにかかる点です。数百人の表示が確かめられたのは78件中2件だけなので、100人の行は楽観的な置き方だと考えておいたほうがよさそうです。
先に出ている日本語の有料ニュースレターは何を売っているか
価格の幅がよく分かる3件を、名前を出さずに並べます。
- 月4,980円: 海外の読者に向けたSubstack運営のやり方を届けるもの。無料記事では運営の数字や投稿の進め方を出しています。
- 月2,980円: もともと知られている書き手が、音声配信とコラム、教材の割引を届けるもの。「数百人」のバッジがある1件です。
- 月950円: 写真のセットとコメント欄を届ける購読。もう1件の「数百人」のバッジはこれで、文章を届けるものとは中身が違います。
2,980円の例は、これから始める人が同じ価格を付ける根拠にはしにくい、と僕は考えています。検索で上位に出る無料の解説記事は、題名を見た範囲では登録画面の手順が中心で、誰に何をいくらで届けるかまでは扱っていませんでした。
会社員が副業で有料ニュースレターを出す前に確かめること
お金を受け取る前に、次の4つは自分で確かめておく必要があります。どれも個別の事情で答えが変わるので、ここでは確認先までを書きます。
- 勤め先の就業規則。副業や兼業に許可や届け出が要る会社があります。
- 特定商取引法の表示。有料で売るなら、通信販売として氏名や住所、電話番号などの表示が必要になることがあります。請求があれば遅滞なく出すと書いて一部を省ける場合もありますが、継続して課金する条件など省けない項目もあります。個人でも対象になりうるため、どこまで要るかは事情によります。消費者庁の通信販売の案内を読み、必要なら専門家に確かめてください。
- 収入の申告。副業の収入には、所得税の申告が必要になることがあります。消費税やインボイスの扱いは売上や登録の状況で変わるため、国税庁の案内で確認が要ります。
- AIで書いた文章の扱い。AIの利用や開示に決まりがあるかは、Substackのコンテンツガイドラインで確かめてください。使っているAIサービスの利用規約も、確認先の1つです。
Substackについて確認できていないこと
アカウントを作らずに公開されている情報を数えたので、確かめられていない点が3つあります。日本円の表示、登録から配信までの画面の操作、実際に入ってくる金額です。
円については、プランのデータには78件すべてに円の価格がありましたが、画面での表示は確認できていません。価格はメールアドレスを入れた後の画面にしか出ないためで、円で決済されるとは言い切れない状態です。手取りの数字も、すべて式から出した計算です。
副業として始めるかは、自分の数字を式に入れて決める
使う式は「月額 × 0.857 × 有料の読者数」で、これを自分の月の作業時間で割れば時給の目安になります。月額は78件の中央値の1,300円を基準にして、読者数には、いま自分の文章を無料で読んでくれている人のうち何人が払いそうかを入れてみてください。
今回数えた範囲では、Substackに置けば有料の読者が集まる、という前提は立てにくいです。「数百人」のバッジが確かめられたのは、写真の購読を除くと1件で、その書き手はもともと知られている人でした。僕なら、払ってくれそうな人の数を先に見積もり、その数字で式が成り立つかを確かめてから始めるかを決めます。


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