下書きはNotionで書いて、体裁はCanvaで整えて、直したい箇所だけチャットに貼り直す。この行ったり来たりが、2026年9月16日を境に1画面へ畳まれ始めました。ただし畳めた作業と畳めなかった作業がきれいに分かれているので、5つ並べて仕分けします。
開いていたタブ、いくつありましたか?
面倒だったのは作業そのものより、どこでやるかを毎回決めることでした。
ちょっと聞くだけならチャット、ファイルを触る長めの作業なら別のワークスペース。そう分かれていたので、チャットで話が盛り上がってから「これ向こうでやり直しだ」と気づく、みたいなことが起きます。片方で始めたものが片方に持ち越せないのが一番つらいところでした。
その分かれ目が消えます。Anthropicが9月16日に発表した内容では、チャットとCoworkが1つのClaudeにまとまり、こちらがモードを選ばなくても、答えるだけでいいのか文書を作るのかをClaude側が判断するようになりました。あわせてClaude DocsとClaude Slidesが新しく登場し、別アプリだったClaude Designも会話の中で使えます。
1. 資料のたたき台
これまでは、Notionに書いた下書きを選択してコピーして、チャットに貼って「ここ硬いから直して」と頼んで、返ってきた文章をNotionに戻す、という3往復でした。
Claude Docsは、会話の中でそのまま編集できる文書を作ります。見出しも表も入りますし、内容が複数のタブに分かれた文書も作れます。書いた理由をコメントで説明してくれるので、直してほしい箇所だけ会話で言い直せば反映されます。できあがった文書はWord、PDF、Markdown、Googleドキュメントの形式で書き出せます。
つまり、コピーして貼って戻す、という手が丸ごと消えます。Notionは記録とタスク管理の置き場として残して、文章をこねる工程だけ会話側に寄せる、という分け方が現実的だと思っています。
2. スライドの体裁
提案資料やSNS運用のレポートを作るとき、Canvaでテンプレを選んで、文字を流し込んで、1枚ずつ位置を直していませんでしたか。
Claude Slidesは、会話の中でスライドを作って、そのまま編集できます。書き出しはPDFとPowerPoint、さらにClaudeから直接発表することもできます。文章の内容をいったん決めてから資料の形に落とす、という2段構えをしなくてよくなるのが大きいところです。
ただしCanvaが不要になるわけではありません。ブランドカラーを揃えたテンプレートや素材をすでに貯めてあるなら、そこはCanvaの方が強いままです。ゼロからたたき台を出すのが会話側、見た目を作り込むのがCanva側、という役割分担になります。
3. 画像の差し替え
Claude Designは2026年4月から使えていましたが、別のアプリを開き直す必要がありました。文章を直していた流れが、画像を作る段階で一度切れるわけです。
今回それが会話の中に入りました。ビジュアルを作ってほしいと頼めばその場で出てきて、編集もダウンロードもそのまま続けられます。
効いてくるのは、文章と画像を同じ会話が覚えている状態です。「さっきの文章のトーンに合わせて」と言えば通じる相手になるので、別アプリにキーワードを打ち直して説明し直す、という一手間がなくなります。
4. 共有リンクの発行
作ったものを誰かに見せるまでが、いつも長くありませんか。
書き出して、ドライブに上げて、共有設定を直して、リンクをコピーする。ここが4手くらいあります。
統合後は、Claudeが作った文書もスライドもデザインも、1本の共有リンクに乗ります。スマホからも開けて、相手と一緒に見て直せる形です。確認してもらう相手が1人いるだけの作業なら、ここが一番効きます。
5. 前回の続き
途中で止まった作業を拾い直すのも、1画面で済むようになりました。
これまでのチャット、プロジェクト、Artifacts、外部サービスとの接続、スキルは、そのまま残った状態で引き継がれます。統合されたからといって、どこかに片付けられてしまうわけではありません。
何より、作業を始める前に置き場所を決めなくてよくなりました。朝の5分で思いついたことを投げて、夜に同じ会話から資料の形にする、という続け方ができます。
1画面に畳めなかった作業
ここまで良い話ばかり書いてきましたが、畳めていない作業もあります。
まず動画です。SNS運用の工程で一番時間を食う編集は、今回の統合の対象外でした。撮った素材を切って字幕を入れる作業は、これまで通りCapCutに残ります。
見た目を作り込む工程も同じです。ブランドカラーやロゴを揃えたテンプレートを資産として貯めてきたなら、それを捨てて会話側に一本化する理由はありません。
そして使える範囲です。Docs、Slides、Designはいずれも有料プランでのベータ機能で、まずProとMaxを対象に、Web、デスクトップ、モバイルへ数週間かけて順次届きます。TeamとFreeは後から対応する予定とされていますが、時期は発表されていません。日本のアカウントに実際にいつ表示されるかも同じで、確定日は出ていません。無料プランで使っている人は、今すぐには変わらないと思っておくのが安全です。
今週、最初に試すなら?
いきなり1本まるごと移そうとすると、結局いつもの手順に戻ります。
最初は、文章と画像を1つの会話で続けて直すところだけやってみてください。投稿文を作ってもらって、そのまま「この内容に合う画像も作って」と続けるだけです。
判断の基準は、できあがりの質ではなくタブを開き直した回数でいいと思っています。ゼロで終わったなら、その工程はもう会話側に寄せていい合図です。



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