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AIっぽい文章、読まれずに終わっていませんか

AI脱社畜
AI脱社畜

2026/08/20

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AIに下書きしてもらったメールを送ったのに、返信が来ない。

文章は整っているし、書いてある内容も間違っていません。

AIっぽい文章が読まれずに終わるこの現象、海外ではもう名前がついています。

返信が来ない文章には、共通点があります

日報をAIに書いてもらって出したら、上司から返ってきたのは「で、要するに?」の一言だけ。

Slackに丁寧な長文を投げたのに、リアクションが1つも付かない。

企画書を送った翌日、先方から届いたのは中身に触れない一行の返事。

どれも、文章そのものは悪くないんです。

誤字もないし、論理も通っている。

なのに読まれていない。

ここで起きているのは、内容を検討したうえで落とされた、ではありません。

読む対象から最初に外された、です。

読み飛ばされる現象には、もう名前がついています

AI;DR という言葉があります。

元ネタは TL;DR のほうで、こちらは too long; didn't read の略。

「長すぎ、読んでない」という、昔からある返し方です。

そのAI版が AI;DR、つまり「AIが書いたやつね、読んでない」。

生まれた場所は、海外の開発者がSNSに書いた一言でした。

きっかけは、AIの安全性を研究していた人が会社を辞めるときに公開した長い手紙です。

詩を引用しながら、世界が危うい状態にあることを真剣に書いた文章でした。

それに対してその開発者が「正直これは長すぎて読んでない。というか、ちょっとAIっぽくて読んでない。いくつかの文が、うーん」と書いた。

この「AI;DR」の部分だけが独り歩きして、言葉として定着しました。

8月には海外の技術者が集まる掲示板で、この言葉についての投稿が1,086票を集めてトップに立ち、686件のコメントが付いています。

ここで押さえておきたいのは、元になった手紙は本人が本気で書いたものだった、という点です。

本気で書いた文章でも、AIっぽく見えた瞬間に読まれない。

そういう空気ができあがった、ということです。

見られているのは中身ではなく、手を入れた形跡です

この言葉には、はっきりしたルールがセットになっています。

書いた本人が読み返して直す手間をかけていないなら、こちらも読む手間はかけない。

これがすべてです。

なぜこんな判定が始まったのか。

AIなら3,000字の文章を数十秒で出せます。

でも、それを読む側の3分は1秒も短くなっていません。

書くコストだけが劇的に下がって、読むコストはそのまま残った。

その結果、読む側は防衛的になりました。

本文に入る前に「これ、書いた人は自分で読み返したのか」を先に判定するようになったんです。

裏を返すと、見られているのは「AIを使ったかどうか」ではありません。

「手を入れたかどうか」です。

ここは救いだと思っています。

AIで書くのをやめる必要はまったくない。

やめるべきなのは、出てきたものをそのまま送ることだけです。

AIっぽいと判定される合図は、だいたい決まっています

では何を見て判定されているのか。

実際に指摘されているパターンと、普段の仕事で受け取る文章の傾向を突き合わせると、引っかかるポイントはかなり限られています。

文章に出ているもの
読み手の中で起きること
本題の前に前置きが2〜3行ある
「まだ始まらないのか」で離脱
誰でも知っていることが丁寧に説明されている
「私に向けて書いていないな」
検討していないはずの案が並んでいる
「実際には考えてないやつだ」
箇条書きが3階層にネストしている
「整理された気になってるだけでは」
固有名詞と数字が1つも出てこない
誰にでも当てはまる話は、自分には関係ない
最初から最後まで温度が一定
「どこが大事なのか分からない」

3行目は、海外でいちばん共感を集めていた指摘です。

AIに書かせた資料には、実際には検討していない代替案や、下していない判断の記録が平然と混ざります。

読む側からすると、書いてあることが実際の作業と対応していないので、全部が信用できなくなる。

いちばん厄介なのは、最後の行かもしれません。

人が書いた文章には、力の入っている段落とそうでない段落があります。

その差が、どこを読めばいいかの目印になっている。

温度が一定の文章は、目印がないまま全部読ませにくる文章です。

AIが出力した長い文書を前にして、読む前からうんざりしている人のかわいい手描きイラスト

直すのは3か所だけで足ります

ここで「じゃあ自分で書くしかないのか」とはなりません。

手を入れた形跡は、3か所で出せます。

  1. 最初の2行を消す。AIが書く前置きはほぼ捨ててよくて、結論の文から始めるだけで印象が変わります
  2. 固有名詞と数字を1つずつ入れる。「先方」を「A社の田中さん」に、「大幅に改善」を「3時間が15分に」に置き換えるだけで、実際の案件を知っている人が書いた文章になります
  3. 自分の判断を1行足す。「私はB案を推します。理由は納期です」。AIが出した選択肢を並べたままにせず、どれを選ぶかを自分の言葉で書く

所要時間は2分くらいです。

順番としては、まず削る。

長さを削るのがいちばん効きます。

AIの出力は放っておくと必要な量の2倍になるので、半分にしても情報はだいたい残ります。

削ったうえで、固有名詞と判断を足す。

これで「読み返した人がいる文章」になります。

逆に、やらなくていい作業もあります。

AIっぽい言い回しを1語ずつ潰していくやつです。

「〜という点が挙げられます」を「〜です」に直すのは正しいんですが、全文でやると時間がかかるわりに、長さと具体性は変わらないので効きが弱い。

先に構造を直したほうが早いです。

バレない書き方を探すより、読まれる形にするほうが早いです

AIで書いていること自体を責めている人は、実はほとんどいません。

読み手が引っかかっているのは、読み返さずに投げたという一点だけです。

だから対策も「バレないように書く」ではなくて、「読み返した形跡を残す」で足ります。

前者は際限がありませんが、後者は送信前の2分で終わります。

迷ったら、自分が受け取る側に回ったときのことを考えてみてください。

長くて、具体名がなくて、どこにも書き手の判断がない文章。

それ、読まないですよね。

読まれる文章とそうでない文章を分けているのは、AIを使ったかどうかではありません。

送信ボタンを押す前に、一度自分で読み返したかどうかです。

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