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Gemini 4に賭けるPichai コーディング遅延を決算で告白

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2026年7月22日のAlphabet 2026年Q2決算コールで、スンダー・ピチャイさんが自社の弱点を決算という最も公式な場で認めました。

「Coding and agentic coding is an example of that, and the teams are very focused on it」。

改善が必要な領域の例として、コーディングとエージェント型コーディングを名指ししたわけです。

Pichaiさんが決算で告白したコーディングの遅れ

Alphabet Q2 2026決算でPichaiがコーディングは遅れていると告白した瞬間を静かに整理したフラット図解

これはただのニュースじゃない。

「CursorとClaude Codeの勢いに、Googleのトップ自身がやられている」という構図の告白として読むほうが実態に近いんです。

Pichaiさんは同時にGemini 4の事前学習開始も公表しました。

「For the next generation of frontier, you're going to need much larger base models. We are now training Gemini 4」。

次世代フロンティアには段違いに大きなベースモデルが必要だから、Gemini 4を訓練中と。

今のGemini 3系ではフロンティアに届かないと認めたに近い言い回しです。

実は2度目 5月のHard Fork発言という伏線

同じ告白は2026年5月のNYT Hard Forkポッドキャストでも出ていました。

「a bit behind」。

エージェント型コーディング、ツール利用、指示追従、ロングホライズンタスクで少し遅れていると。

そこでPichaiさんはCursorとAnthropicの関係を名指しし、外部の開発者向け製品サーフェスが「コーディングのデータフライホイール」を生むと語っています。

CEOは5月時点で敗因の仮説をすでに持っていた。

7月の決算コールでもトーンは変わらず、2ヶ月では動かせないほど根深い差だと分かります。

Gemini 3.5 Proはなぜ消えたか

決算コールの背景にはGemini 3.5 Proの延期があります。

2026年6月に一般公開の予定で、7月17日という噂も外れ、7月30日時点でも正式GA日は未発表。

Pichaiさんは「We are using it internally. We are testing it with many customers in coding」と、社内利用とパートナーテスト段階に留まる状況を認めました。

Bloombergは、Googleが3.5 Proのベースモデルを事前学習からやり直したと報じています。

原因は2点。

SVG生成での構造的一貫性の維持破綻と、再帰的なツール呼び出し環境での動作破綻。

後者はまさにエージェント型コーディングの根幹機能で、Pichaiさんが「teams are very focused on」と言った領域そのものです。

ベンチマークは通っても、再帰的なツール呼び出しが崩れるとCursorやClaude Codeのような対話型エージェント経由で使ったときに差がはっきり出てしまいます。

なぜGoogleはコーディングで出遅れたか

Googleがコーディングで遅れた3つの理由をデータキュレーション・RLHFループ・ツール統合で並列に整理した図

仮説を3つ整理します。

Pichaiさん本人の言葉、報道ベース、そして私の見立てとして提示するもの。

仮説1 CursorとAnthropicのデータフライホイール

5月のHard Forkで、Pichaiさんは自分の言葉でこう説明しました。

AnthropicのClaudeがCursorに組み込まれ、日々の開発者の書き換え・受け入れ・拒否シグナルが直接モデル側に流れ込む。

Googleにはそれに相当する「開発者と密着したサーフェス」がまだ薄い、と。

VS CodeにはGemini Code Assistが載っているし、ColabやVertex AIもあります。

ただ、日常的にコードを書くエンジニアがエディタで補完・チャットする総量では、CursorとClaude Codeの伸びに追いつけていない。

CEO自身の見立てがそこにあります。

仮説2 ツール統合の甘さ

Bloombergの「再帰的なツール呼び出し環境での動作破綻」報道は、この仮説と直結します。

エージェント型コーディングはファイル読み書き、シェル実行、Web検索、テスト実行、さらに別のエージェント呼び出しと何段も入れ子になる。

ここで途中の呼び出しが崩れると、全体のタスクが失敗します。

AnthropicはClaude Codeをコマンドラインとして自分で作り、社内で毎日使っている。

Cursorはエディタとツール呼び出しのUXまで自社で握っている。

GoogleはAntigravity CLIで追走中ですが、ツール統合のリアル運用データの蓄積では出遅れが見えます。

仮説3 RLHFループの遅れ 私の見立て

ここは一次情報に根拠がなく、私の推測として提示します。

データフライホイールとツール統合が対等でも、開発者の「採用/拒否」シグナルがモデル改善に反映される速度は組織のリリースサイクル次第。

AnthropicはClaude 4系で数ヶ月おきのマイナー更新、Cursorはほぼ毎週アップデート。

Googleが事前学習をやり直す規模の意思決定をする間に、対抗馬は小さなループを高速に回している構図です。

Gemini 4に懸ける賭け いつ何が変わるか

決算コールでのPichaiさんの「much larger base models」「very ambitious」という言葉は、Gemini 4がGemini 3系の延長ではなく段違いのスケールを狙うことを示しています。

時期はGoogle公式のコミットがなく、複数メディアが2026年11月から12月と推測している段階です。

短期の希望は既にリリース済みのGemini 3.6 Flash。

DeepSWEというコーディングベンチマークで、3.5 Flash比で37%から49%へ、12ポイントの絶対値改善。

出力トークンは65%削減、タスクあたりコストは52%減。

数字だけ見るとClaude Opus 4.8に近づいてきている領域もあります。

Antigravity内部利用もPichaiさん曰く「doubling every week」で伸び、Gemini 4の学習データとしてフライホイールが回り始めた兆候はあります。

ただGemini 4が実際に外に出るまでは、CursorとClaude Codeの実運用差は当面覆らない。

CEO本人が「confident」と言うトーンとリリース時期の未確定さは、同時に受け止める必要があります。

開発者は今Geminiに投資すべきか 待つべきか

Geminiに今投資すべきか待つべきかを2軸のマトリクスで判断するフレームワーク図

私の答えは、Claude CodeやCursorを主戦力で使い続けつつ、Geminiは特定の用途で触っておく、というものです。

エージェント型コーディングの現場体感は、コンテキスト保持、ツール呼び出しの安定性、失敗時のリカバリ挙動で決まります。

この3点で2026年7月時点で明確に先行しているのはClaude Code、Cursor、そしてOpenAIのCodex系。

実案件で毎日回している所感でも、Gemini系はまだ「試して面白い」の段階を出ていません。

一方でGeminiを完全に無視するのは早い。

100万トークン超の長文コンテキストを活かした大規模リポジトリの通し読み、Google CloudやVertex AIとネイティブに繋げたい業務基盤系、UI生成系。

この3領域では現時点でも競争力があります。

Antigravity CLIも、Gemini 3.6 Flashの速さと安さを活かした軽い自動化には十分使えます。

11月から12月というリリース推測が当たっても、そこから安定運用に乗るまでさらに1〜2ヶ月。

今から数えて最低4ヶ月分の開発生産性を、Gemini 4を待つために犠牲にするか、Claude CodeやCursorに投資して回収するか。

私は迷わず後者を選びます。

Pichaiさん本人が2度告白し、社内では事前学習からやり直しても間に合っていない状況で、決算コールでは「confident」と繰り返す。

この温度差こそが、開発者にとっては「今の主戦力を変えなくていい」という何よりのシグナルに読めます。

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