異動先の業務マニュアル、受けてきたセミナーの配布資料、買ったまま2章で止まっている参考書。
読むところまではやったのに、翌週には何も残っていない。
あれ、読み方の問題ではなくて、答える機会がないだけなんですよね。
ChatGPTに出題させる形に変えると、読む作業がそのまま答える作業になります。
会話の中にクイズが出てくるとは、どういうことか。
ChatGPTに「このテーマで出題して」と頼むと、クイズが会話の中にそのまま出てきます。
個人向けのプランは無料版も含めて全部が対象で、Eduプランも入っています。
WebでもモバイルでもOKです。
出題を頼むこと自体は前からできました。
ただ、返ってくるのは文章の塊です。
自分で答えを考えて、答え合わせのために画面をスクロールして戻る。
あの往復が面倒で、2日で終わるやつです。
変わったのはそこで、今は会話の中にクイズカードが出ます。
選択肢を選ぶとその場で正誤が出て、ヒントボタンがあって、前の問題に戻れて、最後にスコアが出る。
この形に整ったのが2026年8月14日でした。
起動は一言です。
設定画面もモードの切り替えも要りません。
在庫管理の基礎について、クイズを出してください。これだけ。
ロールアウトが段階的なので、アカウントによってはカードではなくただのテキストで返ってくることもありますが、その場合でも中身は同じように使えます。
ただ、ここまでは前置きです。
この機能が本当に効くのは、出題の材料を自分で渡したときなので。
手元の参考書やセミナー資料を、どう渡すか。
「在庫管理の基礎」みたいな一般的なお題で出題させても、返ってくるのは教科書的な問題です。
悪くはないけれど、それなら検索でも足ります。
変わるのは、自分が覚えなければいけない資料を添付したときです。
PDFでもWordでもスライドでも、まず添付して、そこから範囲を縛ります。
添付した資料の第3章だけを範囲に、4択問題を10問作ってクイズ形式で出してください。
条件:
- 資料に書かれていないことは出題しない
- 用語の暗記より、手順の順番と例外条件を問う
- 1問ごとに、正誤と根拠になった資料の箇所を示す条件を3つ付けているのには、それぞれ理由があります。
- 範囲を縛らないと、一般論に流れます。手元の資料より一般論のほうがモデルにとっては書きやすいので、放っておくとそちらに寄っていきます。
- 用語の穴埋めは覚えた気になりやすい割に、実務では出番がありません。困るのはたいてい「どういう場合に例外になるか」のほうです。
- 根拠の箇所を出させると、出題そのものの間違いに気づけます。資料に書いていない知識を補って出題されると、その補足がまるごと誤りになることがあるので。
材料は何でもいいです。
セミナーの配布資料、製品マニュアル、社内の手順書、取っておいた業界紙の記事。
読んだけれど残っていないもの、全部が候補です。
間違えた問題だけを翌朝また出すには。
1回やって終わりなら、ただのゲームです。
効いてくるのは2回目以降で、しかも「全部もう1回」ではなく「間違えた分だけ」です。
ここで制約が1つあります。
クイズは、それを作った会話の中にしか残りません。
問題集としてどこかに保存されるライブラリのようなものはない。
つまり誤答は自分で持ち出す必要があります。
やることは1つだけで、セッションの最後にこう頼みます。
今回間違えた問題を、問題文と正解と、私の答え方のクセを1行ずつでまとめてください。
明日そのまま貼り付けられる形でお願いします。返ってきたテキストをメモアプリに貼って、その日は終わりです。
翌朝、それをそのまま貼り付けて出し直させます。
以下は昨日間違えた問題です。同じ論点を、問い方を変えて出し直してください。
(ここに昨日のまとめを貼る)「問い方を変えて」が要です。
同じ文面をもう一度出されると、問題文のほうを覚えてしまって正解できます。
論点は同じで表現だけ変えさせると、分かっているのか、見覚えがあるだけなのかがはっきり出ます。
資料そのものを毎朝アップし直さずに済むよう、プロジェクト機能にまとめて置いておくと楽です。
無料プランはファイルの添付回数に別枠の上限があるので、毎日上げ直す使い方だとそのうち止まります。
朝の15分を、どう割り振るか。
15分をひとかたまりで使わないほうがいいです。
3つに割ります。
- 最初の5分: 昨日の誤答を出し直してもらう
- 次の8分: 資料の新しい範囲から新規出題
- 最後の2分: 今日の誤答をまとめさせて、メモに貼る
4択で1問30秒から60秒と見積もると、15分で15問前後が入る計算です。
再出題が5問、新規が10問くらいの配分になります。
ただしこれはあくまで計算なので、資料が重ければ1問に2分かかることもあります。
最初の数日は問題数を指定せず、「15分で終わる量で出してください」と頼んでしまうほうが早いです。
自分の資料と自分の読む速さでどのくらい入るかは、2日か3日で見当がつきます。
15分という枠にしているのは、通勤前や昼休みの前半で終わるからです。
30分を確保しようとすると、確保できない日が必ず出て、その日を境にやめます。
予定が崩れても消えない長さに寄せておくほうが、結果的に総量は増えます。
社内資料を渡す前に、何を消しておくか。
渡す材料が社内のものになると、話が1段変わります。
- 会社が生成AIの利用ルールを出しているなら、まずそれを確認します。ここは個人の判断で越えないほうがいいところです。
- 顧客名、個人名、金額、契約条件はダミーに置き換えます。「A社」「100万円」に変えても、手順や例外条件を問う問題としては何も損なわれません。
- 未発表の製品情報や公開前の数字は渡しません。
判断がつかないなら、市販の参考書や公開されている資料から始めるのが無難です。
業務知識といっても、業界の共通知識の部分は市販の本でかなりカバーできます。
もう1点。
ChatGPTが提示する正解が間違っていることは普通にあります。
だからこそ、さっきのプロンプトに入れた「根拠になった資料の箇所を示す」が効きます。
示された箇所と正解がズレていたらその場で指摘すれば直りますし、指摘できるくらい資料を見返している時点で、すでに復習になっています。
続けられるかどうかの分かれ目は。
材料があるかどうか、それだけです。
プロンプトは覚えなくていいですし、ツールを新しく入れる必要もない。
必要なのは、読んだけれど残っていない資料が手元にあるかどうかだけです。
そして会社員の場合、それはだいたい溜まっています。
今日デスクに積んである資料を1本、添付してみてください。
第1章だけでいいので、5問出させてみる。
たぶん3問は落とします。
その3問が、明日の朝の15分の中身になります。
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