旅先のレストランを予約して、現地ツアーを探して、チケットを取って。
旅の予約って、行き先を決めたあとの作業のほうが長くないですか。
この細切れの予約をGeminiとの会話1つにまとめる動きが、海外で始まっています。
ただし日本からはまだほとんど使えないので、何がどこまで来ているのかを旅行系の5サービスごとに整理しました。
Geminiの連携アプリに旅行系の5つが加わる、仕組みと対応地域
2026年8月12日、Googleが13のサービスをGeminiの連携アプリに追加すると発表しました。
そのうち旅行に直結するのが、GetYourGuide、OpenTable、Fever、Ticketmaster、Localizaの5つです。
仕組みはシンプルで、Geminiの設定画面で使いたいアプリをオンにして、チャット欄に「@」を打ってアプリを選ぶだけ。
あとは普通に話しかけると、Geminiがそのサービスの中身を見に行ってくれます。
条件は個人のGoogleアカウントと18歳以上であること、それとGeminiのウェブ版かモバイルアプリを使うことです。
ここで「今夜さっそく試そう」と思った方、いったん止まってください。
Googleが出している対応状況の一覧を見ると、5つの地域と言語はこうなっています。
日本、どこにも入っていません。
Googleの発表文にも日本や日本語への言及は1行もなく、「数週間かけて順次公開する」と書かれているだけです。
2026年8月27日時点で、この5つを日本から日本語で使う方法はありませんし、日本にいつ来るのかも発表されていません。
それでも今のうちに見ておく価値があると思うのは、Geminiが2026年8月に月間10億人を超えて、Googleの中でいちばん速く伸びた製品になったからです。
それだけの人が毎月開くアプリの中に予約が入ってくる話なので、届いたときの効き方が大きいわけです。
GetYourGuideで現地ツアーの予約が会話の中で進む
Googleの説明は「ツアーや現地アクティビティを見つけて、調べて、予約する」。
弾丸旅でいちばん時間が溶けるのが、まさにこの「現地で何をするか」を探すところです。
GetYourGuideは世界の現地ツアーや入場券を扱う予約サイトで、日本語のサイトが2017年からあります。
日本法人もあって、日本発の海外旅行でも普通に使えるサービスです。
ただ、Gemini連携のほうは米国のみ、英語のみ。
母体のサービスが日本語で回っているのに、連携だけ届いていない状態です。
裏を返せば、日本語対応が済んでいるぶん、地域が広がるときには早いほうに入りそうな気がしています。
これは私の予想で、Googleは順番について何も言っていません。
OpenTableでレストラン予約がGeminiとの会話で完結する
OpenTableは米国では今回の発表より前から使えていて、今回加わったのは英国です。
5つの中でこれだけ、Googleの発表文でもサービス名のうしろに国名が添えられています。
弾丸旅だと、夜ごはんの予約はけっこう効きます。
土日で回るときは着く時刻が読みにくくて、「20時に2人、この辺で」を移動中に決めたいのに、アプリを開いて日付と人数を入れ直す手間で後回しになりがちです。
それを移動中の会話でサクッと頼めるなら、旅程を組んだ流れのまま席まで押さえられます。
対応は英国と米国、言語は英語のみ。
OpenTableは日本でもレストラン予約を展開していますが、Gemini経由で日本のお店を押さえられるという話ではありません。
Fever(フィーバー)で今夜行けるイベントを探す、対応地域だけ書き方が違います
さっきの表を作っていて、1か所だけ引っかかりました。
Feverの対応地域だけ、国名で区切られていないんです。
「GeminiとFeverの両方が使える国と地域すべて」と書かれています。
Feverは街のイベントや体験を探して予約するサービスで、Googleの説明も「自分の街や世界中で参加できるイベント、アクティビティ、体験を見つける」。
定番の観光名所より、今夜これから行けるものを拾う方向を向いています。
そのFeverは2023年2月に東京から日本での運用を始めていて、キャンドルライトのコンサートを大阪や神戸、京都でも開いています。
Geminiももちろん日本で使えます。
となると、条件の文面上は日本も入ってくることになります。
とはいえ、期待しすぎないでください。
言語は英語のみと明記されていますし、順次公開の最中なので、日本のGeminiで今すぐ@Feverが呼べる保証はどこにもありません。
それでも、5つの中でこれだけが国名の縛りを持っていないのは、覚えておいて損のない事実だと思います。
Ticketmasterでライブやスポーツのチケット探しをGeminiに頼める
売りは、そのときに残っている席まで見ながら候補を比べられることです。
「7月の第2週にロサンゼルスにいるんだけど、その週に何かある?」みたいな聞き方ができます。
日本国内の公演では出番が少ないぶん、海外のライブやスポーツを見に行く人にとっては本命のサービスです。
遠征の日程を組むときって、公演日が先に決まって、そこから航空券と宿を逆算しますよね。
その起点をGeminiとの会話で探せるなら、旅程の組み方そのものが変わります。
こちらも米国のみ、英語のみ。
iOSとAndroidとウェブで提供されていて、今後は対応する言語と市場を順次広げる予定とされています。
Localizaでレンタカーの手配もGeminiとの会話に入る
5つの中でいちばん日本から遠いのがLocalizaです。
ブラジルのみ、しかもポルトガル語のみ。
1973年創業のラテンアメリカ最大手のレンタカー会社で、Googleの説明も「ブラジルのレンタカーを探す」と書かれています。
正直、日本にいる私たちがすぐ使う場面は思いつきません。
ただ、枠が空いたこと自体には意味があります。
現地ツアー、レストラン、イベント、チケットと来て、レンタカーまで並んだということは、旅の予約の主要カテゴリがひと通りGeminiの中に置かれたということです。
あとはそこに、各国の事業者が入ってくるかどうかの話になります。
日本にもレンタカーにも宿にも鉄道にも強い事業者がいます。
この形が広がるなら、次に見るべきはGoogleの発表ではなく、日本の事業者がどこと組むかのほうかもしれません。
日本に来る前に、Geminiとの会話に相手を集める練習をしておく
機能が届くのを待つあいだにできることがあります。
@で相手を呼ぶ感覚に、先に慣れておくことです。
Geminiを開いて、チャット欄に@を打ってみてください。
今の自分のアカウントで呼び出せるサービスが一覧で出てきます。
地図が並んでいたら選んで、「金沢駅から兼六園まで、バスと徒歩で」と聞いてみてください。
会話の中に経路がそのまま返ってきます。
これ、たいしたことないように見えて、旅程作りの重さがかなり変わります。
弾丸旅の旅程って、行き先が変われば移動時間が変わって、移動時間が変われば着く時刻が変わって、着く時刻が変われば入れるお店が変わります。
全部が絡んでいるから時間がかかるわけで、それをタブ10枚で解こうとすると夜が終わります。
@で呼べる相手が1つ増えるたびに、この絡んだ計算が会話の中に入ってきます。
今はまだ地図やメールくらいですが、ここにツアーとレストランとチケットが並んだときに何が起きるかは、だいたい想像がつくと思います。
だから今やっておくといいのは、予約サービスの使い方を覚えることじゃなくて、調べる相手をGeminiの中に集めていく段取りに体を慣らしておくことです。
日本に来たとき、設定でスイッチを入れるだけで乗れます。


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