AIに資料を作ってもらうとき、いちばん面倒なのは指示を出すまでの準備じゃないでしょうか。
ファイルを開いて、中身をコピーして、チャット画面に貼って、そこからやっと本題です。
その準備が丸ごと消えて、メールを転送するだけで完成品が返ってくる仕組みが、Perplexityから出ています。
宛先を1つ足すだけで、そこから先はAIが引き取ります
Perplexityには「Computer」というエージェント基盤があります。
20以上のモデルを裏で使い分けながら、調べる、作る、まとめるまでを一気に片付けるものです。
それが2026年8月から、メール経由でも動くようになりました。
やることは宛先に computer@perplexity.com を入れるだけ。
始め方は3通りあります。
- 新しくメールを書いて、依頼内容を本文に書く
- すでにあるスレッドをそのまま転送する
- やり取りの途中でCCに入れる
どれを選んでも、Computerはスレッド全体と添付ファイルを読んだうえで作業に入ります。
「先週の見積もり」と書けば、そのスレッドのどこに見積もりがあるかは自分で探してくれます。
前提を説明し直さなくていいのが効きます。
返ってくるのは文章ではなく、ExcelやPDFそのものです
チャットとの決定的な違いはここです。
返信に添付されてくるのは、表計算ファイル、PDF、プレゼン資料といった、そのまま人に見せられる形の成果物です。
「要約して」ではなく「表にして」が通る、と言えば伝わるでしょうか。
3社から届いた見積もりメールをまとめて転送して「条件を比較できる表にして」と一行書けば、比較表が添付されて返ってきます。
今まで自分でExcelを開いて金額を1件ずつ転記していた30分が、メール1通に置き換わります。
ここで使ってみたくなった人ほど、次の話を先に読んでおいたほうがいいです。
日本の会社員が最初にぶつかるのは、料金ではなくメールアドレスのほうでした
この機能は今のところ、.com で終わるメールアドレスにしか対応していません。
他のドメインへの対応は予定されているものの、現時点では動かない状態です。
つまり yamada@example.co.jp のような、日本企業でいちばんよくある形のアドレスからは転送しても反応がありません。
料金や使い方を調べ尽くしてから試して、ここで止まる人が出そうな仕様です。
条件はもう1つあります。
送信元は、Perplexityアカウントに登録しているアドレスと一致している必要があります。
誰のアカウントとして動くかを確認したうえで、その人の権限と連携設定の範囲内で作業する設計だからです。
今すぐ確かめたいなら、個人のGmailなど .com のアドレスで試すのが確実です。
月3万円のプランが要ると思っていたら、Proで届く範囲でした
Computerは登場した当初、月200ドル、日本円で3万円ほどのMaxプラン限定でした。
この第一印象が強く残っているせいで、自分には関係ない機能として切り捨てている人が多い気がします。
ところが2026年3月に、Proプラン(月20ドル、3,000円ほど)にも開放されています。
メール経由の機能もComputerが使える人なら使えるという扱いなので、3万円ではなく3,000円で判断できる話に変わりました。
Maxとの差は、毎月付与されるクレジットの量と使える上限の大きさです。
毎日回すならMax、週に何回か試すならProで足ります。
ただし無料プランでは動きません。
紛らわしいのが、Perplexityにはメール関連の機能がもう1つあることです。
2025年の秋に出た「Email Assistant」は日程調整や返信の下書きをしてくれる別物で、こちらはMax限定のままです。
料金の説明が記事によって食い違って見えるときは、たいていこの2つが混ざっています。
無料でやろうとすると、手を動かす分が自分に戻ってきます
同じような成果物なら、無料のChatGPTやGeminiでも作れます。
表もスライドの構成も、指示すれば出してくれます。
違うのは前後の手間です。
ファイルを開いて、中身を貼って、出てきた結果をコピーして、自分のExcelに戻す。
Computerが省いているのはモデルの賢さではなく、この往復のほうです。
月3,000円がその往復に見合うかどうかが、判断の分かれ目になります。
AIを開きに行くのをやめると、仕事の頼み方が変わります
これまでAIを使うということは、AIのいる場所へ自分が出向くことでした。
ブラウザでチャット画面を開いて、材料を持ち込んで、答えを持ち帰る。
この往復が当たり前すぎて、疑うことすらなかったと思います。
メール経由の機能がやっているのは、その向きを逆にすることです。
自分は動かず、今いる場所にAIを呼ぶ。
宛先欄がそのまま入口になります。
非エンジニアにとってこれが効くのは、新しい画面を覚えなくていいからです。
1日中開いているメールに、宛先を一行足すだけで済みます。
同じ発想でSlackやMicrosoft 365にもComputerが入り始めているのは、たぶん偶然ではありません。
ただ、呼び方が楽になったぶん、渡しているものも増えています。
転送する前に、そのスレッドに何が書いてあるかは見ておいてください
Computerはスレッド全体と添付ファイルを読みます。
これが便利さの正体であり、そのまま注意点でもあります。
社内で長く続いたスレッドには、途中で別の話題が混ざっていることがよくあります。
取引先の条件、人事にまつわる会話、誰かの個人情報。
転送ボタンを押した瞬間、そこも一緒に渡ります。
救いは、返信が送信者だけに返ることです。
スレッドの全員に結果がばらまかれる事故は、今のところ起きません。
全員への返信は今後の対応予定という段階です。
あとは自分の判断になります。
1件ごとにセッションの履歴が残っていて、何を渡して何をさせたかは後から追えます。
転送する前にスレッドを上まで遡って目を通す、それだけ習慣にしておけば十分だと思います。
まず自分宛てのメールを1通、転送してみるところからです
いきなり業務のスレッドで試す必要はありません。
判断材料は5分で揃います。
- Perplexityのアカウントが .com のアドレスになっているか確認する
- 添付ファイル付きのメールを自分宛てに1通送り、それを
computer@perplexity.comへ転送する - 本文の先頭に「この資料を要点だけの表にして」と一行足す
返信が届いて、添付を開いて、中身が使えるかどうか。
それが分かれば、月3,000円を払うかどうかはあとから決めても間に合います。
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