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書く前の「あの時間」が一番しんどい ― ライター・編集者のAI活用プロンプト

なごみ
なごみ

2026/03/10

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ライターなら覚えがあるはず。

カーソルが点滅する白い画面。「書き出しが決まらない」。テーマは決まっている。言いたいことも、なんとなくある。でも最初の一文が出てこない。

コーヒーを淹れて、Twitterを開いて、資料をもう一回読み直して……気づいたら1時間経っている。

編集者なら、別の「あの時間」がある。構成案のたたき台に2時間、見出しのブレストに1時間、著者へのフィードバックに30分。原稿を「もう一段良くする」ための時間が、結局一番削られる。

AIに「いい文章」は書けない。読者の心に引っかかる一言も、取材相手の何気ない発言から「これだ」と思う瞬間も、書き手にしか生まれない。

でも「構成のたたき台」「見出しのブレスト」「リサーチの整理」「校正の下チェック」なら、「書く」に集中できる時間を作れる。

書く前に整える

構成を先に決める

構成が決まれば、8割書けたようなもの。

以下の記事の構成案を一緒に考えてほしい。

■ テーマ: [テーマ]
■ ターゲット読者: [誰に読んでほしいか]
■ 文字数: [○文字]
■ 読んだ後に読者にどうなってほしいか: [行動/気づき/感情]

以下を出して:
- リード文の方向性(3パターン。問いかけ/エピソード/データのどれで入るか)
- 見出し構成(H2/H3レベル)
- 各見出しの中身(箇条書きで何を書くか)
- 「ここに具体例を入れると効くポイント」
- 結論の方向性
- 全体の読後感のイメージ

「見出しを見ただけで読みたくなる」構成で。

ネタ出しの壁打ち

「次、何書こう」が一番悩む。

以下の条件で記事のネタを壁打ちさせてほしい。

■ 媒体/ジャンル: [メディアの方向性]
■ 読者層: [読者像]
■ 最近書いたテーマ: [直近3本くらい]
■ 「こんな方向で書きたいな」という漠然とした方向: [あれば]

条件:
・ネタを7つ出して
・うち2つは「他のメディアでは見かけない切り口」
・うち1つは「賛否が分かれそうな角度」
・各ネタに「読者が読みたくなる理由」を一言
・タイトル案も1つずつ

「どれから書こう」と迷えるくらいのバリエーションで。

リサーチを整理する

調べた情報がバラバラだと、書くときに迷子になる。

以下のテーマについて調べた情報を整理してほしい。

■ テーマ: [テーマ]
■ 集めた情報:
[メモや箇条書きを貼り付け]

以下の形で整理して:
- 核心(「この記事で一番言いたいこと」の候補3つ)
- 使える情報(記事に使う順に並べ替え)
- 使わない情報(今回は不要だけど、別の記事で使えそうなもの)
- 足りない情報(「ここを追加取材すべき」ポイント)
- 読者が疑問に思いそうなこと(3つ)

「調べっぱなし」を「書ける状態」にして。

書く

リード文を3パターン

最初の100文字で、読むか閉じるかが決まる。

以下の記事のリード文を3パターン作ってほしい。

■ 記事タイトル: [タイトル]
■ 記事の内容: [ざっくり概要]
■ 読者: [読者像]
■ 文字数: [100〜200文字]

パターン:
1. 問いかけ型(読者の「あるある」から入る)
2. 場面描写型(具体的なシーンから始める)
3. 意外性型(「え?」と思わせてから本題へ)

各パターンに「なぜこのリードが効くか」を一言添えて。
最終的には自分で書き直すので、方向性の参考として。

見出しを「読みたい」に変える

同じ内容でも、見出しで読まれ方が変わる。

以下の見出し案を、もっと「読みたい」ものにブラッシュアップしてほしい。

■ 現在の見出し:
[見出しリストを貼り付け]

■ 記事の方向性: [概要]
■ 読者: [読者像]
■ 掲載場所: [Web/SNS/雑誌]

条件:
・各見出しに対して改善案を3つずつ
・改善の方向性をバラけさせる(具体化/感情/数字/疑問形など)
・「元のどこがもったいなかったか」を一言
・SEOを意識するキーワード: [あれば]

書けなくなったときの突破口

途中で手が止まる。よくある。

記事の途中で手が止まってしまった。突破口を一緒に探してほしい。

■ 書いているテーマ: [テーマ]
■ ここまで書いた内容: [ざっくりor一部を貼り付け]
■ 止まっている箇所: [どこで止まっているか]
■ 止まっている理由(自分で思うところ): [論理がつながらない/具体例がない/結論がぼやけるなど]

以下を出して:
- 「止まっている原因」の分析(自分では気づいていないかも)
- 突破の選択肢(3つ。書き方を変える/構成を変える/一旦飛ばすなど)
- 各選択肢の具体的なアクション
- 「とりあえず書いてみて」の一文(ここから書き始められるきっかけ)

編集する

原稿にフィードバックする

「もっと良くできるはず」を、言語化するのは難しい。

以下の原稿にフィードバックしたい。編集者としてのチェックポイントを整理してほしい。

■ 原稿:
[原稿を貼り付け]

■ 媒体のトーン: [カジュアル/硬め/ビジネスなど]
■ ターゲット読者: [読者像]

以下の観点でチェックして:
- 構成(流れは自然か、順番は最適か)
- リード文(読者を引き込めているか)
- 各段落(言いたいことが伝わるか、冗長な箇所はないか)
- 具体性(抽象的すぎる箇所、エピソードが欲しい箇所)
- 結論(読後感は適切か)
- トーン(媒体にフィットしているか)

フィードバックは「ここが良い」「ここを直すともっと良くなる」のセットで。
著者のモチベーションを下げないフィードバックで。

文章を校正する

最終チェックの前に、明らかなミスは潰しておきたい。

以下の文章を校正チェックしてほしい。

■ 文章:
[文章を貼り付け]

チェック項目:
- 誤字脱字
- 文法の誤り
- 表記ゆれ(「下さい/ください」「わかる/分かる」など)
- 同じ表現の繰り返し
- 冗長な表現
- 主語述語のねじれ
- 事実関係の確認が必要な箇所

修正箇所をリスト形式で、修正前→修正後で。
※最終判断は自分で行うので、「提案」として出して。

タイトルを決める

タイトルだけで1時間悩めてしまう。

以下の記事のタイトルを10案出してほしい。

■ 記事の内容: [概要]
■ 読者: [読者像]
■ 掲載場所: [Web/SNS/紙媒体]
■ 文字数: [○文字以内]
■ SEOキーワード: [あれば]
■ 避けたい方向: [あれば。「煽りすぎない」「固すぎない」など]

条件:
・10案の方向性がバラバラになるように
・各タイトルに「この見出しの狙い」を一言
・うち2つは「攻めたタイトル」
・うち2つは「安心感のあるタイトル」

届ける

SNSで記事を告知する

いい記事も、告知が弱いと読まれない。

以下の記事のSNS告知文を作ってほしい。

■ 記事タイトル: [タイトル]
■ 記事の見どころ: [読者に刺さるポイント]
■ プラットフォーム: [X/Facebook/Instagramなど]
■ アカウントのトーン: [カジュアル/知的/共感系など]

以下を出して:
- 投稿文(3パターン。切り口を変えて)
- ハッシュタグ案
- 「引用RT・シェアしたくなる」一言
- 投稿タイミングの提案

「この記事、読みたい」と思わせる告知で。

ライター・編集者がAIを使うときの約束

  1. 取材メモや未公開原稿は入力しない ― 取材先の発言、未発表の情報、情報源の詳細はNG。「○○業界の30代経営者への取材内容」程度の粒度で
  2. AIの文章をそのまま使わない ― 構成もリード文もタイトルも、たたき台として使い、自分の「声」で書き直す。読者は「その人の言葉」を読みに来ている
  3. ファクトチェックは必ず自分でやる ― AIは「それっぽい嘘」をつくことがある。数字、固有名詞、日付は特に注意。裏を取る作業は人間の仕事

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