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「お薬、変わりないですか?」の先にある仕事 ― 薬剤師のAI活用プロンプト

なごみ
なごみ

2026/03/10

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「お変わりないですか?」「はい」「お大事にどうぞ」

――で、終わってしまう服薬指導。
本当はもっと聞きたいし、伝えたいことがある。

でも、薬歴を書く時間がない。疑義照会の文面を考える時間もない。在庫管理もPOPも患者向け資料も、全部「薬を渡す合間」にやっている。

AIに調剤はできない。処方の最終判断も、患者さんの表情を読むことも。
でも「薬歴の書き方の整理」「疑義照会の文面作成」「患者向け資料のたたき台」なら、カウンターでの会話を1分長くできる。

患者さんに伝える

服薬指導のポイントを整理する

「飲み忘れないでくださいね」じゃ伝わらない。

以下の薬の服薬指導のポイントを整理してほしい。

■ 薬効分類: [分類(例:降圧薬、糖尿病治療薬など)]
■ 患者さんの状況: [年齢層/初めての処方/変更あり/多剤併用]
■ 特に伝えたいこと: [副作用の注意/飲み方/生活上の注意]

以下を出して:
- 患者さんの言葉で説明(専門用語なし)
- 「結局これだけ守って」のポイント 3つ
- 聞かれそうな質問と答え
- 飲み忘れたときの対応
- 「こんな症状が出たらすぐ連絡」の伝え方

注意: AIの出力は参考情報。添付文書・インタビューフォームを必ず確認すること。

副作用の説明を組み立てる

怖がらせすぎず、でも大事なことは伝える。そのバランスが難しい。

以下の副作用について、患者さん向けの説明を組み立ててほしい。

■ 薬効分類: [分類]
■ 注意すべき副作用: [主な副作用]
■ 患者さん: [年齢層/理解度/不安の度合い]

以下を出して:
- やさしい言葉での説明(「横紋筋融解症」→「筋肉の痛みやだるさが強く出ること」)
- 「こうなったら受診してください」の具体的な症状
- 「こういう場合は心配いりません」の安心材料
- 患者さんに渡す説明メモの内容案

注意: 最終的な説明内容は薬剤師が判断すること。

OTC相談の対応を整理する

「この薬、飲んで大丈夫ですか?」にちゃんと答える。

以下のOTC相談の対応の流れを整理してほしい。

■ 相談内容: [症状/悩み]
■ 相談者: [年齢層/性別]
■ 現在服用中の薬: [あれば]
■ アレルギー: [あれば]

以下を出して:
- まず確認すべきこと(受診勧奨の判断ライン)
- OTCで対応できる場合の考え方
- 生活上のアドバイス
- 「これ以上続くなら病院へ」の目安
- 相談者に安心してもらう声かけ

注意: OTC販売の判断は薬剤師が行うこと。

医療連携

疑義照会の文面を作る

言いたいことはあるけど、どう伝えれば角が立たないか。

以下の処方の疑義照会文のたたき台を作ってほしい。

■ 疑義の内容: [用量が多い/重複/相互作用/適応外など]
■ 根拠: [添付文書/ガイドライン/患者情報]
■ 提案したいこと: [代替案/減量/変更]

以下を出して:
- 疑義照会文(丁寧だが簡潔に)
- 問題点の説明(医師が「なるほど」と思える根拠)
- 代替案の提示
- 「角が立たない」伝え方のコツ

注意: 処方権は医師にある。あくまで提案として。

トレーシングレポートを書く

次の診察に活かしてもらうための情報提供。

以下の内容でトレーシングレポートのたたき台を作ってほしい。

■ 報告内容: [副作用/アドヒアランス/生活情報/検査値]
■ 患者の概要: [年齢層/疾患/処方内容の概要]
■ 薬剤師としての評価: [気づいたこと/提案したいこと]

以下を出して:
- レポート本文(客観的な記載で)
- 今後の提案
- 「医師に伝わる」書き方のポイント

薬歴を書く

SOAP記録の書き方を整理する

「薬歴が溜まる」は薬剤師の永遠の課題。

以下の情報から薬歴(SOAP)の書き方のポイントを整理してほしい。

■ 患者の概要: [年齢層/疾患]
■ 今回の処方概要: [処方内容の概要]
■ 患者さんの訴え: [言っていたこと]
■ 指導した内容: [伝えたこと]

以下を出して:
- S(主観的情報)に書くべきこと
- O(客観的情報)に書くべきこと
- A(薬学的評価)のポイント
- P(計画)の書き方
- 「短くても伝わる」記載のコツ

注意: 実際の薬歴は薬剤師が自分の言葉で書くこと。個人情報は入力しない。

薬局を良くする

患者向け資料を作る

待合に置く資料、意外と読まれている。

以下のテーマで患者向け説明資料のたたき台を作ってほしい。

■ テーマ: [お薬手帳の活用/ジェネリック/サプリとの飲み合わせ/ポリファーマシーなど]
■ 対象: [高齢者/子育て世代/一般]
■ 形式: [A4チラシ/リーフレット]

以下を出して:
- 見出し(目を引くもの)
- 本文(やさしい言葉で、400文字以内)
- イラストを入れるなら何を描くか
- 「これだけは覚えて帰って」のポイント 1つ

スタッフ教育の計画を立てる

事務スタッフも、新人薬剤師も、育てるのは自分の仕事。

薬局スタッフの教育計画の骨子を作ってほしい。

■ 対象: [新人薬剤師/登録販売者/事務スタッフ]
■ 教育内容: [調剤/接客/レセプト/保険知識]
■ 期間: [○ヶ月]
■ 制約: [営業しながら/時間が限られる]

以下を出して:
- 教育プログラムの構成(月別)
- OJTの進め方(忙しい中でもできる方法)
- 「ここまでできたらOK」のチェックポイント
- フィードバックの仕方
- 教育する側が楽になる工夫

薬剤師がAIを使うときの鉄則

  1. 患者の個人情報は入力しない ― 氏名、処方内容の詳細は伏せる。「60代、高血圧治療中」程度の概要で
  2. AIの医薬品情報を鵜呑みにしない ― 添付文書、インタビューフォーム、最新のガイドラインで必ず裏を取る
  3. 「書き出し」に使う ― 薬歴もレポートも、ゼロから書くより「たたき台を直す」方が早い

「お変わりないですか?」の先の会話。
「実は最近、ちょっと……」を引き出す時間を、AIで作る。

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