コスメ売り場で「これ、自分に似合うのかな」と手が止まって、結局いつもと同じ商品を選んでしまうことってありますよね。
実はスマホでセルフィーを1枚撮ってチャットで会話するだけで、肌診断からメイク提案まで一気にやってくれるAIがあるんです。
パーソナルカラー診断というと、予約や準備が必要そうで、なかなか手が出しにくいイメージですよね。
でも、このAIならそのハードルがありません。
台湾のビューティテック企業Perfect Corp.が手がける「YouCam AI Beauty Agent」という機能です。
YouCam AI Beauty Agentが肌診断からスキンケア提案までを一度にしてくれる
YouCam AI Beauty Agentは、YouCam Makeupという美容アプリに2025年11月に搭載された会話型のAI機能です。
YouCam Makeup自体は全世界で3億人以上が使っているアプリで、そこにAIとチャットしながら診断が進む新しい仕組みが加わりました。
やることはシンプルです。
セルフィーを1枚アップロードしてチャットで会話するだけで、次のようなことを一気にやってくれます。
- 肌のアンダートーンの検出
- 肌タイプの識別
- パーソナルカラー診断
- メイクとヘアスタイルの提案
- 写真の自然な補正
- 服やアクセサリーのバーチャル試着
つまり、これまでは肌質チェック、パーソナルカラー診断、メイク相談をそれぞれ別に調べたり予約したりしていたところが、1つの会話でまとめて完結するということです。
「肌質は乾燥肌だと思うけど、パーソナルカラーは正直よく分からない」というモヤモヤを抱えたまま買い物していた人ほど、このまとまった流れはありがたいはずです。
ここが面白いところなんですが、決まった質問に決まった答えを返すタイプのチャットボットとは違って、こちらの発言に応じて提案の中身が変わっていく「適応型」の設計になっているんです。
いわば、オーダーメイドの接客を受けているようなものです。
肌の悩みを話せばそこを深掘りしてくれるし、好きな服の色を話せばパーソナルカラーの話につなげてくれます。
百聞は一見にしかず、ということで早速試してみました。
実際に話しかけてみた、肌診断とパーソナルカラー診断が進む流れ
まずセルフィーを撮ってアップロードすると、AIが肌のトーンをチェックしてくれます。
そのあとチャットで肌の悩みや好きな服の色を聞かれるので、思いつくまま答えていくと、パーソナルカラーの診断が進んでいきます。
わたしが一番驚いたのは、会話が一方通行じゃないところでした。
こちらが答えるたびに次の質問が変わっていくので、雑誌の診断チャートを1人で埋めているというより、詳しい友人に相談しているような感覚に近いんです。
診断が進むと、肌のアンダートーンに合うメイクの方向性や、似合いやすい色みが言葉で返ってきます。
「自分に似合う色」を言葉にしてもらえる経験は、コスメ売り場で商品を眺めているだけでは得られなかったものでした。
「自分に似合う色を教えてもらえたら」と思ったことがある人には、きっと刺さります。
今までのコスメ選びを思うと、我ながら驚くくらいの変化でした。
肌質もカラーも自分の言葉にできなかったわたしが分かったこと
乾燥肌なのか混合肌なのかも曖昧なまま、雑誌やSNSで見た人気コスメを試しては、なんとなく合わない気がして手放す。
正直に言うと、そんなことをずっと繰り返していたんです。
同じような堂々巡り、身に覚えがある人もいるかもしれません。
AIとチャットで診断を進めていくと、自分では気づいていなかった肌の傾向や、似合いやすい色の方向性が少しずつ言葉になっていきました。
シミが消えるとか肌が生まれ変わるとか、そういう医療的な効果の話ではありません。
あくまで「自分に合う方向性が見えた」というレベルの話です。
でもこれだけで、コスメを選ぶときの軸が1本増えた感覚がありました。
軸が1本増えるだけで、次に売り場に立ったときの動き方も変わってきます。
コスメ売り場で迷う時間がAIの下調べで変わった
コスメ売り場に行くと、新作の棚の前で結局いつも同じシリーズに手が伸びる、ということがよくありました。
似合う色を聞きたくても、店員さんに声をかけるタイミングも難しいですよね。
今は買い物に行く前に、AIに下調べしてもらう習慣ができました。
気になるアイテムの色みや、自分の肌トーンに合いそうな系統を先に聞いておくと、売り場では試したい色に迷わず手が伸びます。
店員さんに相談するときも「AIでこう言われたんですが、実際どうですか」と会話の入り口にできるので、聞きやすくなった感覚もあります。
個人で使うだけでもここまで変わるんですが、実はこの仕組み、もっと大きなところにもつながっています。
CES 2026とVivaTech 2026でAI美容エージェントの守備範囲が広がった
Perfect Corp.はこの機能をアプリの中だけにとどめていません。
2025年12月には、CES 2026を前に、AI肌診断API、AI顔分析API、バーチャル試着API、生成AIコンテンツ制作APIなどを、低遅延かつ従量課金のモデルで使える企業向けAPI群として提供すると発表しました。
つまり、他のブランドやアプリも同じ診断の仕組みを自社サービスに組み込めるようになるということです。
たとえるなら、YouCamが磨き上げてきた診断エンジンを、パーツとして他のブランドに貸し出すようなイメージです。
さらに2026年6月には、パリで開催されたVivaTech 2026で、診断できる範囲がさらに広がったことが発表されました。
1枚の画像から、肌診断だけでなくファンデーションの色番号のマッチング、顔立ちに合わせたファッションやメイクの提案、バーチャル試着までが一連の流れでできるようになっています。
想像してみてください。
コスメを1本選ぶために撮った写真1枚から、肌診断もファンデーション選びもコーディネート提案も、まとめて返ってくるんです。
同じタイミングで、ClaudeやChatGPTのAIエージェントとも連携できる新しい仕組みも発表されていて、ブランド企業が自社のAIエージェントにビューティ診断の機能を組み込める道筋もできつつあります。
ブランドのAIエージェントにこの機能が組み込まれていけば、普段使っているチャットの中で診断が受けられる日も遠くないかもしれません。
まとめ 診断はあくまで自分に合う方向性を見つけるヒント
今回分かったのは、医療的な効果を保証してくれるわけではないということです。
それでも、自分の肌質やパーソナルカラーを言葉にできなかった人にとっては、会話しながら自分の色を見つけていく体験そのものに価値があると思います。
特別な準備も予約も要りません。
次にコスメ売り場に行く前に、まずはセルフィー1枚から話しかけてみてください。
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