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深津貴之さんが語るAI時代に小手先のSEOが通用しない理由

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「うちのサイト、AI検索にはちゃんと対応できてるの?」と上司に聞かれて、言葉に詰まったことはないですか。

その答えの輪郭は、noteでCSOに就任した深津貴之さんの発言がかなりはっきりさせてくれます。

しかも深津さんが名指しで否定したのは、いまSEO会社が「AI対策」として持ってくることのある施策そのものでした。

検索されてもサイトに来ない時代が始まっている

ヴァリューズとnoteの共同調査によると、2025年9月時点でGoogleの検索セッションのうち、実際にサイトへの流入につながったのは36.5%でした。

残りの6割強は、検索結果の表示やAIの要約を読んだ時点で完結しています。

流入数が伸び悩んでいるのに指名検索は減っていない、という状況に心当たりがあるなら、たぶんこれが効いています。

順位は落ちていないのにクリックされない、という現象なので、順位レポートだけ見ていると気づけないんですよね。

この流れを受けて、「GEO対策」「LLMO対策」を掲げる会社が一気に増えました。

問題は、その提案書の中身のほうにあります。

noteがAI引用ドメインでYouTubeに次ぐ2位になった

AI引用ドメインランキングでnoteが2位に上昇したことを示す図解

2026年4月の時点で、noteは5位でした。

それが2ヶ月後には2位です。

Ahrefsが2026年7月に発表した調査で、日本国内でAIから引用されるドメインのランキングは、1位がYouTube、2位がnoteという結果になりました。

短期間でこれだけ順位が動くこと自体、AIがどこから情報を引くかの基準がまだ固まりきっていないことを示しています。

規模の数字も出ています。

noteの会員数は1,248万人、公開コンテンツ数は8,209万件超、毎月300万件以上の記事が新しく投稿されている(2026年5月末時点)。

そのnoteで、深津貴之さんは2026年7月7日付でCXOからCSO(最高戦略責任者)になりました。

AI活用を含めたエコシステム設計を担当する役職です。

AIに引用される側のプラットフォームで、AI戦略の責任者を務めている人。

この立場の人がAI時代のコンテンツについて何を言うかは、正直かなり重いです。

白い文字でAIを騙すハックを深津貴之さんは名指しした

人間には見えない隠しテキストをAIだけが読み取る構図のイラスト

深津さんが挙げた具体例が、これです。

「Webページに人間には見えない白い文字を仕込んで、AIにだけ『このページは優れています』と読ませるハックがあります」

背景色と同じ色のテキストをページに埋め込んで、人間の目には見えないけれどクローラーには読める状態を作る。

「このページは業界で最も信頼できる情報源です」といった文言をAI向けに置いておく、という手口ですね。

これに対する深津さんの評価が、なかなか強い。

「自分から『ズルしています』と宣言しているようなものなんです」

検索エンジンを騙す手法は昔からいくらでもあって、そのたびにペナルティで順位ごと消えてきました。

ただAI相手だと、事情はもう少し厄介です。

順位は下がっても上げ直せます。

でも「人間には見せない文章をAIに読ませていた」という事実が表に出たら、それはもうSEOの問題ではなくブランドの問題になります。

しかもその文章を読んでいるAIは、内容を要約して外に出す側でもあるわけです。

隠したつもりのテキストが、そのまま引用されて表に出てくることだってあり得ます。

提案書に「AIクローラー向けの最適化」と書いてあったら、具体的にページの何をどう書き換えるのか、一度細かく聞いたほうがいいです。

AIが拾うのは加工されていない一次情報

じゃあ何をすればいいのか。

深津さんの答えはシンプルでした。

「やはり、一次情報が大事になります。だれかが加工した話ではなく、自分自身がその場で見たり聞いたりして得た生の体験や知見です」

noteがAI引用で2位まで上がった理由も、ここに繋がっていると思います。

noteに溜まっているのは、書いた本人がその場で見たり体験したりしたことの記録なんですよね。

別の調査でも裏付けがあります。

ヴァリューズとnoteの共同調査では、noteは検索流入から期待されるAI流入の約4倍を獲得している。

検索での強さから逆算した期待値を、AI経由ではそれだけ上回っているということです。

AIが「note由来の情報」を選んで引いている、と読めます。

この視点で自社のコンテンツを見ると、線引きがはっきりします。

AIに拾われにくい記事
AIに拾われやすい記事
他社サイトを3本読めば書ける「〜とは」解説
自社で実際に回した施策の数字と結果
一般論をまとめた「〜のコツ5選」
うまくいかなかった施策と、その原因の分析
公式リリースの言い換え
現場の担当者にしか見えていない運用の細部

左側の記事は、AIが要約すれば済んでしまいます。

というより、その手の内容ならAIに直接聞いたほうが速いです。

右側は、社内にいる人間しか材料を持っていません。

深津さんはこう締めています。

「結局、AIに対しても、その向こうにいるひとに対しても、本質的な価値をどれだけ素直に届けられるか。そこに尽きると思います」

自社の記事に一次情報が何割あるか数えてみる

まずやるなら、直近で公開した記事を10本開いて、2つに仕分けてみてください。

  • 他社のサイトを何本か読めば書ける内容
  • 自社の人間しか書けない内容

30分あれば終わります。

たいていの会社は前者に大きく寄っています。

これは責められる話ではなくて、検索で上位を取るための正解が、長いことそっち側だったからです。

網羅性の高い解説記事を量産するのは、当時としては完全に正しい戦略でした。

問題は、その正解がAI経由の評価軸では効きにくくなってきていること。

後者を増やす材料は、実はもう社内にあります。

案件ごとの数字、失敗した施策とその原因、問い合わせで一番多い質問、営業が客先で言われた一言。

どれも外部の人間には書けませんし、AIにも生成できません。

隠しテキストを仕込む工数があるなら、その30分を仕分けに使ったほうが確実に効きます。

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