2026年夏、Ethan Mollickさんが「結局どのAIをどう使えばいいのか」というガイドを更新して、AI界隈でちょっとした話題になりました。
読んでみて参考になる部分もあるんですけど、うちみたいな従業員3人の受託とSaaS運営の会社だと「フロンティア性能で選ぶ」以外の判断軸も要るんですよね。
個人事業主から一人社長規模の日常業務を8つに切って、実際にどのAIをどう振り分けてるかをそのまま書きます。
1. 見積書と提案書のたたき台はClaude Opusに投げる
まずゼロから書くのをやめました。
相見積もり用の3案比較でも、初回提案書のドラフトでも、要件と過去の類似案件をClaudeに渡して30分でたたき台まで持っていきます。
長い契約書やRFPを一気に読ませても抜け落ちが少ないのがClaudeの強みで、うちで一番効いてます。
ChatGPTだと文字数が伸びると要点がずれるケースがあるんですけど、Claudeはそこが安定してるんですよね。
うちの場合は、金額と納期だけは絶対に自分で書き直します。
1回、たたき台の見積金額をそのまま送りかけて青ざめたことがあって、それ以来「文章はAI、数字は人間」がうちのルールです。
2. 日常のリサーチと軽い下書きはChatGPT
「ちょっと調べたい」レベルの相談窓口はChatGPTに寄せてます。
競合の料金体系、業界用語の意味、顧客からの技術的な問い合わせに答える前の下調べ、この辺は思考のスピードでポチポチ打ち込めるインターフェースが向いてるんですよね。
音声モードも意外と使ってます。
移動中に「今日の商談のポイント3つ整理して」と喋りかけて、着く頃にはメモが出来上がってる感じです。
運転中にひらめいたTODOをそのまま声で入れられるのが、思ってた以上に助かってます。
うちの場合は、顧客宛の重要メールはClaude、社内Slackや軽い議事録はChatGPT、で分担してます。
文体が微妙に違うんですよね、両者。
3. Gmail カレンダー Driveの横断調整はGemini for Workspace
海外のAI評価だとGeminiは「一番賢いレース」からは一歩下がった扱いですが、うちはGoogle Workspaceで会社を回してるので、Gmail・カレンダー・Driveを串刺しで見てくれるGeminiは残しています。
「先月の◯◯社さんとのやり取り、要件が変わったところだけ抜き出して」みたいな依頼を、Workspaceの中身を全部見た上で答えてくれるので、他のAIには真似できない役割があるんですよ。
日程調整も、こちらの空きとメール文面を両方見て候補時間を出してくれるので、往復メールが半分以下になりました。
うちの場合は、顧客宛の重要な文面は書かせない、という線引きだけしてます。
頭のいいアシスタントというより、Workspaceに常駐してる事務担当として使ってる感覚です。
4. 自社マニュアルと過去請求書はNotebookLMでQA化
これは去年入れて一番感動したツールで、NotebookLMにPDFのマニュアル・過去請求書・契約書テンプレをまとめて放り込んで、社内向けQAシステムにしてます。
普通のチャットAIと違って「アップロードしたソースだけを根拠に答える」ので、ハルシネーションで嘘マニュアルを吐かないのが安心なんですよ。
従業員から「この案件の請求サイクル、月末締めでしたっけ」と聞かれた時に、自分で過去資料を漁らずにNotebookLM経由で確認する運用に切り替えました。
うちの場合は、まず一番聞かれる社内問い合わせ上位5個をNotebookLMに担当させて、それが安定してから範囲を広げるやり方にしてます。
全部一気に任せると誤答も見つけにくいので。
5. 税制と補助金の一次ソース確認はPerplexity
補助金の締切、インボイス関連の細かい変更、法人税の適用範囲……この辺は「AIの回答」を信じちゃいけない領域で、必ず一次ソースに当たる必要があります。
Perplexityは回答と一緒に参照元の公式ページのリンクを出してくれるので、うちは「回答は無視して出典リンクだけ拾う」使い方をしてます。
中小企業庁・国税庁・自治体の公式ページに一発で辿り着けるので、Google検索で広告や比較サイトを掻き分けるより速いんですよね。
うちの場合は、申請の意思決定前には必ず一次ソースを自分の目で読み込みます。
AIが要約した内容だけで判断すると、対象外事業者だったり期限を1週間読み違えてたりする事故が起きます。
6. エージェント系はサンドボックスと承認が前提
Claude CodeやChatGPTのエージェント機能で「自分のPCで作業させる」系は、うちも部分的に使ってます。
ただし承認フローとサンドボックスは絶対に外しちゃダメな部分だと思ってて。
うちで自動承認にしてるのは、社内Notionの下書き作成やコードのローカル修正といった「壊れても取り返せる作業」まで。
メール送信・支払い操作・本番デプロイは、絶対に人間の承認を挟むルールにしてます。
プロンプトインジェクションで悪意のある指示が紛れ込むリスクは、規模が小さい会社ほど検知が遅れるので、線引きは厳しめが安全です。
うちの場合は、月に1度エージェントの実行ログを一気に見返して、「これは自動承認範囲を狭めるべきかも」を判断する運用にしてます。
承認疲れで「全部OK」を押すようになったら、そのエージェントは危険信号だと思ってます。
7. 販促画像はCanva AIとAdobe Fireflyで内製化
これは海外のAIガイドにはあまり出てこないんですけど、うちみたいな受託とSaaS運営の会社だとSNS用のバナー・提案書のカバー画像・ちょっとしたLPのビジュアルを、外注せずに自分で作れる必要が出てきます。
Canva AIはテンプレートが豊富で、Instagram用の縦長とX用の横長を1ソースから展開できるのが強い。
Adobe Fireflyは商用利用の権利関係が明確で、印刷物や広告素材はこちらに寄せてます。
うちの場合は、Web用はCanva、印刷物やクライアント納品物はFirefly、と用途で分けてます。
デザイナー外注費が月10万円 (年120万円) 単位で消えていた頃と比べて、日常のSNS運用や社内資料程度なら8割自分たちで回せるようになりました。
8. SNS投稿の量産フェーズはClaude Projectsでトーン固定
毎回ゼロからプロンプトを書き直してた頃は、投稿のトーンが日によってブレて、それに気づいて書き直して……という往復で1本30分かかってました。
Claude Projects (ChatGPTならカスタム指示) に、うちの会社のトーン・使わないNGワード・過去にウケた投稿3本を仕込んでおくと、「今週のトピックはこれ」と渡すだけで投稿案が5本出てきます。
1本あたり5分に短縮できました。
ポイントは「ゼロから書かせる」のではなく「うちの型に落として書かせる」ことなんですよね。
うちの場合は、投稿の型を最初に「事例紹介」「ノウハウ共有」「日常ぼやき」の3つだけ作りました。
あれもこれもと型を増やすと、逆にトーンが散らかります。
8つのタスクとAIの割り振り
大事なのは「1つに絞る必要はない」ってことなんですよね。
個人の生産性視点で「ClaudeかChatGPTに絞れ」と言う人もいますが、うちみたいに顧客も業務も多様な小規模事業者だと、業務ごとに向き不向きがあります。
全部を1社に依存すると、その1社がサービス停止した瞬間に全業務が止まるリスクもある。
分散しておくほうが、事業継続の保険としても効いてるんですよ。
これから独立する側のフェーズにいる人は、同じAimanaVo (エーアイマナボ) 内のこの記事がまとまってて参考になります。
今回の記事は「もう回してる会社を、AIでどう楽にするか」の話でした。


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