採用担当者なら覚えがあるはず。
求人票を書いて、スカウトメールを送って、面接の質問を準備して、お見送りメールを丁寧に書いて――気づけば「候補者と向き合う」時間がほとんど取れないまま1日が終わる。あの焦燥感。
AIに「人を見る目」はできない。カルチャーフィットの判断も、候補者の熱意を感じ取ることも、入社を迷っている人の背中を押す言葉も、人にしかできない。でも「求人票の下書き」「面接質問の設計」「選考フローの整理」なら、採用業務の事務的な部分をぐっと圧縮できる。
ここでは、採用業務の流れに沿った10のプロンプトを紹介する。
求人と母集団形成
採用の入口は「いい求人票」と「届くスカウト」。ここに時間をかける価値はあるが、ゼロから毎回書くのは非効率。
応募したくなる求人票を書く
同じ職種でも、書き方ひとつで応募数は変わる。まずはたたき台を作ってもらおう。
以下の情報をもとに、求人票のたたき台を作ってほしい。
職種:[職種名]
雇用形態:[正社員/契約社員/業務委託 など]
仕事内容:[主な業務を箇条書きで]
求める人材:[必須スキル・経験、歓迎条件]
待遇:[給与レンジ、福利厚生の概要]
会社の特徴:[規模、文化、働き方の特徴]
以下の構成で出して。
- 求人タイトル案(3パターン)
- 仕事内容(読み手が「自分のことだ」と思える書き方で)
- 求める人材像(「必須」と「歓迎」を分けて)
- この会社で働く魅力(待遇の羅列ではなく、ストーリーで)
- 応募を迷っている人への一言スカウトメールの下書き
テンプレ感のあるスカウトは開封すらされない。パーソナライズの骨格をAIに作ってもらう。
以下の候補者に送るスカウトメールの下書きを作ってほしい。
候補者の特徴:[職種、経験年数、スキルなど]
募集ポジション:[ポジション名]
会社の魅力:[候補者に刺さりそうなポイント]
この人に声をかける理由:[具体的な理由]
以下を意識して。
- 件名は開封したくなるもの(3案)
- 「あなただから声をかけた」と伝わる冒頭
- 会社の魅力は候補者の関心に合わせて絞る
- 返信しやすい問いかけで締める
- 全体で300字以内に収める媒体ごとの求人文最適化
Indeedとwantedlyでは、刺さる書き方がまるで違う。
以下の求人内容を、指定の媒体に最適化してほしい。
求人の概要:[職種、仕事内容、条件のざっくりした情報]
掲載媒体:[Indeed/Wantedly/マイナビ/エン転職 など]
ターゲット:[新卒/第二新卒/中途/エンジニア など]
その媒体の特徴を踏まえて、以下を出して。
- 媒体の特性(どんなユーザーがどう使っているか)
- その媒体に最適化した求人文
- 入れるべきキーワード
- 写真や動画の活用提案選考プロセス
面接は「聞く力」が勝負。質問設計や評価の仕組みを先に整えておけば、面接そのものに集中できる。
面接で聞くべき質問の設計
「何か質問ありますか?」で終わる面接は卒業しよう。
以下のポジションの面接質問リストを作ってほしい。
職種:[職種名]
求める能力:[技術力/リーダーシップ/コミュニケーション など]
面接の段階:[1次/2次/最終]
特に確認したいこと:[スキルの深さ/カルチャーフィット/志望度 など]
以下の構成で出して。
- 質問(10問)と各質問の意図
- 回答をさらに深掘りするフォロー質問
- 良い回答・懸念がある回答の判断基準
- 法的にNGな質問の例(聞いてはいけないこと)面接評価シートの設計
面接官ごとに評価がバラバラだと、選考の質が安定しない。
以下のポジション用の面接評価シートを設計してほしい。
職種:[職種名]
評価したい項目:[技術力/経験/コミュニケーション/カルチャーフィット など]
面接の段階:[段階]
評価者:[人事/現場マネージャー/役員 など]
以下を含めて。
- 評価項目と各項目の定義
- 5段階評価の基準(各段階の具体的な目安)
- 面接中のメモ欄の設計
- 総合評価の算出方法
- 「次に進める/見送り」の判断基準内定とフォロー
内定を出してからが本当の勝負。辞退を防ぐには、スピードと温度感の両立が必要。
内定通知メールの作成
事務的な通知では気持ちが伝わらない。歓迎の温度感を込めたメールを。
以下の内定通知メールを作ってほしい。
候補者の情報:[名前、ポジション]
提示条件:[年収、入社予定日、その他主要条件]
特に伝えたいこと:[面接で印象に残った点、期待していること]
以下を意識して。
- 事務的な通知ではなく、「あなたに来てほしい」という気持ちが伝わるトーン
- 条件は明確に提示しつつ、相談の余地があることも伝える
- 次のステップ(オファー面談の日程調整など)を具体的に
- 全体の長さは読みやすい範囲でお見送りメールの作成
不採用の連絡こそ、企業の品格が出る。
以下のお見送りメールを作ってほしい。
選考段階:[書類選考/1次面接/最終面接]
候補者の印象:[良かった点があれば]
今後の関係:[人材プールに残したい/完全に終了]
以下を意識して。
- 丁寧だが、曖昧にしない
- 選考への感謝を伝える
- 不採用理由は伝えなくてよいが、誠意は伝わる表現で
- 人材プールに残す場合は、今後の可能性にも触れる
- 企業イメージを損なわないトーン内定辞退を防ぐフォロー計画
内定を出して安心していたら辞退された――そうならないための計画。
内定者フォローの計画を作ってほしい。
内定者の状況:[人数、新卒/中途、入社予定日]
懸念していること:[競合の選考状況、入社への不安 など]
現在やっているフォロー:[あれば]
以下の構成で出して。
- 内定から入社日までのフォロースケジュール
- 各タイミングでの連絡内容とトーン
- 内定者イベントや施策のアイデア
- 「辞退サイン」の見分け方と対処法
- 入社直前に不安を解消するためのアクション採用力の底上げ
目の前の採用を回すだけでなく、「選ばれる会社」になるための仕組みづくり。
採用データの分析
数字を見れば、どこにボトルネックがあるか分かる。
以下の採用データを分析してほしい。
データ:
[応募数、書類通過率、面接通過率、内定承諾率、辞退率 など]
期間:[対象期間]
採用目標:[目標人数と達成状況]
以下を出して。
- データから読み取れること(3つのポイント)
- 最大のボトルネックとその原因仮説
- 改善のための具体的なアクション(優先度順)
- 次の四半期に追うべきKPI面接官のスキルアップ研修の設計
採用の質は、面接官の質で決まる。
面接官向けのトレーニング内容を設計してほしい。
対象:[新任面接官/現場マネージャー など]
所要時間:[時間]
現在の課題:[評価のばらつき/深掘りが浅い/候補者体験が悪い など]
以下の構成で出して。
- トレーニングのアジェンダ
- 面接の基本原則(5つ以内に絞って)
- 質問テクニック(具体例つき)
- 評価の統一基準の共有方法
- ロールプレイの進め方
- やってはいけない面接のNG集採用業務でAIを使うときの3つのルール
- 候補者の個人情報は絶対に入力しない ― 履歴書の内容や面接の記録をそのままAIに貼り付けるのはNG。固有名詞は伏せるか、「30代・Webエンジニア・経験5年」のように抽象化して使う。
- AIが作った文面は必ず人の目で確認する ― 求人票もスカウトもお見送りメールも、AIの出力はたたき台。自社のトーンに合っているか、誤解を招く表現がないか、最終チェックは人間がやる。
- 浮いた時間を「候補者と向き合う時間」に使う ― 事務作業が速くなった分、面接で候補者の話をじっくり聞く時間や、内定者と丁寧にコミュニケーションする時間に充てる。それが採用の成果を変える。
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