小さい文字が見えない時、AIがカメラ越しに読み上げてくれる

60代からのAI@けいこ
60代からのAI@けいこ

@keiko1965 9本

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スーパーの値札、お薬の袋の裏、調味料の小さな成分表示。

老眼鏡を出すほどでもないけれど、そのままでは読めない文字が、暮らしのあちこちにありますね。

その文字を、カメラに映すだけで声に出して読んでくれる機能が、この9月に発表されましたよ。

Googleが発表したのは、目の不自由な方のための機能でした

9月1日に、Googleがスマホの新しい機能をいくつか発表しました。

そのうちのひとつが、Guided Vision(ガイデッドビジョン)という名前のものです。

スマホのカメラを向けると、目の前にあるものをAIが声で説明してくれるんですって。

発表の文章には、目の見えない方、見えにくい方たちと一緒に作りました、と書いてありました。

はじめから、そういう方のために用意された機能なんですね。

呼び出し方も、そのつもりで作られています。

スマホの設定の中にある、目や耳の不自由な方向けの項目から呼び出せる、とのことでした。

正直なところ、はじめは私に関係のある話だとは思いませんでした。

そのまま読み進めて、あら、と手が止まったんです。

でも例に挙がっていたのは、値札の小さい文字と暗いお店のメニューでした

障子越しの午後の光が差す台所で、小瓶の裏の小さな成分表示にスマホのカメラを向けている手元を描いた水彩イラスト

こんなときに役立ちます、という例が3つ並んでいました。

  1. 食品のラベルの、細かい文字を読むとき
  2. 明かりを落としたお店で、メニューを読むとき
  3. 目の前にあるものが何なのかを確かめるとき

読みながら、あらまあ、と声が出ましたよ。

お醤油の裏の成分表示を、明るいほうへ持っていって、傾けて見る。

入ったお店が思いのほか薄暗くて、メニューを遠ざけたり近づけたりする。

香辛料の瓶が並んだ棚の前で、どれがどれだか分からなくなる。

どれも、この一週間のうちにやったことばかりでした。

最後の例については、海外の記事でこんな場面が紹介されていました。

ずらりと並んだ香辛料の中から、オレガノの瓶がどこにあるかを声で教えてもらう、というものです。

瓶の形は似たり寄ったりで、ラベルの文字は小さい。

まさに、あれです。

目の不自由な方のために作られた機能だと、たしかに書いてありました。

でも、そこに並んでいた困りごとは、老眼鏡を持ち歩くようになった私たちの困りごとと、ほとんど同じだったんですね。

拡大鏡のアプリとは、そもそも仕組みが違います

縁側の座卓に置かれた老眼鏡と虫めがねと、その隣に画面を上に向けて置かれたスマホを描いた水彩イラスト

小さな文字が読めないとき、これまでの手立ては、だいたい「大きくする」でした。

スマホの画面を指で広げる。

拡大鏡のアプリを入れて、かざして見る。

老眼鏡を、部屋ごとに一つずつ置いておく。

どれも、ちゃんと役に立ちます。

私も拡大鏡のアプリは入れていますし、老眼鏡は台所と居間と寝室にあります。

ただ、大きくするやり方には、共通した行き止まりがあるんですね。

大きくなったところで、読むのは自分なんです。

薄暗いお店では、大きくしたって暗いままです。

成分表示のように文字がぎっしり詰まっていると、大きくした分だけ画面からはみ出して、今度は端から端まで指でずらして追いかけることになります。

今度の機能は、そこが違います。

自分で読まなくていいんです。

カメラを向けて「なんて書いてありますか」と声をかけると、AIのほうが読んで、声で返してくれます。

「読む」が「聞く」に変わる。

言葉にすればそれだけのことですが、使ったときの気楽さはずいぶん変わりますよ。

カメラがずれていたら、もう少し左に、と声で教えてくれます

私がいちばん感心したのは、ここでした。

カメラを向けると言っても、ちゃんと写っているかどうかは、画面を見て確かめるものですよね。

けれど、その画面の小さな文字が見えないから困っているわけです。

写っているかを確かめるのに目を使うのでは、順番があべこべなんですね。

新しい機能は、そこを声で助けてくれます。

写したいものが枠からはみ出していると、もう少し左へ、とか、真ん中に寄せてください、といった案内が声で返ってくるそうです。

ゆっくり動かしてください、と言われることもあります。

画面を見なくても、耳だけを頼りにカメラを構えられるということですね。

目の不自由な方のために考えられた仕組みですが、老眼鏡を外していて手元がぼやけている私たちにも、そのまま効いてくれます。

できないことも、はっきり書いてありました

Googleの発表の下のほうに、小さな注意書きが添えてありました。

こういうものは読み飛ばしてしまいがちですが、今回は大事なところなので、書き写しておきますね。

この機能は間違えることがあります。

医療の道具や、歩くのを助ける道具、安全に移動するための案内の代わりになるものではありません。

道案内や、障害物を見つけるために使わないでください。

そう書いてありました。

読み上げてくれた内容を、そのまま信じきってはいけない、ということですね。

お薬の説明や、食べ物のアレルギーの表示のように、間違えたら困るものは、もう一度ご自分の目でも確かめてください。

心配なら、ご家族に見てもらうのがいちばん安心です。

歩きながら使うのも、やめておきましょう。

足元を教えてくれる道具ではありませんし、そもそも歩きスマホは危ないですものね。

できないことをここまできちんと書いてくれる機能のほうが、私はかえって信用できると思っています。

待たなくても、今日ためせる部分があります

では、いつから使えるのか。

ここははっきりさせておきますね。

まだ決まっていません。

書いてあったのは、Android 9以降のスマホに、Geminiが使える国から順番に、ということだけでした。

日にちも、日本の名前も出てきません。

ただ今回は、指をくわえて待たなくてもいいんです。

カメラを向けて話しかける、という土台の部分だけなら、もう誰でも使えるからです。

Gemini(ジェミニ)というアプリのカメラ機能は、2025年の5月から、有料の契約がなくても使えます。

Androidでも、iPhoneでも構いませんよ。

やり方はこれだけです。

  • Geminiのアプリを開く
  • 文字を打つ欄の右のほうにある、音の波のような形のマークを押す
  • 話す画面になったら、カメラのマークを押す
  • 読みたいものにカメラを向けて「なんて書いてありますか」と声をかける

新しい機能で加わるのは、この上に乗る「声での案内」のほうです。

カメラがずれていたら教えてくれること。

設定の中から、ひと押しで呼び出せること。

土台のところは、もうお手元にあるんですね。

ですから今日できるのは、本当に困る前に、一度だけ試しておくことです。

台所の調味料でも、届いたお知らせの封筒でも構いません。

「なんて書いてありますか」

この一言さえ口に慣らしておけば、次にスーパーの値札の前で老眼鏡を忘れたことに気づいても、慌てずに済みますよ。