子どもが描いた絵、いま家に何枚たまっていますか。
9月1日に出たアプリは、その紙の山をまるごと成長記録に変えてくれます。
しかも撮る理由を作るのが、親ではなく子どものほうでした。
打ち込む育児記録をやめて、描いた紙をそのまま撮ります
名前はミライミ、作っているのはLASTKEY株式会社という東京の会社です。
App StoreとGoogle Playの両方で、9月1日に正式リリースされました。
やることは、子どもが描いた絵や書いた手紙、しゃべった声をアプリに登録することだけです。
体温を打ち込む、寝た時間を選ぶ、食べたものにチェックを入れる。
育児記録アプリで途中から手が止まる原因は、だいたいこの入力欄の多さのほうにありました。
ミライミが受け取るのは、絵と手紙と声だけです。
絵に加えて声が入るのは、下の子にとって大きいと思っています。
まだ字が書けない2歳の「これ、ぞうさん」みたいな説明を、そのまま残しておけるからです。
もともとは5月のこどもの日に始まったクラウドファンディングの企画で、目標を達成したあとに使い勝手を作り直して今回のリリースにたどり着いています。
うちの5歳は、保育園から毎日なにかしら描いた紙を持って帰ってきます。
その1枚を撮るだけで記録が1件たまる、というのがこのアプリの全部です。
絵や声を登録すると、アプリの中のキャラクターが育っていきます
登録した作品は、AIがその時の感情や成長の傾向を読み取ります。
面白いのは、その結果が返ってくる形のほうです。
アプリの中にいるキャラクターの姿になって出てきます。
公式の言い方だと「作品を食べて進化するキャラクター」で、32種類以上の姿に変わっていきます。
土台にあるのは、発達心理学とアートセラピーの考え方だそうです。
まだ言葉にできない気持ちが絵や声には出るから、それを親が受け取れる形に置き換える、という発想になっています。
この出力形式、思っているより実務的です。
グラフで今月の感情の傾向を出されても子どもには見せられませんが、キャラクターなら一緒に画面をのぞきこめます。
「今日の分でこの子、こうなったよ」から会話が始まる。
記録が親の作業で終わらずに、その場で親子のやりとりに変わるところまで設計されています。
記録するのは親でなく子どもだから、ワンオペでも続きます
今までの育児記録アプリと決定的に違うのは、たぶんここです。
これまでの記録は、全部が親の仕事でした。
子どもを寝かしつけたあと、疲れきった頭で「今日なにがあったっけ」と思い出して、打ち込む。
思い出す作業がいちばん重いのに、それをいちばん体力の残っていない時間帯にやることになります。
続かないのは意志の問題ではなくて、作業を置く場所が悪かったんだと思います。
ミライミで登録するのは、子どもが「見て見て」と持ってきた絵です。
持ってくるタイミングを決めるのは子どものほうなので、こちらが思い出す必要がありません。
しかも登録するとキャラクターが変わるので、子どもの側から見せにきます。
「今日の絵、写真撮らせて」と親が声をかけなくてよくなる。
続けなきゃいけないことが1個減るというより、続ける係が自分から外れる感じでした。
気づいたら1年分の振り返り動画ができています
溜まった記録からは、1年間の振り返り動画と成長レポートが届きます。
これが効いてくるのは、子どもの絵って実物のほうは家に残らないからです。
冷蔵庫に貼って、次の絵が来たら剥がして、たまった分をいつか整理する。
その整理の日に、全部は取っておけないと分かったうえで何枚か選ぶことになります。
紙袋いっぱいの絵を前にして手が止まった夜が、うちにもありました。
撮った時点でデータが残っていれば、実物のほうは気持ちよく手放せます。
絵は手放しても、その日に1枚描いたという記録のほうは残る。
この順番が入れ替わるだけで、紙袋の前で悩む時間がまるごとなくなります。
しかも溜めた分は勝手にまとまってくれるので、年末に「今年のアルバム作らなきゃ」と身構えなくて済みます。
1年分と言われると大ごとに聞こえますが、やることは1日1枚撮るのを積み上げるだけです。
3ヶ月は全機能が無料、それでも預けない部分があります
料金は基本無料で、一部がプレミアム機能です。
最初の3ヶ月間は全機能が無料で、そのあとは月額980円か年間9,800円になります。
年払いなら1日27円くらいの計算です。
合う合わないを判断するのに3ヶ月まるまる使えるのは、正直ありがたい設計だと思います。
3ヶ月を過ぎても無料のままで使えますが、一部の機能には制限がかかります。
そのうえで、ここだけは決めておきたい線があります。
AIが絵から読み取るのは、あくまで「その時のこころ模様」であって、診断ではありません。
公式の説明でも、これは心の成長のストーリーとして積み上げていくもの、という位置づけになっています。
たとえば暗い色ばかりの絵が何枚か続いたとして、AIの解析がそれをどう表現しようと、発達や心の状態を判断する材料には使いません。
気になることがあるなら、園の先生か小児科か、とにかく人に聞きます。
このアプリから受け取るのは、その日の会話のきっかけまでで十分です。
「これ描いたとき、どんな気持ちだったの?」と聞ける口実が1個増える。
そのくらいの距離で使うのが、いちばん気持ちよく続けられます。
今日は、絵を1枚だけ撮ってみてください
必要なのは、今日リュックから出てきた絵を1枚撮ることだけです。
まとまった時間はいりません。
お迎えのあとのバタバタした15分の中で、その場で撮ってしまえば最初の1件が入ります。
家に過去の絵が溜まっているなら、その山から1枚選ぶところからでもいいと思います。
整理しようと思って結局そのままになっている紙袋、たぶんどの家にもあるので。
1枚撮ったら、画面の中で何かが動くところまで子どもに見せてみてください。
次の絵を持ってくるのは、たぶん子どものほうからになります。


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