朝、鏡の前で3回着替えて、結局いちばん最初の1着に戻る。
足りないのは服ではなくて、これでいいと思える材料のほうなんですよね。
その材料を外から持ってきてくれるアプリを3つ、機能の多さではなく頼り方の違いで並べてみました。
今ある服はあるのに、コーデが決まらないと感じるとき
服の枚数は足りている。
組み合わせも、頭の中に2つか3つは浮かんでいる。
それでも決まらないとき、選択肢がないわけではありません。
選択肢を絞る基準がないんです。
私の場合、決まらない朝には共通点があって、鏡の中の自分を見ながら、自分で出題して自分で採点しています。
出題者と採点者が同じ人なので、答えが出るはずがないんですよね。
必要なのは、外からの一言のほうでした。
「その組み合わせでいい」でも「そこだけ変えたら」でもかまわなくて、自分以外の判断が1つ入るだけで、朝の3分は終わります。
手持ち服アプリはここ数年、その一言をくれる方向に進化しています。
ただ、一言のくれ方が3つに分かれてきました。
組み合わせを出してもらうか、採点してもらうか、人に見てもらうか
今回並べる3つは、「誰に、何を頼るか」で性格が分かれます。
- 組み合わせを出してもらう: 自分では並べなかった着回しをAIに提案させる
- 採点してもらう: 自分で決めた1着をAIに判定させる
- 人に見てもらう: クローゼットの中身ごと、実在のスタイリストに相談する
この3つ、必要になる場面がまったく違います。
クローゼットの前で固まるなら組み合わせ。
着替え終わってから玄関で不安になるなら採点。
そもそも持っている服の構成が合っているのか怪しいなら、人の目。
つまり選ぶ基準は、機能の数ではなく「自分がどこで詰まっているか」です。
手持ち服から毎日10通りの案をくれるStylixというアプリ
Stylixは、トルコのDigital Gardenという会社が出しているスタイリングアプリです。
手持ちの服を最大300点まで登録できて、そこから毎日10通りの着こなし案が届きます。
その日の気分や予定に合わせて選べる形なので、朝に開いて上から見ていくだけで候補が埋まります。
提案のもとになるのは手持ちの服だけではありません。
体型や肌の色、普段の生活のしかたも含めて組み立ててくれます。
体型のことを自分から入力するのは少し勇気が要りますが、そのぶん「持っているのに一度も合わせたことがなかった組み合わせ」が出てきます。
面白いのがOutfit Canvasという機能で、登録した服をドラッグ&ドロップで並べて、雑誌のページみたいなフラットレイを自分で組めます。
背景にグラデーションもつけられるので、組んだコーデをそのまま画像として残せます。
服の写真がきれいに撮れない問題にも手当てがあって、AI Wardrobe Beautifyという機能が1タップで衣類写真を整えてくれます。
ベッドの上でぐしゃっと撮ったニットが、ちゃんと見られる状態になる。
この一手間が省けるかどうかは、続くか続かないかを分けます。
そして今のところ、完全無料です。
サブスクも課金ポイントもありません。
対応言語が英語とトルコ語だけなので日本語では使えませんが、やることが服を撮って並べることなので、英語のカテゴリ名に少し慣れれば操作で詰まる場面は少ないと思います。
今日のコーデを点数で判定してくれるDresslyというアプリ
撮った1着に、スタイル、フィット感、色の調和という3方向から点数がつきます。
自分の中では60点くらいだと思っていた組み合わせが、色の面ではちゃんと成立していた。
そういう答え合わせができると、次の朝に同じ組み合わせを選ぶ手が速くなります。
パーソナルカラー診断も入っていて、自撮り1枚から自分の肌に合う色の系統を出してくれます。
手持ちの服のうちどれを顔まわりに持ってくるか、の指針になる部分です。
バーチャル試着もあって、自分の写真をアップロードすると服を着た状態を確認できます。
試着室を家に持ち込むイメージですね。
料金は3つの中でいちばん高めです。
米ドル建てで月額が約3,700〜5,200円、年額なら約8,400〜12,000円。
パーソナルカラー診断だけを単品で買う形もあって、こちらは約1,500円です。
無料でも触れますが、続けるなら課金前提のアプリだと思っておいたほうがいいです。
対応言語は英語のみになります。
実在のスタイリストにクローゼットごと見てもらえるIndyxというアプリ
Indyxだけ、頼る相手がAIではありません。
服を撮ってデジタルクローゼットを作るところまでは他と同じで、背景を自動で切り抜いて、カテゴリ・ブランド・色のタグを自動でつけてくれます。
散らかった写真を整えるEnhanceという機能もあります。
違うのはその先です。
カタログ化した自分のクローゼットを、実在のスタイリストが実際に見た上で1対1の提案をくれます。
持っている服を把握している人からの提案なので、「これを買い足しましょう」ではなく「持っているこれとこれを合わせましょう」が返ってきます。
記録の作り込みも独特で、1着あたりの着用コストを追いかけられます。
3万円のコートを30回着たら1回あたり1,000円、という計算が自動で出る。
着用カレンダーもあるので、「今年これ何回着たっけ」が数字で残ります。
服を買わずにコーデを増やしたい人には、この数字がいちばん効きます。
買い足す前に、持っている服の元が取れているのかが見えるからです。
デジタルクローゼットの基本機能は無料で使えて、Indyx Insiderという有料メンバーシップがApp Storeの表記で月額約1,900円、年額約11,000円です。
ここは正直に書いておきます。
Indyxは米国向けのサービスです。
対応言語は英語のみで、スタッフが服をカタログ化してくれるArchivistというサービス(100点まで約44,000円)は米国の一部都市に限られます。
日本から使う場合は、自分で撮って登録するデジタルクローゼットと、オンラインでの英語のやりとりが現実的な範囲になります。
迷いグセのタイプ別、3つの選び方
選び方は、自分の迷いがどこで発生しているかで決まります。
- クローゼットの前で固まるなら Stylix。候補そのものが出てこないタイプの迷いです。無料で毎日10案届くので、まず選択肢を増やすところから始められます。
- 着替え終わってから不安になるなら Dressly。決めた後に確信が持てないタイプです。点数という外からの判定が入ると、そこで迷いが止まります。
- 毎朝同じところで詰まるなら Indyx。同じ場所で止まり続けるのは、持ち服の構成が偏っているサインかもしれません。着用コストの数字と人の目、その両方が要る場面です。
3つに共通しているのは、新しい服を買わせにこないところです。
登録するのは今持っている服だけで、そこから引き出せる着方が増えていきます。
決め方を変えるだけなら、今日着ていた1着を撮るところから始まります。




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